【感想・ネタバレ】フランクリン自伝のレビュー

あらすじ

雷雨中にたこを上げて電気と雷は同じものであることを発見したフランクリン(一七〇六‐九〇)は、科学者であると共に、出版業者、哲学者、経済学者、政治家であり、そして何よりもアメリカ資本主義の育ての親であった。本書はすぐれた人生教科書として多くの青年に影響を与えてきたが、アメリカ研究のための注目すべき書物でもある。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

一度面倒を見てくれた人は進んでまた面倒を見てくれる。こっちが恩を施した相手はそうはいかない(190)
初めの百ポンドさえ溜めてしまえば、次の
百ポンドはひとりでに溜まる
金というものは本来繁殖力の強いものなのである(202)
本来の貧乏人一人にたいして、贅沢な貧乏人が百人(330)

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2023年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 教養的読書。ベンジャミン・フランクリンといえば100ドル札紙幣に描かれているアメリカ合衆国建国に大きく貢献した人物として有名である。フランクリンは決して恵まれた家庭に生まれたとは言えず、植字工など苦労の多い時期を経験している。そこからの立身出世の物語はアメリカンドリームの原型なのだろう。フランクリンは自身で定めた「13の徳」の実践などから、勤労で実直な人物だったことが自伝から窺える。その影響は後にM.ウェーバーがプロ倫で資本主義の源流として言及したほどである。それだけの功績を遺した人物の自伝が現在でも読めることは大きな遺産だと感じる。

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2016年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

フランクリンは、1706年ボストンに生まれ、印刷業で立身、政治活動にも身を置き、アメリカ独立宣言書起草委員会にも名を連ねています。アメリカの駐仏全権公使としてパリに居住し、フランスともゆかりのある人物です。雷の研究や発明でも有名と、多才な人物だったようです。

自伝は長い期間をかけて紡がれていて、その時々の正直な思いが盛り込まれています。栄達のため、というよりはより良い人生を歩むための人生訓を後世に残しては、という周囲の人からの薦めもあった、と書かれています。

有名なのは、フランクリンの13徳、でしょうか。一週間ごとに一つの徳目に集中的に取り組むことを繰り返し、年4回転させ習慣づけることから13という数字になったようです。節制、沈黙、規律、勤勉、誠実といった項目は、日本人の道徳感覚と近く、すんなりと受け入れられるものばかりです。

「ものぐさは、錆と同じで、労働よりもかえって消耗を早める。一方、使っている鍵はいつも光っている」

「畑仕事で身代起こしたく思わば、鋤にせよ鍬にせよ、自ら使え」

といった言葉を読むに、フランクリンの自助(Self Help)の基本姿勢が良くわかりました。今の時代にも通じる金言が多く、アメリカ建国時の空気がわかるような気がしました。

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2018年11月10日

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