あらすじ
いまやビジネスの世界では、「データ分析が競争を制す」と言われる時代。しかしその一方で、高い分析ソフトを買ったものの、宝の持ち腐れで終わっているという会社も少なくない。では、分析力を武器にできる会社は何が違うのか? また分析力を武器にできる個人は何が違うのか? 第一人者が丁寧にその違いを解き明かす。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
データ分析がなぜ重要なのか、良いデータ分析とは何で、それをどう実現するかが書かれておりとても良い内容だった。ビジネスパーソンとして誰もが知っておくべき考え方がまとまっているのでとても参考になる。
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担当業務の一つがデータ分析。色々刺さりまくったり、はっと気づかされたことを以下つらつらと。
・どんな分析をしたいという構想もなしに、手段に過ぎないITや分析手法に多額の投資をしてしまい、投資にあったデータ分析の成果を探すことに四苦八苦している企業が多い
・ITや分析手法はツール
・ITの恩恵により分析は理系の仕事ではなくなった
文系→営業部より→現場に近い→仮説力&当事者意識
・分析の価値=意思決定の寄与度×意思決定の重要性
・方法論からの脱却
・意思決定者の責任(不確実性の軽視、分析への過剰な期待、結果への事前期待)
・見つける力(問題発見力)、解く力(分析力)、使わせる力(実行力)
・四つの問い
1.数字にどこまで責任をとれるか?
2.その数字から何がわかったか
3.意思決定にどのように使えるのか
4.ビジネスにどのくらい役立ったか
・分析者の心構え
担当者とのコミュニケーション、整理整頓、なぜ、ビジュアル化
懐疑的に、シンプルに、ざっくり計算、文章に書く、目的に立ち返る
・分析プロフェッショナル
・データサイエンティストワークショップ
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数字遊びではなく、仕事人としての責任をはたすためのデータ分析は如何にあるべきかという内容。
データ分析従事者のみならず、組織文化にインパクトを与えたいと考える企画関連者にはバイブルとなりうる。
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ビジネスにデータや分析をどう活かすか、というシンプルな問いに対して、真っ向から回答している本。
著者は恐らく、一般的でデータなどのない世界で、努力されてきたのだと思うが、意外にビジネス目線での本はないので、馬鹿正直に時間のかかる統計の本に手を出すより全然仕事に活きると思う。
Posted by ブクログ
分析とは、なにか?
データから、現場が困っていることを改善する傾向を探り出し、現場の人たちの行動を変えて、成果に導くこと。あるいは、経営判断の一助になること。
現場の困りごとをよく確認し、現場が持っている経験と勘と度胸を聞き出すことも大切だ。前提や扱うデータが的外れでは、どんなに分析しても意味がない。
分析の価値は、「意思決定への寄与度」掛ける「意思決定の重要性」と定義している。
分析をすることで、ビジネス上でどんな成果が期待できるのかを意識できないといけない。
本書で、データ分析のプロフェッショナルがどんな人材なのかが学べる。
Posted by ブクログ
著者は大阪ガスビジネスアナリシスセンター所長で、日経情報ストラテジーが選ぶデータサイエンティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。本書は、分析をテーマにして書かれているが、実際には仕事論だと思った。共感の連続だった。思っていること、考えていることを整理、代弁してくれた気がする。ウチの会社にもこういう人がいてくれたらと切に思う。
「X氏とY氏の成否を分けたのは何でしょうか?X氏は営業部で仕事をしており、身近にいる営業マンとのコミュニケーションを通して、『こういった顧客属性にはこのような商品が売れるのではないだろうか?』という仮説力、そして『その仮説が正しくても、施策として実行できなければ意味がない』という当事者意識を持っていたのです。」
「分析モデルは、所詮、現実を単純化かつ近似化したものに過ぎない、されど、現実のある特定の特徴について定量的な知見を与えてくれる。」
