【感想・ネタバレ】宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論のレビュー

あらすじ

かつて科学者の大反発を浴びた異端の考え方――「人間原理」。この宇宙は人間が存在するようにできている、という一見宗教のような見方が、21世紀に入った今、理論物理学者のあいだで確実に支持を広げている。なぜか? 宇宙をめぐる人類の知的格闘の歴史から最新宇宙論までわかりやすく語る、スリリングな科学ミステリー。科学書の名翻訳で知られる青木薫の初の書き下ろし! (講談社現代新書)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

サイモンシンの「宇宙創成」と話が重複する部分があるが、本書で紹介している人間原理は非常に興味深い。
宗教的価値観におちいることを恐れるあまり、偶然の排除と客観性に必要以上に囚われた科学的考え方に対する問題提起。
「この宇宙がこのようにできているのは、そうできたからだ」という、まるで聖書のような文に納得させられる。
我々人間がこの宇宙に存在してこうして宇宙を観測するためには、宇宙の物理法則や定数はこうなる以外になかった、そうでなければ我々は存在し得ないという観点。
”神”はいくつも宇宙を作り、それぞれにでたらめな初期値(=物理法則、定数)を与えたかもしれないが、我々が生まれて観測できるのは「この宇宙」だけだから、この宇宙が人間に都合のいいようできているのは必然。

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2015年04月26日

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