【感想・ネタバレ】フランクリン自伝のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年05月07日

「13徳」の「規律」と「沈黙」は、まさに自らに課したいものであった。またそれ以上に付録の『富に至る道』で謎の人物「貧しいリチャード」が言及する言葉の数々が実にいい。

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Posted by ブクログ 2020年07月31日

人生は短いので、だらだらしている時間をなるべく減らして十三徳の樹立と富の蓄積に励まなければならない。これが幸福への最速の道であると思う。

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Posted by ブクログ 2019年04月21日

ベンジャミン・フランクリン。

健全な自尊心をもち、相当な読書好きで勉強をしたことがうかがえる。

何故この本が古典となったのか? その価値は青年に向けて、節制や勤勉や誠実であることの重要性を、一庶民であったフランクリンがそれらの特性を養いながら立見出身できたところにあるのではないか。

良い本は行...続きを読む動を促す本だと思うが、
まさにこの本はそれだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年04月10日

一度面倒を見てくれた人は進んでまた面倒を見てくれる。こっちが恩を施した相手はそうはいかない(190)
初めの百ポンドさえ溜めてしまえば、次の
百ポンドはひとりでに溜まる
金というものは本来繁殖力の強いものなのである(202)
本来の貧乏人一人にたいして、贅沢な貧乏人が百人(330)

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Posted by ブクログ 2019年01月14日


自伝を初めて読んだ。
こんなに面白いものだったなんて。

まず、決して裕福ではない時代、そして家に生まれたフランクリンですが、
彼が彼自身または書物よって導き出した考えにより、
合理的に誠実に動き、苦難にあいながらもまたそうする事で己の人生を運び成功して行く様がとても感慨深く、感銘を受けました。
...続きを読む中でも有名な十三の徳はとても実行してみたく思ったし、似たような事を自分でもすでにしていたことから自分のやっている事に確信を持ちました。

知る 事に遅いという事は言いたくはないものですが、
やはり知るのが遅い事に悔いてしまう。

それだけ素晴らしい書籍であった。

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Posted by ブクログ 2018年10月12日

発熱で寝込んだ時に読み始めた。

もっと説教臭いのかと思っていたが、割と坦々とした内容であった。

時代を感じさせてくれるので面白く読めた。

言うならば、アメリカ開拓時代?の風景が想像されるような時代。
日本で言えば、戦後の昭和40年代から50年代ぐらい?として、勝手に映像化して楽しめた。

偉人...続きを読む伝ではなく、あくまで自伝なので、業績は他をあたった方がいいかもしれない。
幼稚園時代に、ベンジャミンという人が凧揚げをしていた漫画は読んだ覚えがある。伊東四朗とかの流れだったのかも。デンセンマンとか。

ちなみに有名な十三徳もメモしておく。

十三徳

1.節制 飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
2.沈黙 自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
3.規律 物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
4.決断 なすべきをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
5.節約 自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
6.勤勉 時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
7.誠実 詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出ですこともまた然るべし。
8.正義 他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
9.中庸 極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
10.清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
11.平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
12.純潔 性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
13.謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

[more]
(目次)
少年時代
フィラデルフィアに入る
ロンドンの一年半
印刷屋を開業す
勤倹力行時代
十三徳樹立
成功の道を歩む
社会的活動
軍事に活躍す
州民を代表して再び英国へ
富に至る道

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Posted by ブクログ 2018年08月01日

個人的には科学者としての側面ばかり認識していたが、
本書を通して実に幅広く、かつ目覚ましい活躍をした人物であり
また著しい立身出世を成し遂げた人物でもあるということを知った。

十三の徳については、その内容自体もだがいかにして身に付けていくか、ということの説明に大きな価値がある。

自分は俗物なので...続きを読むなかなか実践はむずかしいが、それでも目指すものとして心においておくだけでもいくばくか違うだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年05月14日

