あらすじ
星の子学園――様々な事情を持つ子供たちが、親と離れて暮らす場所。陽光が燦々と降り注ぐ園の片隅に放置されたポンコツサニー。其処は彼らの遊び場であり、彼らの教室だった。『鉄コン筋クリート』『ピンポン』『GOGOモンスター』――未来、スポーツ、異界…あらゆる世界で、その体と心を躍動させる少年たちを描き続けてきた松本大洋が、自らの少年期に思いをはせつつ、その最高峰を目指す渾身の作品。
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自動養護施設
自動養護施設・星の子学園を舞台にした作品。
それぞれの子どもがどうして預けられているのかは詳細は語られないが両親を亡くしためぐむが道端で死んでいる猫を見て自分もああなるのかと泣いているシーンは胸が痛む。
Posted by ブクログ
ニベアの匂いを嗅ぐ度、ハルオとその母親のシーンを
思い出し、泣きそうになる。
「早く迎えに来て欲しい」
それが子供たちの願いであり、生きる希望。
子供って、親のことをよく見ているし凄く気を遣って生きている。
愛されたい信号をあえて無視している・無視しないとやっていけない
大人たちも身勝手だが、大人の気持ちも分かるようになってしまった
自分も悲しい。
Posted by ブクログ
昔、養護施設のお手伝いをしていたことがある。
多くの子供たちは心に大きな傷を抱えている。
暴力的であったり、協調性がなかったりする子供たちの心の片隅には、
無意識ながらにも親に「捨てられた」という意識があったのかもしれない。
松本大洋が描くのは等身大の子供たち。
あるものは強がり、あるものは弱さを曝け出す。
逃れることの出来ぬ運命の中で、親に愛されたいと願う子供たち。
そしてそれを暖かく見守る施設の人々。
驚くほど剥き出しで鋭利な表現だけど、どこか暖かい。
ひどい喧嘩したあと、友人とどぎまぎしながらも仲直りした時に感じる
あの暖かさ。胸の中にじわっと広がるあの温もり。
そんな漫画だった。