あらすじ
大学生の友部は、社会民俗学の嘉形教授の依頼で、夏休みのあいだ山奥の村に滞在し、ラジオ番組に投稿された実話怪談の整理を行うことになった。注意点は二つ、昭和三十年代に一家惨殺事件が起きた家に滞在すること。その土地の水やそこでとれた食物を口にしないこと。何度返しても戻ってくる石、社(やしろ)を護る白い着物姿の子供、鳴り止まぬ羽音……整理を続けるうち、友部はこの村に隠されたおぞましい真実に迫っていく。日本ホラー小説大賞出身作家、初の本格ホラー長編。
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Posted by ブクログ
2万8千円の実話怪談の整理のバイト、一家惨殺事件のあった家、怖いものから奇妙なものまで様々な怪談の数々、村の食べ物・水への禁忌などホラーの醍醐味が詰まっていながら単純な因習村ホラーで終わらない面白さがあって一気読みだった。
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怖かったし気味悪かったし真相も胸くそ悪かった(褒めています)教授の思惑と、体験談を追っていくこと、どちらもなぜなのかと先がとても気になりあっという間に読んでしまいました。ラストやっちまえ!と何か応援してしまい、怖かったのに不思議な読後感!面白かった。櫛木さんの小説は初読みでしたが他の本もぜひ読んでみたい。
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これ怖い。
ほぼホラー小説専門で読んできてる私の中でも、かなり怖い作品でした。一度、夜中読んでた手を止めたぐらいです。
なにがそんなに怖かったのかいまいち言語化できていません。人が完全に狂う様が怖かったのかなぁ。この辺分かれば、自分が何に怖がっているのかの理解が深まり、ホラー小説を手に取るときに役立ちそうな気がします。私の課題ですね。
お話の構成はちょっと複雑です。投稿された怪談パートと主人公のパートが交互に記述されています。もちろん、それぞれの怪談パートは主人公パートとも繋がってきます。ちょうど、『近畿地方のある場所について』と同じような構成です。あと、登場人物が多くて、話について行くのが難しいところもありました。登場人物の名前は頭に入れながら読んだ方が良いと思います。
考察好きな人にはもちろんおすすめですが、ちょっと考察が苦手な人も考察力を高めるトレーニングとしてちょうどいい難易度のようにも思いました。
恥ずかしながら、この著者のことはこの作品で初めて知りました。そういうこともあって、面白い作品なのか心配しながら読みましたが、完全に杞憂でしたね。本作が著者初の長編ホラーということでしたので、今後の作品にも期待したいと思います。
Posted by ブクログ
さっき読んだ表現がすぐに再度綴られるというのがなぜかはわからないがゾッとする。最後は前向きな感じなのでスッキリ読み終えた。横溝正史や岩下志麻や宮部みゆきのミステリに出てくるような、閉鎖的な村の感じがよい。
Posted by ブクログ
おぉぉぉ、面白かった……!!
いや、面白いと言ったら人格疑われるかな……
でも、読めばきっとわかる。
『鬼門の村』櫛木理宇
因習めいた村。
一家惨殺事件が起きた家。
不気味な「くしゃっ」という物音。
怪奇現象と、じわじわ迫ってくる異様さ。
とんでもない胸糞展開なのに、
読み終えたあとには不思議な爽快感が残る。
すごい本を読んでしまった。
病み上がりに読むには、ちょっと刺激が強すぎたけど。笑
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大学生の友部は、社会民俗学の教授から持ちかけられた
ある高額バイトの面接に合格する。
それは、夏休みのあいだ
R県の山奥にある村に滞在し、
ラジオ番組に投稿された怪談を整理すること。
ただし、必ず守らなければならない条件が二つある。
① 一家惨殺事件が起きた家に滞在すること。
② その土地の水や食べ物には一切手をつけないこと。
友部は毎日、不気味な投稿を読み続けるうちに、
この村に隠されたおぞましい真実へと近づいていく……。
✧
いやもう、この投稿された怪談が本当に怖い。
しかも、わかりやすく脅かしてくる怖さではないのだ。
「くしゃっ」という変な音だったり、
めちゃくちゃな踊りだったり、
まともそうに見えるのに、どこか決定的におかしい家族だったり。
怪異と異常さの振れ幅がすさまじくて、
何度も鳥肌が立った。
人間は、「理解できない行動」が
