あらすじ
時は二八世紀、人類社会の辺境に位置する惑星ハイペリオン――今まさに、この星にある謎の遺跡〈時間の墓標〉に封じられた、時を超越する怪物シュライクが解きはなたれようとしていた。その謎を解明すべく送りだされた七人の巡礼者が、旅の途上で語る数奇な人生の物語とは……
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Posted by ブクログ
とにかく分厚くて最初は読むのを躊躇していたのですが、いざ読んでみると非常に読みやすく、独創性があって、恋愛やサスペンス要素もあるので、気付いた時には時間も忘れどっぷりとハイペリオンの世界にはまり込んでしまっていました。非常に面白かったです。
本書ではハイペリオンという辺境の惑星に集った7人の男女の身の上話が語られていくのですが、登場人物のエピソード毎に話が分かれているため、まるで別の本を読んでいる感覚です。特に気に入ったのは学者の物語「忘却の川の水は苦く」と領事の物語「思い出のシリ」。どちらも情感豊かで色鮮やかな画面が浮かんで来るようでした。
ただ惜しむらくはこのハイペリオン上・下だけでは謎が明かされないため、本書だけでは消化不良感が残ってしまうこと。出来ればひとまず完結となる次作「ハイペリオンの没落 上・下」も読まれることをおすすめします。長いと思われるか、また続きが2冊読めるんだと思われるのかは個人次第ですが、「没落」にて本書で彼らが語ったエピソードが集約していくラストは圧巻ですので、是非続刊も読んでハイペリオンの余韻に浸って頂ければと思います。
Posted by ブクログ
勇者7人がラスボス倒しに行く話。
敵の襲来等々で住民が皆脱出を図る中、この7人はなぜ流れに逆らって目的地へ向かうのか。引いた番号順にそれぞれの過去と動機が語られる。
一人ひとりに物語があり、ひとりが語るごとに問題の本質に少しだけ近づく。
どこでもドア的移動や光速を超えた宇宙飛行による体感での経過時間と実際の経過時間の違いを描いているのはSF小説でも案外珍しいのでは。
Posted by ブクログ
続きが楽しみ。
内包する世界観の広がりと厚みがすごい。入れ子構造になっていて、色々な人の視点でハイペリオンの世界が語られるにつれ、ハイペリオンの世界の姿が徐々に明らかになっていく構成になっていて、ついつい引き込まれてしまう。
それぞれのストーリーもホラー的だったり、恋愛だったり、詩的だったりとテイストが変わるので全く飽きない。退廃的な世界観も好み。ハードなSFよりも、ジーン・ウルフのような幻想ファンタジー系SF(?)が好きな人には特におすすめ。
何度もジョン・キーツ(John Keats)の名が出てくるので、興味が湧いた。彼の生涯がジェーン・カンピオン監督、しかもベン・ウィショー主演で映画化されているようなので是非観てみたい。
Posted by ブクログ
これはすごい作品だな。
ただし、かなり冗長な作品で
まだこのハイペリオンの概要が見えてこないのよね。
敵が一体いかようの理由で襲ってくるのかも
分かってはいませんし…
ある詩人の物語、何気に原文を
見てみたいのですよ。
だって残念な状態になって
しゃべれた言葉がいわゆるお下品ワードですので。
どんな英文の並びになってるんだろう…
SF作品ですが
ファンタジー要素もあるので
ファンタジー好きの人も楽しめると思うの