【感想・ネタバレ】新装版 白い航跡(上)のレビュー

あらすじ

薩摩藩の軍医として戊辰戦役に従軍した高木兼寛は、西洋医術を学んだ医師たちが傷病兵たちの肉を切り開き弾丸を取り出す姿を見聞し、自らの無力さを痛感すると同時に、まばゆい別世界にあこがれる。やがて海軍に入った兼寛は海外留学生としてイギリスに派遣され、抜群の成績で最新の医学を修め帰国した。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

明治維新の時期の面白さの1つは、身分や家柄とは関係なく、能力や資質のある人間が世に出る機会を得て活躍するケースが多かったことだと思う。本書の高木兼寛しかり、同じ著者の「ポーツマスの旗」の小村寿太郎しかり。九州の豊かとも言えない村の大工で終わる可能性もあった兼寛の活躍の舞台が、本人の才能、実直さに加えて周囲の人間のサポートもあり鹿児島、横浜、そしてイギリスへと広がっていく様はすがすがしい。努力すること、いつ来るかわからない人生の分かれ道の前に準備をしておくことの大切さを教えられる。

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2017年03月27日

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