【感想・ネタバレ】悪霊 3のレビュー

あらすじ

街はいよいよ狂乱に向かって突っ走りはじめた。まずは県知事夫人ユーリヤの肝いりによる「慈善パーティ」で、何かが起こる気配。その背後では着々と陰謀が進行し、「五人組」の活動も風雲急を告げる。ワルワーラ夫人とステパン・ヴェルホヴェンスキー氏、スタヴローギンとリーザの「愛」の行方は? 生き残るのは誰か? 愛と悪、崩壊と再生のクライマックス。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いよいよユーリヤ夫人の祭りが開催されて、次々と事が起こる。思惑や行き違いやらで混乱が起きる描写はとても想像しやすかった。ピョートルのことだけは信じてはいけなかったのだ。
3巻では主要人物たちが次々と殺されたり病死したりして少し戸惑った。特に善良と言える人たちが死んでいくことに抵抗感があり、シャートフ殺害のシーンは悲痛ですらあった。生き延びると思われたニコライまでがあんなことになり、最後には虚しさだけが残る。
どういう意図で書かれたものなのか私には分からないが、これまでの生活と人生を捨てたヴェルホヴェンスキーが「許してあげなければ」と繰り返すシーンは胸を打った。

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2024年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラストシーン衝撃!ダンサーインザダークが浮かんできたわ。自分はキリーロフのように、自殺をするような観念は持ち合わせていないと言ったスタヴローギン。それでもこの最期を選んだというのは、理性によって選び取ったというよりも、まさしく悪霊に取り憑かれたためと言えるのかもしれない。
しかし人が死にまくる。その中でも一番さらっと書かれた死、シャートフの奥さんと赤ちゃんの病死が一番堪えた。やはりわたしは死ねない。

0
2015年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

そもそもこの本を読み始めたきっかけは『ゴールデンカムイ』のキャラクター・尾形の死だ。彼が毒で朦朧として、過去の自分との対話する形で気づきがあり自殺する描写が本書・『悪霊』のようだというから読んだ。読んだけど、その要素は2巻の描写かなあ?3巻にはそれっぽいところは見受けられなかった。
というかこの本、かなり読みにくいと思うのだけど、尾形とドストエフスキーを結びつけられる人(或いはそれに納得できる人)がSNSでかなり多くいるらしくて吃驚している。

ストーリーは今までの3冊の中で1番面白い。
お喋りで倫理観なさそうだな、と思っていたピョートルが殺人まで躊躇しないのには驚いた。酷い理屈でばんばん殺っていく。ドストエフスキーはもう面倒になってキャラクターを次々片付けていったのか?とも思ったほどだ。

ヴェルホヴェンスキーは世間ズレし過ぎていて、ずっとこいつはなんなんだ?と思っていた。聖書売りの女との会話では意識が飛び飛びみたいな描写が不穏だったし。ただ、彼を探しに来たワルワーラ夫人の剣幕は凄かったし、聖書売りの女もあったばかりで支離滅裂な彼の世話をずいぶん焼いているのを見ると、女性が放っておけないタイプの人物なのだろうとは思う。

読書ガイドやあとがきも読んだけど、どうも何が言いたいのか解りかねてしっくりこなかった。

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2023年04月29日

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