 教養的読書。ベンジャミン・フランクリンといえば100ドル札紙幣に描かれているアメリカ合衆国建国に大きく貢献した人物として有名である。フランクリンは決して恵まれた家庭に生まれたとは言えず、植字工など苦労の多い時期を経験している。そこからの立身出世の物語はアメリカンドリームの原型なのだろう。フランクリ...続きを読むンは自身で定めた「13の徳」の実践などから、勤労で実直な人物だったことが自伝から窺える。その影響は後にM.ウェーバーがプロ倫で資本主義の源流として言及したほどである。それだけの功績を遺した人物の自伝が現在でも読めることは大きな遺産だと感じる。

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Posted by ブクログ 2014年11月02日

13の徳を磨く方法や、どのような生涯を送ったのか、時代背景、どれも楽しかった。日常に生かすにはっていう視点を持って読めた。

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Posted by ブクログ 2014年06月26日

ベンジャミン・フランクリンは、日本ではあまり有名ではないが アメリカではThe Father of All Yankeesと呼ばれ アメリカ建国の父として非常にポピュラーな存在だ。

彼の肩書きは、印刷業者・ジャーナリスト・哲学者・発明家 ・慈善事業家・政治家・外交官・科学者・文学者と多岐に渡って...続きを読むいる。

有名なシステム手帳のフランクリンプランナーも彼がルーツであるし 雷が電気である事を凧を使った実験で確認したのも、このフランクリンである。

フランクリンのマルチな活躍ぶりを支えていたのは 彼が一貫して主張している彼の"勤勉さ"である。

フランクリンは25歳の時に 道徳的に完璧な存在になるためにはどうしたら良いかを考え 下記の13の徳目を確立した。

フランクリンの13の徳目
1.節制: 頭が鈍るほど食べないこと。酔って浮かれだすほど飲まないこと。
2.沈黙: 他人または自分自身の利益にならないことはしゃべらないこと。つまらぬ話は避けること。
3.規律: 自分の持ち物はすべて置くべき場所をきめておくこと。自分の仕事はそれぞれ時間をきめてやること。
4.決断: やるべきことを実行する決心をすること。決心したことは必ず実行すること。
5.節約: 他人または自分のためにならないことに金を使わないこと。すなわち、むだな金は使わないこと。
6.勤勉: 時間をむだにしないこと。有益な仕事につねに従事すること。必要のない行為はすべてきりすてること。
7.誠実: 策略をもちいて人を傷つけないこと。悪意をもたず、公正な判断を下すこと。発言するさいも同様。
8.正義: 他人の利益をそこなったり、あたえるべきものをあたえないで、他人に損害をおよぼさないこと。
9.中庸: 両極端を避けること。激怒するに値する侮辱をたとえ受けたにせよ、一歩その手前でこらえて激怒は抑えること。
10.清潔: 身体、衣服、住居の不潔を黙認しないこと。
11.平静: 小さなこと、つまり、日常茶飯事や、避けがたい出来事で心を乱さないこと。
12.純潔: 性の営みは健康、または子孫のためにのみこれを行なって 決してそれにふけって頭の働きを鈍らせたり、身体を衰弱させたり 自分自身、または他人の平和な生活や信用をそこなわないこと。
13.謙譲: キリストとソクラテスにみならうこと。     
フランクリンは、徳目を作っただけでなく この13の徳目を1週間に一つ身につけようと、表をつくってチェックした。
13週後にすべての徳目をやり終えたら、それを一番目から繰り返した。
この方法だと、1年で4回繰り返し13の徳目を身につける訓練ができる。
これがフランクリン・プランナーのルーツである。

フランクリンは、決して人間にとって善い事であるから勤勉を推奨しているのではなく 富や名声、個人の幸せを掴むのにもっとも近道だから勤勉を推奨する。この勤勉の姿勢こそ、見習うべきものである。

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Posted by ブクログ 2013年08月01日

フランクリンがどのようにフランクリンになったのか、
その秘訣が余す事なく公開されています。
自伝のため美化しているきらいはあるものの、
その「自己を律する能力・努力」は、
自分に甘いと自覚する私にガツンと喝を入れてくれます。

