あらすじ
【眠りから覚めた真実は、悪夢をやさしく包み込む――。】
月白(ツキシロ)の思惑で復活した梓は、帝都に千寿(ちとせ)の悪夢をぶちまける。混沌とする帝都の中、蛭孤は梓の下へと向かう。帝都を救うために蛭孤が成すべきことは…。衝撃の最終巻!!
(C)2007 Shin Mashiba
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Posted by ブクログ
悪夢を食べる”獏”の物語です。
ほぼ一話完結で、獏が悪夢を解決して完結です。解決と言っても、ハッピーもアンハッピーもあります。
マンネリ化しそうな気がしますが、そんな完結をしつつも、ちょっとずつ主要キャラが増えて行って、ちょっとずつお話は進みます。
一二三が最初登場した時は、物語にいらないんじゃないかと思っていました。平坦になって来た物語のエッセンスとして登場した程度に解釈していました。妄鏡堂もです。
妄鏡堂は、この夢喰が描かれる前に描かれた、いわば夢喰のプロトタイプです。
それが、夢喰にまるっと登場した時は、いよいよネタ切れかと思いました。
が、それらもきちんと物語に大切なもので、なんだかんだで、無駄のないストーリーの運びでした。
描き方がとても特殊なマンガで、独自のスタイルを持っているので、次回作がとても気になります。
今回の作品は、明治をイメージして描かれています。レタリングや、コマ割が独特ですが、それが世界観ととてもマッチしています。次回作も、こういった物語を描くならばいいのですが、Gファンタジーに今後も掲載して行くならば、違う作風を要求されるでしょう。それでなくとも、妄鏡堂も似た様な世界観なので、これ以上描かれてもおなかいっぱいです。
ちなみに、私は7・8巻あたりであきてきていました。
なので、9巻で終わったのは、突然でちょっとショックではありましたが、作品を好きなまま完結してくれて、ちょっとほっとしてはいます。
最後は、とても泣きました。結局、みんなちょっとずつ不幸な形で、今の幸せをかみしめているというのが、とても人間臭いです。SFな世界観なのに、最後にあれだけヒトにぐっと近づけた作者の力量には圧倒されました。
「僕には失うものがちゃんとある」
という台詞は、なかなか書けないでしょう。
そうです。生きていればなにかを得ます。生きていた証拠とは、「失うものがある」という事なのです。
その台詞を言った人物が幸せだった証拠にもなって、本当に読んでいるこっちも救われました。
個人的には、最初の頃には入っていた、あとマンガが好きでした。あと、どんな時でもギャグを忘れないという事も。
また、妄鏡堂も、このタイミングで単行本化したスクエアエニックスの判断力は正解だと思います。
単行本にするまでのページ数はなかったので、夢喰の完結記念本として発行し、内容も妄鏡堂のマンガ以外に、夢喰の小説や、解説が入っていて、「夢喰見聞 零巻」にふさわしい1冊でした。
作り方も、やっつけではなく、非常に丁寧でした。
「デスノート 13巻」も含み、解説本をやたら出したがるジャンプ系は見習って欲しいです。
Posted by ブクログ
堂々のフィナーレです。うう、号泣してしまったよ……一話完結型で、短編集のような体裁を取っておきながらこの伏線の張り巡らせようは一体なんだ。作者は天才かと。間違いなく名作でした、お疲れ様です。・゚・(ノ∀`)・゚・。しかしこれで漫画に対する楽しみが殆ど潰えてしまった。そこだけとても哀しい。
Posted by ブクログ
正直最近は買おうかどうかも迷っていた夢喰ですが、今回はすごい。めっちゃ面白かった。
こんなに伏線の多い漫画だったんだな、夢喰って…。
あまりにも意外な事実がありすぎて、しかもそれを一気に種明かしする急展開は是非最後まで見届けて欲しいです。
すごい内容が濃かった。多分、というか絶対、一番の見せ所が詰まった一冊。
ひ、蛭狐ぉぉぉ〜〜〜(号泣)
ラストが超切ないです…泣けました…。
やっぱ夢喰は名作でした。
個人的には…
フィナーレということで結末もこの作品に相応しい作品でしたし。
全9巻で上手く収めて、
素晴らしい作品であることに関しては揺るぎないことが前提条件で書きます。
個人的には主人公に関わる本編はあまり好きではない、
・・・というのが本音だったりします。
内容が重厚であるが故に、長編になると、
読んでいる頭がいっぱいいっぱいになって、
私では理解が追いつかない部分があるというところで、
星4つとしました。
Posted by ブクログ
1巻の画像が無かったのでこれを。
大正浪漫ファンタジィだと思っています。
書き文字がさいこう。
すべての線が世界を構築している、とおもう。
わたしの悪夢はきっと美味しくない。