あらすじ
地球上空に、突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼らの真の目的とは何なのか? 異星人との遭遇によって新たな道を歩み始める人類の姿を、SFの巨匠クラークが哲学的に描いた傑作。初版刊行から36年後、現代に合うように著者が物語に調整をほどこした新版、初の邦訳!
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Posted by ブクログ
『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』、『幻魔大戦』、漫画版『魔界都市ハンター』、『妖獣都市』、『AKIRA』、『強殖装甲ガイバー』、FSS、唯登詩樹の加藤雅基名義『ARMS』『バトルスタッフ』、『砲神エグザクソン』、『デスレス』、『涼宮ハルヒの憂鬱』、『ハイペリオン』。
あまりにも巨大な一歩。
ニュータイプという呪いの源でもあろう。
全世界が軍事力を手放した結果、世界の実質資産が倍増し、全人類がベーシックインカムを享受できるようになった。短絡的ではあるが、筋は通っている。
ポストアポカリプスの表現について。
網羅したわけではないので観測範囲に限った話ではあるが、日本と欧米の作品で明確に違いがある。
『ザ・スタンド』『火星転移』そして本作。欧米の作品では電気が使える。日本は食糧確保すらままならない。
これは日本が焦土を経験しているためではないか。欧米作品では、なんぼなんでも電気使えるっしょくらいの気楽さがある。
映画版があるそうな。オーヴァーロードのビジュアルが気になって調べてみたが、がっかりなデザインだった。
Posted by ブクログ
1989年に第1章を書き直したバージョン。地球に突然現れた宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人が地球を保護・監視する中で世界から争いが消えた。彼らは50年後に人間の前に姿を現すという。平和な50年間で変わる人間の価値観と文化。何でも手に入る時代は思ったほど芸術や文化が華開かない。少数だが自給自足生活に戻りコロニーを形成し生活する人も現れる。そして迎える人間の新しい世代と破滅。まさか自分の産んだ子が異星人だったなんて、想像しただけで絶望と無力感に包まれてしまった。平和の世で何をするか、考えさせられる作品だった。
20260320 『地球幼年期の終わり』 創元SF文庫 1章を読む。両方読んで、まえがきにある月面着陸が作者に与えたインパクトは書き直したことでSF感が増していると感じた。ロシアとアメリカの宇宙開発競争でも古くささは感じないのに、作者の熱意が受け手に読み比べという楽しみまであたえてくれた。SFってすごい。
Posted by ブクログ
面白かった。第1部で謎の存在だったオーヴァーロードたちが姿をあらわした第2部から面白さが増していった。オーヴァーロードたちの目的はハヤカワ版で読んでいて分かっていたけどそれでも楽しんで読める。オーヴァーロードの船に密航したジャンの帰還など第3部の展開も良い。
Posted by ブクログ
読むと不安になる、独特な不気味さがあるSF小説。
物語のラストで人類は“超進化”を遂げる。しかしその結果、新人類の子供たちは親や旧世代の人類と意思疎通できなくなり、最後には地球を破壊して去っていく。
私は思った。「これのどこが“進化”だというのか?」
私にとって、種としての進化とは宇宙との調和に向かうものだ。しかし本作で起きているのは、旧世代との断絶と破壊である。これは進化というより、突然変異によって“クリーチャー化”しただけではないか、とすら感じた。
だが同時に、これこそが著者クラークの示した「問い」なのだとも思う。私の違和感は、あくまで“旧人類の視点”に立ったものに過ぎないのだろう。
本作における進化とは、既存の価値観と必ず断絶し、旧世代には理解不能で、個を捨て、感情や文化を超えた宇宙規模の意識へと合流することを意味する。その過程で地球という“入れ物”が破壊されるのも必然なのだ。
クラークは進化を肯定しているのではない。むしろ、進化が持つ残酷さを描いている。読み終わると、何とも言えない気持ちだけが残る。そんなSF小説だ。
Posted by ブクログ
人間の終焉をディストピアとして描く映画や小説は多い。人間が進化し、統合体という新たな上位の存在に生まれ変わるのはわたしにとって目新しかったし、美しいとさえ思えた。
オーバーロードの最後の演説は、忘れ去られる人間に敬意もあり、素敵だった。
Posted by ブクログ
突然の「ファーストコンタクト」から謎が深まり人類の葛藤が始まる、人類が宇宙進出を目前にした頃、地球の各大都市の上空に巨大な宇宙船が現れ「オーバーロード」という異星人たちが圧倒的な技術力(と知性)を発揮し、人類に干渉、導きのもと、自律的に生きる自由を奪われる、そう彼らの支配は「侵略」というより、むしろ人類を導くような形であり(動物虐待を最初に徹底したことから正体は徳川綱吉・・・ではない)戦争、貧困、さまざまな争いが急速に消えていき、世界は平和で豊かな「黄金時代」無知・病気・貧困・恐怖は過去のものとなるのだ、しかし、その代償として、人類はこれまで大切にしてきた何かを失う、個々は消えオーバーロードを超えるオーバーマインド(大いなる思考)を超える実験だったのか・・・
進化の誤解釈では?
人類が世代を重ねれば自ずと人類はより高度な形質に進化するという考えがこの小説の根幹にあります。
この考えに同意する読者にはなるほどこの小説は名作です。
一方で進化とは単に「多様な形質の淘汰の結果」であると考える私のような読者にはオーバーロードの種明かしの演説内容にはかなり不満があるのではw正直ズッコケました