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Posted by ブクログ 2024年01月07日

人間の幸福というものは、時たま起こるすばらしい幸運よりも、日々起こって来る些細な便宜から生まれるものである。▼相手を説得するために、正論など持ちだしてはいけない。相手にどのような利益があるかを、話すだけでいい。▼老いた若者は、若い老人になる。ベンジャミン・フランクリン -1790 政治家・科学者...続きを読む

あなたが転んでしまったことに関心はない。あなたがそこから立ち上がることに関心があるのだ。▼もし木を切り倒すのに6時間与えられたら、私は最初の4時間を斧を研ぐのに費やすだろう。▼馬の行きたい方向に馬を走らせるには手間も労力も要らない。▼欠点のない者は取柄もない。エイブラハム・リンカーン -1865

恐れはわれわれに自分の人間性を感じさせてくれる。▼逆境に勝る教育はない。▼愚か者はあれこれ思いをめぐらすが、賢い者は人にたずねる。▼人間は環境の創造物ではない。環境が人間の創造物である。▼評論家とは何者なのか。文学と芸術において成功できなかった人間である。ベンジャミン・ディズレーリ -1881

絶対に失敗しない唯一の人間とは、何もやらない人間である。セオドア・ルーズベルト -1919

屋根を治すとしたら、よく晴れた日に限る。▼あなたの敵を許せ。だが、その名前は決して忘れるな。ジョン・F・ケネディ -1963

恐怖は逃げると倍になるが、立ち向かえば半分になる。▼凧(たこ)がいちばん高く上がるのは、風に向かっているときである。▼20歳までに自由主義者でなければ情熱が足りない。40歳までに保守主義者でなければ知能が足りない。▼過去をより遠くまで振り返ることができれば、未来をより遠くまで見渡せるだろう。ウィンストン・チャーチル -1965

もしきみを批判する者がいないなら、きみはおそらく成功しない。マルコムX -1965

あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なのか。明日死ぬとしたら、生き方は変わるか? チェ・ゲバラ -1967

あなたが正しいとき過激になりすぎてはいけない。あなたが間違ってるとき保守的になりすぎてはいけない。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア -1968

私はまた、私の敵にも感謝しなければならない。彼らが私を失望させようとしたことが、かえってこの仕事をやり通す力を私に与えたのである。ジョモ・ケニヤッタ(ケニアの初代首相) -1978

考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる。マーガレット・サッチャー -2013

勇者とは怖れを知らない人間ではない。怖れを克服する人間である。ネルソン・マンデラ -2013

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Posted by ブクログ 2020年10月24日

フランクリンの生い立ちとかはあまり興味ないし読み物としてもさほど面白くもなかったので読み飛ばしたが、周囲から評価され社会に貢献し続けている人生だったということはなんとなくわかった。
13の徳を積む具体的な方法、その週に重視し反省する徳目を定義するという話についてはかなりよさそうなので実践しているとこ...続きを読むろ。そこだけ読めばこの本の6割くらいの価値はあるような気がする。

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Posted by ブクログ 2020年07月01日

主に節制と勤勉の徳について書かれていた。自分で定めた13の徳を毎週一つずつに集中して身に付けようとしているのが印象的だった。

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Posted by ブクログ 2020年05月30日

フランクリンの生い立ち、人生観だけではなく、当時のアメリカ黎明期をも知ることができ面白かった。
国籍関係なく、優れた人物だった。

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Posted by ブクログ 2019年04月24日

私が読書に目覚めたきっかけ。

最初の部分は冗長に感じられる所もあるが、とても知己に富んでいる。
ベンジャミンフランクリンは意外と面白い人なんだなぁ、、と思えるし、こんな人でも自分の欠点を治そうとして、でもうまくいかなくて、、でもここだけは気をつけよう、とか考えて生活してたのだなぁ…と思える。

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Posted by ブクログ 2019年02月10日

いかにベンジャミンフランクリンが偉大であったかが一読するだけでわかる。さすが意識高い系の元祖だけあってかなり自分に鞭を打ってより良い幸福を得ようとしていた。
また彼があみだした十三徳は素晴らしいものである。

