あらすじ
破壊の女神の教団との戦いで多くの仲間を失い、自らも瀕死の重傷を負ったスパークは、リーフたちに助けられて、闇の森に潜んでいた。教団に最愛のニースを奪われるという最悪の状況の中、再起を誓うスパークは、かつてベルド皇帝のマーモ統一に力を貸したと伝えられる、最強の戦士たちを求めて森の奥へと向かう! 教団との最後の戦いのために!!──悠久の時を紡ぎ、幾万の英雄たちが煌めく、呪われた島ロードスの物語、ここに完結。
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Posted by ブクログ
(5巻上巻の感想からの続き)
そして下巻となる最終巻6巻では冒頭からかつての主人公パーンとディードリット、そしてシリーズを読んでいる人ならばよく知っているある老人が出てくる。そこからシリーズの出演者のオンパレードである。
正に最後の物語に相応しいオールスターキャスト総出演である。これこそやはりシリーズを読み通した者が得られる醍醐味だろう。
いやあ、堪らないね!
パーン、ディードリット、スレインらの成長した姿と自分の成長とが重なるのだから。
さて、私にとってもこのシリーズは長い旅路となり、20年以上親しんだこのシリーズの最終巻を読み終えた今、感慨ひとしおだ。
しかし、これを機会にシリーズをまた読み通そうとは思わない。10代に読んだ頃の感覚と30代(当時)である今、受け取る感覚はやはり違うからだ。それは作者水野氏の筆致にもよく表れている。10代の頃にこの作品に出逢い、胸に得た宝石にも似た感慨はやはりそのまま留めておくに限る。
あとはそう、我が息子が成長した時にこの本を薦めて、同じ想いを得られる事になれば、この上ない悦びになるのだが、果たしてそう上手くいくかどうか。