あらすじ
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日中戦争前後から、アジア各地や南洋地域へと侵略するなかで、日本は各地で人びとを動員する。植民地から日本本土へ、日本から植民地へ、生存するために多くの人びとが移動し、また、移動を強いられた。そしてアジア太平洋戦争の敗北とともに、彼らは故郷をめざす。しかし、その道のりは平坦ではなかった。中国大陸では国共内戦が激化し、日本の敗戦前夜からはじまった東西冷戦により朝鮮戦争が勃発、帰る場所を失う人びと。満州にいた日本兵たちはシベリアへ抑留され、一方で米軍統治下の沖縄へは戻れなくなる。彼らへの聞き取りや残された記録を追って、じっさい彼らがどのように戦争を体験したのかを探りながら、あの戦争の実態を描き出す。
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Posted by ブクログ
本書は、1930年から1955年の25年間の歴史を、著者が聞き取りをした5人の人々の経験と照らし合わせながら考察する日本史の通史書である。
政治に目を向けがちだった戦中・戦後史に、庶民の人生を反映させることで、当時の時代背景がよく理解できた。
本を読み、史料を読み解くだけでは分からない、聞き取りによる歴史の検証法は、戦中・戦後史を探求する上で欠かせない方法であると実感した。
戦後75年以上が経過し、戦争経験を語る人々が少なくなりつつある現在、聞き取りという方法はますます重要度をますように思う。
聞き取りとは、ただ聞けばいいというものではなく、戦争を知る経験者と戦争を知らない聞き手とが相互に立場を理解することが大切であると学んだ。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
[ 目次 ]
第1章 大恐慌と満州事変
第2章 大日本帝国としての日本
第3章 総力戦の時代
第4章 アジア・太平洋のなかの日本の戦争
第5章 戦争の終わり方と東アジア
第6章 占領と戦後の出発
第7章 戦後社会をつくる
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