1 節制 頭や体が鈍くなるほど食べないこと。はめをはずすほどお酒を飲まないこと。
2 沈黙...続きを読む 他人あるいは自分に利益にならないことは話さないこと。よけいな無駄話はしないこと。
3 規律 自分の持ち物はすべて置き場所を決めておくこと。仕事は、それぞれ時間を決めて行うこと。
4 決断 なすべきことをやろうと決心すること。決心したことは、必ずやり遂げること。
5 節約 他人や自分に役立つことにのみお金を使うこと。すなわち無駄遣いはしないこと。
6 勤勉 時間を無駄にしないこと。いつも有益なことに時間を使うこと。無益な行動をすべてやめること。
7 誠実 だまして人に害を与えないこと。清く正しく思考すること。口にする言葉も、また同じ。
8 正義 不正なことを行い、あるいは、自分の義務であることをやらないで、他人に損害を与えないこと。
9 中庸 何事も極端でないこと。たとえ相手に不正を受け激怒するに値すると思っても、がまんしたほうがよいときはがまんすること。
10 清潔 身体、衣服、住居を不潔にしないこと。
11 冷静 つまらないこと、ありがちな事故、避けられない事故などに心を取り乱さないこと。
12 純潔 性的営みは、健康のためか、子供を作るためにのみすること。性におぼれ、なまけものになったり、自分や他人の平和な生活を乱したり、信用をなくしたりしないこと。
13 謙譲 イエスおよびソクラテスを見習うこと。

これらの徳を積むことによって彼は幸せになれると思っていた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年11月10日

フランクリンは、1706年ボストンに生まれ、印刷業で立身、政治活動にも身を置き、アメリカ独立宣言書起草委員会にも名を連ねています。アメリカの駐仏全権公使としてパリに居住し、フランスともゆかりのある人物です。雷の研究や発明でも有名と、多才な人物だったようです。

自伝は長い期間をかけて紡がれていて、そ...続きを読むの時々の正直な思いが盛り込まれています。栄達のため、というよりはより良い人生を歩むための人生訓を後世に残しては、という周囲の人からの薦めもあった、と書かれています。

有名なのは、フランクリンの13徳、でしょうか。一週間ごとに一つの徳目に集中的に取り組むことを繰り返し、年4回転させ習慣づけることから13という数字になったようです。節制、沈黙、規律、勤勉、誠実といった項目は、日本人の道徳感覚と近く、すんなりと受け入れられるものばかりです。

「ものぐさは、錆と同じで、労働よりもかえって消耗を早める。一方、使っている鍵はいつも光っている」

「畑仕事で身代起こしたく思わば、鋤にせよ鍬にせよ、自ら使え」

といった言葉を読むに、フランクリンの自助(Self Help)の基本姿勢が良くわかりました。今の時代にも通じる金言が多く、アメリカ建国時の空気がわかるような気がしました。

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Posted by ブクログ 2018年10月06日

アメリカの建国に大きな役割を果たしたフランクリンの自伝記。本人の自慢話(ご自身も認めていますが)が鼻につくところはあるものの、18世紀自分だけの力で財やネットワークを作り、謙虚かつストイックに生きている姿に勇気づけられます。それにしても翻訳が読みにくいのが残念!他の役者で読んでみようかな。

