あらすじ
「最高のサービス」だけでは勝ち残れない!
どれだけ立派な理念を掲げ、熱意をもって顧客をもてなしても、それが収益に結びつかなければ意味がない。企業は「最高のサービス」ではなく「儲かるサービス」を目指すべきだ。「儲かるサービス」を実践するためには、顧客を納得させ、こころよくお金を
払ってもらう仕組み(サービスモデル)が欠かせない。どこに重点を置き、どこで手を抜くか?誰に費用を負担させるか? 顧客を参加させるには?――など、継続的に収益を生み出すサービスモデルの実践的な設計方法を、ハーバード・ビジネススクールの豊富なケーススタディをもとに平易に解説。
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Posted by ブクログ
経営者側にありがちな認識や思い込み。それは、「自分たちは、あらゆる面で最高のサービスを提供できる」「問題の原因は従業員にある」などと考えてしまうこと。しかし、このような思い込みは結局、凡庸で不満足な状態に陥るだけだ。「全てにおいて最高」は不可能。経営者には、特定のサービスで最高を目指すために、何かを犠牲にする勇気と覚悟が必要である。
このような戦略を立て、自己点検・評価をする際に重要なのは、顧客の話を聞くこと。つまり、顧客の目にどう映っているかを基準に、顧客にとっての優先度と提供するサービスの質の高さを一致させることである。
また、当然ながら卓越したサービスにはコストが発生する。誰かが負担しなければならない。解決方法は主にふたつ。顧客に割増料金を払ってでも利用したいと思わせるサービスを提供するか、顧客が喜んで仕事をし、サービスを生み出すプロセスの一翼を担ってもらうかである。
そして、あるサービスモデルを企業の強みとして徹底するためには、普通のスタッフが、普通に行動するだけで良質なサービスを提供できる仕組みづくりとサービス重視の企業文化の醸成が必要である。この二つの関係で「明確性」「伝達」「一貫性」の実践は欠かせない。
結局は、従業員は会社に対して奉仕したいという意欲を抱いているし、顧客もサービス体験の創出に参加したいと思っている。このことに気付き活かすための設計と風土づくりが、経営者にとっての顧客サービス戦略の原点だといえるのだろう。
Posted by ブクログ
分析、整理はもとより、事例もふんたんに紹介されており、参考になる
<メモ>
成功の原則①全てが最高には無理がある。②誰がコストを負担するか③
悪いのはスタッフでない。
④顧客を、マネジメントせよ
何を下手にやるかということ。顧客が何を重視しているかをマッピングする。コンジョイント分析
コスト調達メカニズム①気持ち良く値上げする。②コストカットがサービス改善につながるようにする③サービス向上がコスト改善になるように④顧客に仕事をさせる
コストを払ってもらえるかは顧客が企業にどういう関係性を、感じているかによる。友達であれば難しいし、安いが、売りで有れば、可能
悪いのはスタッフではないより
平均レベルの社員が質の高いサービス提供できるようにすること
覆面調査、煩雑度グラフ化、ギャップ解消 従業員を変えることが難しければ業務の複雑度を変えてやるしかない。その際に縦割りに注意。コミュニケーションを意識。時にはITも有効
顧客をマネジメントせよより
サービスの顧客はサービスを生み出すプロセスにも関わっている
サービスモデルのみならず、文化も非常に重要。