あらすじ
古田のリードと谷繁・城島との違いは? 「江夏の21球」をキャッチャーの視点で語ると? 捕手・投手・打者・審判……多面的証言で探る配球とプレーの秘密。
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Posted by ブクログ
山際淳司が書いた『江夏の21球』は有名だ。同じ場面を別な角度から書いた『〇〇の21捄』が、少なくとも2編ある。松井浩の『西本幸雄と江夏の21球』と織田淳太郎の『水沼四郎の21球』だ。前者は、雑誌Numberに以前掲載された記事で、同誌のホームページにアップロードされた。後者は、いまレビューを書いている『捕手論』の中に載っている。
合計3編の『〇〇の21球』を読むと、この21球の時間の各タイミングで投手・捕手・打者・広島ベンチ・近鉄ベンチの間での誤解が生じていることがわかる。『水沼四郎の21球を読むと、各者の中で最も水沼四郎捕手が冷静であったように感じる。
本書『捕手論』には、『水沼四郎の21捄』以外にも味わいのある話がたくさん出てくる。著者は、多数の捕手にインタビューをしている。新人捕手を根気と苦労と指導力で育てていくコーチの話にも感銘を受けるし、昭和50年代ごろに活躍した名捕手がインタビューで発した、その人の生き方を感じさせる言葉もジワーっと胸に来る。
久しぶりに読んで、やはりいい本だと思いました。
Posted by ブクログ
私のような野球なんて詳しくないよ、
なんていう人には非常に面白い
一冊に映ることでしょう。
捕手なんてただ、ボールを取るだけでしょ、
なんていうイメージが、この本で
変えられてしまうのですから。
その裏側には巧みなやり取りがあったり
打者を翻弄してみたりと…
結構な駆け引きがされているのです。
もっとも、それはテレビでも
うかがい知ることはできませんが…
さまざまな選手の裏側を知ることができ
おもしろかったです。
Posted by ブクログ
一昔前までは野球で日陰のポジションとされてきたキャッチャーに関する考察をしています。キャッチャーから見た『江夏の21球』などの歴代選手の逸話や捕手のみならず投手、打者、審判などの色々な立場の人間とのインタビューを交え、様々な角度から現在の捕手像を浮き彫りにしています。それにしても、いくら本当のことだからって、森祇晶のこと悪く書き過ぎでしょ…
Posted by ブクログ
私はこれでプロ野球の見方を知りました。
キャッチャーのチームでの役割、
投手の相手としての役割、
そこから出てくる性格。
プロ野球は高校野球に比べて停滞しているというか流れが無くて盛り上がらないなーとか思っていた私が甘かったです。
重大な駆け引きが見えないところで行われています。
華々しい待遇は受けないけれども、捕手が試合を作っているといっても過言ではない。
そのエピソードが盛りだくさんです。
普段テレビや観客席から見えないところがこの本には書かれています。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
捕手、投手、打者、審判など、多面的な証言をもとに、捕手の配球、プレーの秘密を探求する。
[ 目次 ]
セオリーを超える古田敦也
城島健司の涙
水沼四郎の21球
捕手と審判
捕手と投手
信頼関係
森祇晶の処世術
悪魔の囁き
メジャー捕手
ブロッキング
キャッチング
捕手とチームプレー
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
2010年9月 自分は捕手に対して「頭脳的で、科学的に、スマートに戦う」という印象をもっていた。しかし、この本により、「捕手が如何に人間くさく、泥臭く、複雑な役割か」という事を実感した。敵にも味方にも心理戦を仕掛け、勝利を目指す術は、日常生活やビジネスに応用できると感じた。