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Posted by ブクログ 2016年01月16日

ベンジャミン・フランクリン(1706~90年)は、米国独立運動の中心人物として活躍し、米国建国の父の一人といわれるが、本書は、概ね50歳台までを自ら描いた半生記である。
フランクリンは、政治家としてのほかに、外交官、実業家、著述家、物理学者、気象学者として幅広い業績を残した万能人であったが、本自伝で...続きを読む語られる勤勉性、探究心の強さ、合理主義、社会貢献は、まさに建国直後の米国の理想的人間像を象徴しており、本自伝は米国のロング&ベストセラーの一つとなっている。米ドルの100ドル札の肖像が、ワシントンでもリンカーンでもなく、フランクリンであることからも、米国人にとっての存在の大きさがわかる。
日本でも、明治時代にサミュエル・スマイルズの『自助論(西国立志編)』とともに盛んに読まれ、また、福沢諭吉の『福翁自伝』に影響を与えたとも言われている。
本作品では、自らの体験が、失敗も含めて率直に語られているのだが、そのスタンスは常に前向きである。失敗についても、そこから何を学んだかが記されており、著者が、単なる回顧録としてではなく、後に続く若者へ伝えるものとして書かれたことがわかる。特に、道徳的完成に到達することを目指して作った「十三徳」では、「第一、節制~飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ」、「第四・決断~なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし」、「第十一、平静~小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ」など、具体的なものから理念的なものまで、様々な心掛けが示されている。
また、本岩波文庫版では、自伝とは切り離されて出版され、主に勤勉と節倹の説いている『富に至る道』も付け加えられている。
自己啓発書としても、古き良きアメリカ的思潮を知る書としても読める古典である。
(2010年2月了)

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Posted by ブクログ 2015年12月14日

信じる事と自分を自制すること
それが己を高める第1の条件だと
フランクリンは示してくれます

自伝ではありますが自分の思い描いたものを
手に入れるために勉強しますし
強い志を持つ同じような人が集まればいいなにかが生まれることを教えてくれます

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Posted by ブクログ 2015年07月05日

「何か恩恵を受けると、その重荷を自分の肩からはずして、天なる神に押しつけようとするのがお坊さん連中のやり口だと知っているもので、それで君はあくまで地上においておくように工夫したというわけだね。」

ベンジャミンフランクリンの自伝。この本を読むと、彼がいかに自信家だったかわかる。はじめの少年時代が面白...続きを読むかった。他にも、周囲の人を巻き込んだ企画を考えた際には、自分が発案者だと隠し勧誘したほうがうまくいったという話が良かった。また、新聞への寄稿は乗合馬車とは違い、人を選ぶという話、寄付を募る場合には世間でそれを話題にしてから行うのが良いとする話も参考になった。

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Posted by ブクログ 2014年03月14日

この様な自伝を読むのは、本当に久しぶりだ。人の一生を並走するという読書は、映画でいうロードムービーと同じで、自分がこれから何処へ行くのかを一緒に考えながら、読み進め流ことができる。人生の追体験の場を与えてくれる。国も、時代背景も異にしていても、通じる生きることの法則がそこには必ず存在する。それを、よ...続きを読むり多く映画や書物から、より抽象度を高めて自分の人生を豊かなものにするかに役立てたいと思わせてくれる作品だった。 *付録として、掲載された「富に至る道」に出てくる格言が、古めかしいながらも、重い言葉として伝わってきた。
2014.03.14

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Posted by ブクログ 2013年11月24日

高校時代に手にとった本。存在を知り、親父に頼んで購入してもらったことから思い出深い本でもある。

十三徳の樹立など、あらゆる自己啓発の基盤となった作品と言っても過言でないと思う。

入社四年目に久しぶりに再読。新鮮さは薄れていたが、日々の習慣が大切なことを再認識。良い習慣を如何にシンプルに運用するか...続きを読むという視点は初読時には無かった。

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Posted by ブクログ 2013年08月29日

たまに、特異なジャンルの本を読んでいると
知人から「マツモットはいったい何を目指しているのか」と聞かれる事がある。

そんな時は、こう答えるようにしている。

「そうだね~ まあ色々と野望はあるけど
最終的にはお札の顔ぐらいには、なってやろうかと思ってるね。」

で、今回はアメリカ100$...続きを読む札の顔、ベンジャミン・フランクリンの自伝。

ベンジャミン・フランクリンは、日本ではあまり有名ではないが
アメリカではThe Father of All Yankeesと呼ばれ
アメリカ建国の父として非常にポピュラーな存在だ。

