あらすじ
『東海道中膝栗毛』の作者・十返舎一九の娘、舞。酒びたりで奇行ばかりの父、押しかけ弟子の浪人や葛飾北斎の娘であるお栄たち居候に翻弄される日々だった。十八歳だというのに縁談はみな父が壊してしまう。そんな舞を武家の若者、野上市之助が見初めた。今度こそ恋が実るか!? 奇人変人に囲まれた娘が懸命に生きる姿を、ユーモアと人情味たっぷりに描く時代連作集。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
諸田玲子さん、初めてお目にかかるんだ。一九の娘である、葛飾北斎の娘のお栄と縁があるとか面白い道筋、朝井まかて、くららもど真ん中のお栄が描かれていてまた違う書かれた読み物を読める幸せ。シチュエーションだけでワクワクしてしまうので。一九の生い立ちや中風なのに飲めるのかとか、それがずーっと続くのも定番になってて、個人的に奇人とか思えないんだけど、常に出だしがそうなんだよね。今後も玉の輿が現れてダメになってしまう物語があるんだね、嫌いじゃないです。
Posted by ブクログ
曲亭馬琴、頼山陽、歌麿、写楽、応挙等多くの文化人が活躍する文化文政時代。
中でも多作の十返舎一九や北斎は作品に没入するため、奇行が多かったのだろう。
そんな父親の面倒を見る娘は、きりきり舞させられる。奇人に囲まれた一九の娘。奇行よけのおまじないを唱えながら、懸命に生きる。
Posted by ブクログ
舞が色々と不憫。
特にお栄にはどうしても感情移入できなくて・・・。
父親の一九は旗本の一人息子との結婚に反対する理由を知ってちょっと株が上がったけど、
お栄に共感できる部分が何一つないのが・・・