いちばん怖いのかもしれない。
結局のところ、
いちばん恐ろしい鬼は人間なのだろう。
不思議なことに、
読み終えたあとにはどこか清々しさが残った。
村ホラー、最高。
Posted by ブクログ
こーわー。
怖いけど眠れなくなる怖さとかでなく、ラストが悲しいし村人最悪!となぜだか怒りに変わる。
清玄がどうなるのか、教授の思惑はなんなのか、この村にはこの家には何があるのかと、続きが気になって仕方なかった、
教授の自分が死ぬ時は世界の全てを道連れにしたいというのは、とんでもなく身勝手であなたは何も関係ないじゃんと思うけど、清玄が「知ったことか!ざまあ見ろ」と思うのは、納得してしまった。
私が清玄の立場なら、与蔵の望みは絶対叶えず清玄と同じことするな。
Posted by ブクログ
櫛木さんの新刊は村ホラーです。
怖い怖い怖い…めちゃくちゃ怖いです。
「神の村」と呼ばれる村についての怪談を集めることになった大学生が主人公です。
主人公はその「神の村」で一家六人が惨殺された家に夏休みの間住み込んで、ラジオに投稿された怪談を調べていきます。1日2万8千円という破格のバイト代、村の食べ物や水道水は飲んではいけないという謎ルールが不気味…。そして「神の村」の謎が次第に明らかになっていきます。
「神の村」の正体…そこにはとても悲しく恐ろしい秘密がありました。しかし、酷いね、辛いね…で、終わらないのが櫛木さんの作品の好きなところです。
ラストは不思議と爽快感がありました。
Posted by ブクログ
大学生の友部清玄は、社会民俗学の嘉形教授のバイトで山奥の村に滞在することになる。
場所は、一家惨殺事件が起きた家であること、そしてそこに住み、ラジオ番組に寄せられた実話怪談の整理をする。
尚、村の水やその土地でとれた食物を口にしないことが条件である。
鳴り止まぬ羽音や不気味な声に怯えながら、そして覚えていない夢にすっきりしないまま、清玄は怪談の整理をするのだが…
そのうちにこの村に隠された悍ましい真実に迫る。
神の村と言われていた理由がわかると怖気がした。
怖いだけで済まされないのは、それが何十年も前から続いていたということなのか…
連鎖という怖さもあり余計に避けられなくなった感も増す。
Posted by ブクログ
面白かった。最後まで読んで、もう1回確認のために最初から読もうと思った。ホラーなんだけどヒューマンドラマというか、清玄の感情とかいろいろこっちにも迫ってきて、最後の方はなんだか自分ごとになってきて胸がギュッとなった。なんか深いなって。
Posted by ブクログ
個人的には好きなタイプのホラー
主人公が何か怪異にあうというよりは、ある村にまつわる、あるいは関連すると思われる体験や怪談が淡々と語られていき、少しずつ謎が明らかになっていく。
単なる因習ものではなく、人の怖さみたいなものもある。
Posted by ブクログ
怖かった、恐ろしかった!
櫛木さん大好き。毎作品本当にリアルでおぞましくて、読む度に世界がひとつ怖くなる感じ。
絶対に村には旅行に行かないぞって思った。
Posted by ブクログ
櫛木理宇さんといえばオゾミスの印象が強いが本作は初の本格ホラー長編。
主人公は大学生の友部清玄。
社会民俗学の教授・嘉形佐之助の依頼で、夏休みに山奥の村へ赴き、ラジオ番組に寄せられた実話怪談の整理を任される。
注意点は二つ。
①昭和三十年代に一家惨殺事件が起きた家に滞在すること
②土地の水や、そこで採れた食物を口にしないこと。
日給は二万八千円だが、私ならどれだけ大金を積まれても引き受けない。
怪談はどれも不気味で、村に隠された真実は想像を超えていた。
怨念が渦巻く鬼門の村。
一番恐ろしいのは人の心に巣食う鬼だと痛感する。
Posted by ブクログ
全体としては読みやすく、ホラーとしてはやや軽めの読後感。
手紙や証言のような断片を整理していく構成が印象的で、短編を挟み込んでいるようなテンポの良さがある。
その分、一つひとつのエピソードはサクッと読めて、流れに乗りやすい。
昨今のモキュメンタリーブームのった印象。
ただ、その“断片を繋いでいく面白さ”に期待して読み進めると、少し肩透かしを食らう部分もある。
呪いの原因が、それまで積み上げてきた要素から導かれるというよりは、やや唐突に提示される印象があって、そこは正直もったいない。
伏線を拾う楽しさを感じる前に終わってしまった感覚が残る。
ラストについては賛否が分かれそうだけど、ホラーとしては珍しく、この本ならこれでよかった。
Posted by ブクログ