彼の肩書きは、印刷業者・ジャーナリスト・哲学者・発明家
慈善事業家・政治家・外交官・科学者・文学者と多岐に渡っている。

有名なシステム手帳のフランクリンプランナーも彼がルーツであるし
雷が電気である事を凧を使った実験で確認したのも、このフランクリンである。

フランクリンのマルチな活躍ぶりを支えていたのは
彼が一貫して主張している彼の"勤勉さ"である。

フランクリンは25歳の時に
道徳的に完璧な存在になるためにはどうしたら良いかを考え
下記の13の徳目を確立した。



フランクリンの13の徳目

1.節制: 頭が鈍るほど食べないこと。酔って浮かれだすほど飲まないこと。

2.沈黙: 他人または自分自身の利益にならないことはしゃべらないこと。つまらぬ話は避けること。

3.規律: 自分の持ち物はすべて置くべき場所をきめておくこと。自分の仕事はそれぞれ時間をきめてやること。

4.決断: やるべきことを実行する決心をすること。決心したことは必ず実行すること。

5.節約: 他人または自分のためにならないことに金を使わないこと。すなわち、むだな金は使わないこと。

6.勤勉: 時間をむだにしないこと。有益な仕事につねに従事すること。必要のない行為はすべてきりすてること。

7.誠実: 策略をもちいて人を傷つけないこと。悪意をもたず、公正な判断を下すこと。発言するさいも同様。

8.正義: 他人の利益をそこなったり、あたえるべきものをあたえないで、他人に損害をおよぼさないこと。

9.中庸: 両極端を避けること。激怒するに値する侮辱をたとえ受けたにせよ、一歩その手前でこらえて激怒は抑えること。

10.清潔: 身体、衣服、住居の不潔を黙認しないこと。

11.平静: 小さなこと、つまり、日常茶飯事や、避けがたい出来事で心を乱さないこと。

12.純潔: 性の営みは健康、または子孫のためにのみこれを行なって
決してそれにふけって頭の働きを鈍らせたり、身体を衰弱させたり
自分自身、または他人の平和な生活や信用をそこなわないこと。

13.謙譲: キリストとソクラテスにみならうこと。     



フランクリンは、徳目を作っただけでなく
この13の徳目を1週間に一つ身につけようと、表をつくってチェックした。
13週後にすべての徳目をやり終えたら、それを一番目から繰り返した。

この方法だと、1年で4回繰り返し13の徳目を身につける訓練ができる。
これがフランクリン・プランナーのルーツである。

この時代、プラグマティズムという思想はまだなかったそうだが
フランクリンの考え方は非常にプラグマティックである。

フランクリンは、決して人間にとって善い事であるから勤勉を推奨しているのではなく
富や名声、個人の幸せを掴むのにもっとも近道だから勤勉を推奨する。



そして私は、ある種の人間の行為は、神が禁じているから悪いのではなく
また、神が命じているから善いものでもなく、おそらくそういった行為は
私たち人間にとって悪だから神は禁じているのであり
私たちに有益であるから神は命じているのだ、といった考えをいだくようになっていたのである。




人間の幸福というものは稀にしか起こらない大きな幸運よりは
毎日起こる小さな便利さから生じるものなのだ。

したがって、貧しい青年にヒゲの剃り方とカミソリの研ぎ方を教えてやったほうが
1000ギニーの金を与えるよりも人生における彼の幸福により大きく貢献する事になる。



私はかなり若い時分から「いかに手を抜いて、成果を出すか」という事ばかり考えていた。

私には兄が三人いる。

私の住んでいた地域の学区はさほど都心ではなかった事もあり
中学や高校は公立の学校に進学するのが当たり前だった。
有名私立校を受験する生徒は本当に稀であり
私立と言えば公立の滑り止めで受験するというのが一般的な考え方であった。

