あらすじ
ある日、若き研究者・和野和弥が帰宅すると、妻が猫になっていた。じつは和弥は、古き時代から続く蘆野原(あしのはら)一族の長(おさ)筋の生まれで、人に災厄をもたらすモノを、祓うことが出来る力を持つ。しかし一族の出でない妻が、なぜ猫などに? これは、何かが起きる前触れなのか? 同じ里の出で、事の見立てをする幼なじみの美津野泉水らとともに、和也は変わりゆく時代に起きるさまざまな禍(わざわい)に立ち向かっていく。
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Posted by ブクログ
なんかよくわからないけれど、好き。
本当にその一言に尽きる。
好きな理由がわからないんじゃなくて、
話の設定も、裏側も、何者なのかも、全てがわからない。
兎に角謎ばかりなのに、
主人公が猫になった妻をあっさりと受け入れたのと同じくらい、
淡々とした調子でわからないまま話が進んでいくのを
受け止めてました(笑)
多分、主人公の無頓着さ(いい意味で)やそこに起因する描写の数々が
そうさせてるんだろうな……
とても好きなんだけど、
やっぱり作者の思い描く世界観をもっと知りたかったな
っていう矛盾した思いから、☆は4つ。
Posted by ブクログ
あれ?梨木さん?と思ってしまった作風。
なるほど、小路さんもこんなん書きはるんやねぇ。好きな雰囲気の作品だけど、最初数ページは予想と違ったので違和感あったかなぁ。すぐに馴染んだけど。
こういう本を読むと、山登りに行った時に出会う廃村なんかが凄く気になるようになる。その土地土地の道祖神や氏神様や道々にたたずむお地蔵さんや祠が気になりだす。
そして日本ってやっぱり多神教がしっくりくる国なんだなぁと思う。