あらすじ
官僚としての体面と世間体を重んじる夫の冷酷な態度に苦しみながらも、アンナはヴロンスキーとの破滅的な愛に身を投じていく。愛するゆえに苦しみ悩んだ結論は……。一方、新しい農業経営の理想に燃えるリョーヴィンは、失意から立ち直ったキティと結婚生活を始めるのだった。登場人物たちの微妙に揺れ動く心理と時代背景を、端正かつ抑制の利いた訳文で鮮やかに抽出した新訳。
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Posted by ブクログ
*リョービンが農民と共に草刈りをするシーンは、のびのび、活き活きとしている。田舎でのドリーの子どもとのやりとり、通りすがりの人々とのやりとりものびのび、いきいきしている。その二人が村で出会う!
*リョービンとキティの決裂してからの熱愛ぶりの描き方。
*アンナの出産に際しての死の間際にまでいってしまうことに、夫カレーニンと愛人ヴロンスキーの大変化。そして、その人間的な皮相ぶり。自殺の衝動性の描き方の傑出。
Posted by ブクログ
3部が300ページ
4部が200ページほどなんですが、
3部は…
リョービンの農業への思いと、草刈り、
カレーニンの政治観ばかりで、まあちょっと大変だけれども、
これがあるがゆえの、後半4部のおもしろさ、エンタメぶりと言ったら!200ページの中にてんこ盛りのエピソードたち。
以下ネタバレ
・アンナ、あれほど約束したのに、家にブロンスキーを呼びつけ、カレーニンと鉢合わせ。
・カレーニン、いよいよ弁護士の所へ。
・カレーニン、早口でまくしたて、舌がもつれて「憔悴」を「そう……ひょう……そうすい」となってしまう
・ロシア一の伊達男(今は自分の口利きで、ボリショイバレエに入団させてやった、可愛いバレリーナちゃんにお熱)オブロンスキーのホームパーティーにおいて伏線の回収のごとく集められるキャラクターたち。え、キティちゃん来てたの?
・リョービンのキティ崇拝「これからはけっして人のことを悪く思わないように心がけますから!」
・眠らないリョービンと、彼の黒日記?
・さて、ブロンスキーはリストカットさながらのレボルバー自殺未遂。
・オブロンスキー、カレーニンを説き伏せたつもり?うまくやった。この出来事を謎掛けにしてまたパーティーで披露せねば✨
・ヴロンスキー、友人の計らいでタシケントへの勤務を用意されたのに、アンナに一目あっただけで、退役してしまう。
など。
狂乱の日々でした。
私たちはいつになったらアンナの魅力に気づくことができるのかしら