個人的に因習村ものは当たりハズレが大きいと思っていて
本作は当たりだな!と。
ラジオの怪談投稿資料を整理するという話の流れも読みやすかった。
ジワジワと恐怖の範囲を狭めていく感じが好み。
ラストもいっそ清々しくて良き。
Posted by ブクログ
なぜに分かるのか?なにかあると分かっているにもかかわらず、足を踏み入れてしまうのは因果なのか。行くべくして行った村、謎のような怪談、全ては繋がっていて…怖いとはならなかったけども、民俗学的にありそう。
Posted by ブクログ
閉鎖的な村の空気、民俗学的な風習や文化… 背後に迫ってくる不穏さに耐えられないホラー #鬼門の村
■あらすじ
大学生の友部は大学教授から依頼をうけ、好条件のアルバイトをすることになった。これまでラジオ番組に投稿のあった情報から、丑土村に関する怪談話を整理する仕事であった。
ただしそのアルバイトは、かつて丑土村で起こった一家惨殺事件が起こった家に滞在しなければならなかった。その村で調査を進める友部だったが…
■きっと読みたくなるレビュー
怖い… 民俗学ホラーって抗えない魅力がありますよね。本作『鬼門の村』もまさにその空気を全力でぶつけてくる一冊。じっとりした不穏さがたまらない。
まず構成が大変上手、序盤は村にまつわる怪談のようなエピソードがぽつぽつ語られるんですが、これが妙にリアルで怖いんですよね。どこかに本当にありそうって思わせる筆力がある。さらに主人公が仕事を通じて村と関わっていく中で、少しずつ違和感を感じ取っていくのですが、この段階的な見せ方がほんと上手い。
中でも強烈なのが、村の水や食べ物は絶対に口にしてはいけないというルール。なぜそんな制約があるのか、なんとなく嫌な予感がするんですが、その理由が見えないまま進むのがめちゃくちゃ不気味ですよね。
閉鎖的な田舎村の空気、民俗学的な風習、その土地に根付いた独特の文化。全部が全部不気味に振り切っている感じ。人の温かさみたいなものがほとんど感じられなくって、やたらと死を近くに感じるんすよね。生と死の境界が曖昧で常にあちら側が隣にあるような感覚で怖さを増幅させています。
終盤はミステリー色が一気に強まって展開もかなり濃い。これは呪いなのか、それとももっと現実的な厄災なのか。そして「神の村」とは何なのか… これが何を意味するのかが見えてきたときクラクラくるよね。
悲しいのに同時にめちゃくちゃ恐ろしい、その背景にぞわっとする。あまりに救われない感じに、ただただ途方に暮れるしかありませんでした。
■ぜっさん推しポイント
現代の都会ではなかなか感じられない、生活の歴史とか、住民の念みたいなもの。それらが積み重なった結果の不気味さを、ここまで体感させてくる作品はなかなかないと思います。
じっとりした救いのない恐怖、民俗ホラーが好きな人にはかなりおすすめですね。きっと丑土村の空気が抜けなくなりますよ。
Posted by ブクログ
前半はしっかり怖さを感じる村系ホラー。と思ったら後半はなかなかしんどい。さすが櫛木先生の作品だなと感じた。胸糞要素が度を越えてる。素晴らしい。
Posted by ブクログ
個人的には、櫛木さんの作品にしてはいつもより異質な感じ。閉鎖社会を描くのが得意な作家さんなので、ホラー要素を付け加えて小説にして欲しいと依頼されたのだろうか?…とも勘ぐってしまった。
小説ではあるけど内容云々より、表紙・帯からも構成がややエンタメ寄り。無駄な挿し絵などが文中になかっただけ、文章に集中できて良かったなと思う。
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●あらすじ↓
主人公(友部清玄)は、大学教授(嘉形)のアルバイト募集を見て夏休みにある村のいわく付きの家に行く。その家で、ラジオ番組によせられた実話怪談の投稿を読みまとめ、嘉形教授に毎日報告するといったストーリー。
清玄(きよはる)が滞在する村の謎、いわく付きの家の正体、謎の夢、物音など…だんだん読み進めるごとに明らかになる展開の小説。
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村ホラーなので、呪いのような呪縛、人柱などはお決まりな展開ではあったかな?イタコを別で市子、巫女というのははじめて知った。
Posted by ブクログ
昨今小説のかたちをとっていないホラーも多いが、こちらはきちんと物語として読める。著者の小説はエグい描写が多い印象だったが、本作では少なめ。
最後の主人公のヤケクソ感に、読者としてはなんとも言えない悲しみを覚えた。