私の兄弟のうち、長男は横浜銀蠅みたいな出で立ちのヤンキーだったが
高校はなんとか市立の中位校に入った。
次男と三男は、それぞれ学区内の最上位の県立高校に入った。

私が中学校に入った時、高校は次男・三男と同じ県立高校に入るんだろうなと思っていた。
兄達からみれば、その県立高校は入れて当たり前、落ちたら負け犬である。

その状況下でどうすれば自分の存在をアピールできるか
私が出した結論は「兄よりも勉強しないで余裕シャクシャクで受かること」であった。

細かいことはあまり覚えていないが
試験が近づくにつれて、夜更かしをしてテレビを見ていた記憶がある。

親にはしょっちゅう苦言を呈されたが、それでも兄達より良い成績をとってきた。
自分の小さな自尊心が満たされる瞬間だったが、親兄弟は苦々しく私を見るだけだった。

現在の私は「いかに手を抜いて成果を出すか」とは考えていない。
成果は努力の量に"ほぼ"比例すると思う。
世界で活躍する人々は例外なく努力家であり
才能だけで輝けるのは若い頃のほんの一瞬だけだ。


しかし、勤勉や努力という言葉は、私の耳には少しカッコ悪い響きがある。
ジェームズ・ボンドや舘ひろしのような
ステレオタイプなモテ像には、勤勉や努力は微塵も感じられない。

ただ、現実の世界を眺めてみると、モテる人々は例外なくマメであり
才能だけでモテるのは若い頃のほんの一瞬だけだ。
俗な事ほどプラグマティックな勤勉さがものをいうのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2013年04月29日

奉公人からスタートし、印刷業で財を成し、
発明や科学実験、軍事、政治などでも活躍し、
幅広い業績を残したチートな人物の自伝。

アメリカ成功哲学の元祖であり、
明治時代の日本でも広く読まれ、
現代においても読む価値は十分にあるが、
18世紀のアメリカにおいては、
競争相手が少なくて弱かった事も
留意...続きを読むしなければならないだろう。

元々出版する意図は無かったのか、
友人に渡した原本は全て失われており、
底本になっている孫が出版した版では、
最後の8ページが省かれていたらしい。
そこだけ主観的で愚痴っぽくなっているので、
あえて載せなかったんだろうと思う。

と、なんだかんだと重箱の隅をつついたが、
フランクリンほどの偉大な人物は史上希であり、
彼に学ぶ事が有意義である事は間違い無い。

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Posted by ブクログ 2018年10月14日

「十三徳」と、巻末の「富に至る道」が面白かった。
これを世俗的と見るか、人生の真髄が表れていると見るかは、読者次第ということであろう。

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Posted by ブクログ 2022年10月10日

気持ちが良いほどの勤勉さ、無欲。
言うのは簡単だけどやるのは難しい。
自分をもう一度見直してみようと思える1冊です。

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Posted by ブクログ 2019年03月10日

デール・カーネギーの『人を動かす』に記述のあったアメリカ資本主義のキーパーソンであるフランクリン自伝を手に取ってみた。恐らく原文ではとても素晴らしいことを書いてあるのだろうと思うも、自分には直訳風の日本語訳が合わずしっくりいかない。原文を読めるような語学力がないのが残念。中でも有名らしい十三得を記す...続きを読む。毎日自問しこれを習慣化していくべしとの事。
いきなり食べ過ぎなワタクシである。
≪十三得≫
第一  節制…飽くほど食うな、酔うほど飲むな
第二  沈黙…駄弁を弄するな
第三  規律…物は場所を決め、仕事は時間を定めよ
第四  決断…なすべきことをなさんと決心しべし
第五  節約…浪費するな
第六  勤勉…時間を空費するな、益有ることに従え
第七  誠実…詐りを用いて人を害するな
第八  正義…他人の利益を傷つけるな
第九  中庸…極端を避け、激怒を慎め
第十  清潔…身体、衣類、住居の不潔を黙認するな
第十一 平静…小事、日常茶飯事に平静を失うな
第十二 純潔…性向に耽り頭脳を鈍らせ信用を失うな
第十三 謙譲…イエス、ソクラテスに見習え

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Posted by ブクログ 2013年07月24日

アメリカ資本主義育ての親として読むか、立身出世の風潮下の自伝として読むかで読み取れるものが変わるのでは。ただ人間的な苦悩のプロセスとかの記述はあまりないので、そういう人生論という意味では、トルストイの『人生論』とかの方読んだ方がいいのかも。むーん。

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