【感想・ネタバレ】トウェイン完訳コレクション ハックルベリ・フィンの冒険のレビュー

あらすじ

自由と開放の地を求め、相棒の黒人ジムとミシシッピ川を下る筏の旅に出るハックルベリ。様々な人種や身分の人々との触れ合いを通して、人間として本当に大切なもの、かけがえのない真実を見出してゆく。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

私は純粋に、冒険小説としてこの物語を楽しみました。各章ごとに続きが早く読みたくなるように物語が展開されており、ハックと同じようにハラハラドキドキしていました。しかし、冒頭で著者のマーク・トゥウェインが述べているように、この本の主題は単なるハックの大冒険ではありません。一連の物語を通して、著者はものすごく深いメッセージを読者に送っていたのです。最近の小説でも、物語を通して何かメッセージを発信することはよくありますが、大抵の場合はメッセージの方が物語よりも意識されすぎているか、メッセージが高度すぎて物語の面白みが欠けるかのどちらかになってしまっているように思います。この本のすごいところは、メッセージと物語のバランスがとてもよく、メッセージを読み取れなくても冒険小説として楽しめるし、メッセージを読み取れればその物語へのメッセージの見事な浸透具合に感動させられるはずです。最近ではあまりみることのできない、著者のメッセージと物語の秀逸な融合を「ハックルベリ・フィンの冒険」で味わえます。

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2015年01月10日

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