【感想・ネタバレ】オランダ風説書 「鎖国」日本に語られた「世界」のレビュー

あらすじ

日本人の海外渡航を禁じた江戸幕府にとって、オランダ風説書は最新の世界情勢を知るほぼ唯一の情報源だった。幕府はキリスト教禁令徹底のため、後には迫り来る「西洋近代」に立ち向かうために情報を求め、オランダ人は貿易上の競争相手を蹴落すためにそれに応えた。激動の世界の中で、双方の思惑が交錯し、商館長と通詞が苦闘する。長崎出島を舞台に、「鎖国」の200年間、毎年続けられた世界情報の提供の実態に迫る。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
日本人の海外渡航を禁じた江戸幕府にとって、オランダ風説書は最新の世界情勢を知るほぼ唯一の情報源だった。
幕府はキリスト教禁令徹底のため、後には迫り来る「西洋近代」に立ち向かうために情報を求め、オランダ人は貿易上の競争相手を蹴落すためにそれに応えた。
激動の世界の中で、双方の思惑が交錯し、商館長と通詞が苦闘する。
長崎出島を舞台に、「鎖国」の200年間、毎年続けられた世界情報の提供の実態に迫る。

[ 目次 ]
第1章 「通常の」風説書
第2章 貿易許可条件としての風説書
第3章 風説書の慣例化
第4章 脅威はカトリックから「西洋近代」へ
第5章 別段風説書
第6章 風説書の終焉

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本人の海外渡航を禁じた江戸幕府にとって、オランダ風説書は最新の世界情勢を知るほぼ唯一の情報源だった。長崎出島を舞台に鎖国のニ百年間、毎年続けられた世界情報の提供の実態に迫る。
第一章 「通常の」風説書
第ニ章 貿易許可条件としての風説書
第三章 風説書の慣例化
第四章 脅威はカトリックから「西洋近代」へ
第五章 別段風説書
第六章 風説書の終焉
おわりに

著者によると研究すればするほど、風説書の限界が見えてくるという。本書の結論風にあえて言うなら「風説書は、江戸時代の日本が聞いたオランダ人のささやきでしかなかった」ということになるという。

著者の過大評価すべきでないという見方は面白いが、幕府の役人達もなかなかやるというのが率直な感想であった。(初期においては唐人ルートの情報と突き合せたりしている)

シャム王がジャンク船を利用して対日貿易を行っていたとは知らなかった。

通詞が情報を取捨し江戸へ伝えるか決める様子は、情報の流れを知るうえで興味深い。オランダ人もライバルを蹴落とすために、思惑を持って情報を提供しているのが面白い。

やや読み難い気がしたが世界史の視点から徳川日本を知る事が出来る本である。

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2013年08月13日

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