「データ分析でビジネスを変革していくサクセスストーリーは、このヒラメキが原点になります。でも、何もないところからヒラメキが生まれることはありません。日頃から、ビジネスに悩み、データに関心を持ち、データ分析を活用する機会を貪欲に探している、そういった土壌でヒラメキが生まれるのです。」
「私は、データ分析を意思決定に使う際に、『所詮』と『されど』の二つの言葉を胸に刻んでいます。データ分析で得られるのは、所詮、『連続性の世界』での解に過ぎない。されど、『連続性の世界』での解は、『不連続性の世界』においても何らかの手掛かりにはなります。」
「…誘惑に打ち勝てるのは、『自分が作った数字は経営を左右する』という責任感だけです。」
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分析とは意思決定を変えるために行うもの。意思決定を変えられない・意思決定に繋がらない分析は無価値という根本的な考え方を、この本で初めて知覚した。分析者は意思決定問題にも取り組む必要がある。
Posted by ブクログ
分析プロジェクトを進めるあたって、持っておくべき心構えを説明している。分析手法を多く知るよりも、本書に記載されていることを常に念頭に置いて、分析に取り組むだけでアウトプットの質は大きく変わる。データ分析をこれから始めようとする人に、まず最初にお勧めしたい本。
Posted by ブクログ
分析業務を生業にしていると、共感したり勉強になったり、自分自身の仕事の価値観の整理になったり。自分の仕事の進め方や姿勢を問うきっかけになったり、困ったときのヒントになるような、参考になる考え方が経験をベースに説明されています。
面白いです。
Posted by ブクログ
分析力を向上させるための流儀
1 その数字にどこまで責任を取れるのか
2 その数字から何が分かったか?
3 その数字は意思決定にどのように使えるのか?
4 ビジネスにどれぐらい役に立ったか
「分析の価値」=「意思決定への寄与度」×「意思決定の重要性」
「データ分析はビジネスにどれぐらい役に立ったか」=「データ分析によって意思決定がどう変わったか?」×「意思決定が変わったことでビジネスにどれだけ貢献したか?」
→正しい心構えを持つ
Posted by ブクログ
データ分析とはなんぞや、がとてもわかりやすく書かれていた。後半はデータ分析者に向けた内容なので少し読み飛ばしたが、前半はあらゆるビジネスマンに読んでほしい内容。DXとかいう言葉が流行る前の本なので、難しい単語もなく読みやすい。
Posted by ブクログ
専門用語は特になく、データ分析に必要な心構えを分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれている。
以下のように理解。
データ分析に数学的能力は不可欠ではない。
どれだけ意思決定に貢献できるかが大事。
即ち「見つける力」「解く力」「使わせる力」
→意思決定者と問題点を見つけ、適切な分析方法を選択し、意思決定に導くための論理的な説明をして、現場と協力して確実な効果を出す能力。
近年、分析力自体はコモディティ化しているので、これからアナリストとして活躍するには、いかに意思決定者と現場のビジネスマンとコミュニケーションをとっていくかの方が大事。
Posted by ブクログ
2013年刊行。大阪ガスビジネスアナリシスセンター所長の河本薫さん著。
DXの流れの中で、スタート地点にすら立ててない弊社環境を鑑み、入門書として購入。
技術的なハウツーよりも、なぜデータ分析が大事か、その上での心構えは何かを中心に記載されており、今後学ぶ上での根幹になった。
データ分析の目的=ビジネスに役に立つ=意思決定に役立てること。
問題発見力→解く力→使わせる力というフローを意識すること。
小手先の技術や自己満ではなく、現場とのコミュニケーションを通して、如何に最適なものを責任もって作り出すか。
現場知を重視する弊社内にどう浸透させていくか心構えの一助になったように思う。
Posted by ブクログ
どのようにデータ分析組織を作り上げていくべきか、クリアになりました。2013年出版の本とは驚きです。もうこれで回り道しなくて済むような気がしました(それぐらい参考になりました)。
Posted by ブクログ
2013年にこの本を読んでおけば、もっと色々なことができていたという後悔。
