あらすじ
潰れかけの空手道場師範でお人好しな藤堂のもとには、いつもトラブルが舞い込む。図々しいおやじサラリーマンや生意気だが腕は確かな後輩に振り回されるなか、新たな入門希望者にも一癖ありそうで……。
※本書は、2005年10月に文藝春秋より刊行された『わたしが愛した愚か者Dojo──道場II』を加筆修正のうえ改題し、文庫化したものが底本になります。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
前作での、緻密だけどスピード感ある格闘アクション描写に魅せられ、続編の本作を探しまわったけど、書店でまったく見つけることができなかった絶望感を払拭してくれる文庫化に狂喜乱舞。
そして、その内容も期待を裏切らない出来。
本作では健三や富永、悠子のキャラを深堀するような話が多かった印象。それに絡めて主人公藤堂の、不器用で要領の悪い様子が前作以上にデフォルメして描写されており、好意的にとればキャラがより立ってきたという感があります。
脇役の存在感が強まった反面、押しの弱い主人公の存在感が薄くなってしまった感は否めませんが、ここは続編(あるのか?)で払拭してくれることを期待ですかね。