2020年、データ、AIの時代の真っ只中で出会えて良かった。この時期だからこそ、本の中身が身近で、より理解できたと思う。
Posted by ブクログ
事業会社でこういう形でデータ分析に関わっている人、かつ、時間をかけて成果を築いて行った人は、日本にはほぼいないと思うので、大変タメになりました。
考え方も自分とほぼ一緒。
私はデータアナリスト・データサイエンティストとして普段仕事してるけど、「解く」ことよりもビジネスでいかに「役に立つ」かを普段から考えてると、この本の内容はめちゃ腑に落ちるのが早い。
やっぱりそうだよね、と確認できました。
世の中にもっとこの考え方が流布してほしいものです。
Posted by ブクログ
本業に直結すると思い読んでみた。本書はデータ分析の手法を解説するのではなく、データ分析を如何にビジネスの意思決定に役立てられるようになるかという思想を説いている。現在の自分のポジションを考えるとピッタリな内容だった。
Posted by ブクログ
データ分析は、分析そのもので終わってはダメで
分析結果を意思決定に活用してもらい、
ビジネスに活用してもらわないと意味が無い。
費用対効果に見合うかどうか、
現場担当者の理解・協力が得られるか、
仕事のやり方を変えて使ってもらえるかどうか
という壁を乗り越えないといけない。
ということが、テーマの本。
最新の分析事例紹介や分析手法の解説ではなく
データ分析を行う上での心構え、
プロフェッショナルとしてのあり方について
書かれた本。
Posted by ブクログ
はやりのデータ分析についての本だが、さすがに経験を踏まえたしっかりした内容だと思う。機械的に手法を適用して何か出てこないか、とやみくもに振ってみても、たぶん、ガラクタかミスリードネタしか出てこない。自らの世界観を基礎にして仮説をもってかからないとダメ。
また、意思決定者は概ね決定的な回答を性急に求めるもの。確率やリスクの考え方を彼らに分からせるのは多分不可能だが、そこは分析者としては、コミュニケーションの努力を精一杯しなくてはならない。それがプロとしての責任だ。
Posted by ブクログ
ビジネスシーンでの分析における本は多分に読んでおりましたので、個人的には物足りない感じです。
具体的な理論ではなく、データ分析をどう捉えるべきか?というフレームワーク、マインド論に執着している書かれ方でした。
Posted by ブクログ
夫が貸してくれた本。
私自身 感覚>データ だと自覚していたが故に良い意味でショッキングな一冊でした。データにより予測・備え・売上向上が可能になると知りました。数字から読み取る力を育むよう、まずは数字を意識して生活するぞ…と思います。(不安)汗
Posted by ブクログ
1章だけでも読む価値ありで、一貫してデータ分析はビジネスの意思決定を推進する手段であって、問題解決への心構えを具体例を交えながら説かれている。
データ分析を活用しビジネス課題を「解く力」と「見つける力」と「使わせる力」は三位一体とはまさしくその通りで、どのように意思決定に繋げるか想像するのが重要と感じた。
・データ分析は手段にすぎない、大切なのは、意思決定に役立つもの
・分析の価値とは「その分析により意思決定を改善することで得られる効用」
・データ分析とはデータから問題を解明するプロセス
・必要なのはビジネスを変革していこうというマインド
Posted by ブクログ
意思決定をするためのデータ分析を意識した取り組み方。データ分析することが目的化しないようにしましょうという話。
メモ:
ビッグデータの課題
・データを全て集め切れるわけではなく、どうしても不足分がある
・因果関係がはっきりせず、意思決定の材料となりえない
Posted by ブクログ
データ分析に関わる人が心構えとして読むと良い本。
今データ分析業務に携わっていたので意識を変える良いきっかけになった。
データから見出された数値結果に満足するのは無意味で、何のビジネスに繋がるかという成果を1番に考えること。
データ分析スペシャリストは、オフィスで誰とも話さず依頼通りの数値結果を提供してくれる人。
データ分析プロフェッショナルは、ビジネスとして利益貢献に繋げるところまでを責任持って遂行できる人。
Posted by ブクログ
データ分析自体ではなくビジネスの中でのデータ分析のあり方について分かりやすく言及している。ただ後半以降は結構同じ内容の繰り返しになってる感じはあるかな。