あらすじ
大学生の友部は、社会民俗学の嘉形教授の依頼で、夏休みのあいだ山奥の村に滞在し、ラジオ番組に投稿された実話怪談の整理を行うことになった。注意点は二つ、昭和三十年代に一家惨殺事件が起きた家に滞在すること。その土地の水やそこでとれた食物を口にしないこと。何度返しても戻ってくる石、社(やしろ)を護る白い着物姿の子供、鳴り止まぬ羽音……整理を続けるうち、友部はこの村に隠されたおぞましい真実に迫っていく。日本ホラー小説大賞出身作家、初の本格ホラー長編。
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Posted by ブクログ
面白かった。ホラーものでした
多くの読者の耳に残った音は何だったのでしょうか?
読み終えた人たちと語りたいです。
おちょけるって言葉のニュアンスが関東圏の僕には掴めなかった。
Posted by ブクログ
主人公である青年の家庭は、再婚を経て既に青年を家族という枠から用済みと突き付けた事により、青年の最後の微かな希望さえ酷く傷つけ青年をある意味で解き放ってしまった。
また、青年を見いだした教授も、若くして母を失っている。そして不貞を働く父を恨んでいた。
この2人は決してマザコンとかではない。家庭を、母(妻)を顧みなかった父親が共通点であり、そして青年の向かった村で代々行われていた依代(ヨリ)を辱める行為の末その依代達の溜まりに溜まった怨念の思いが、いわば、ヨリ(達)+(トヨ子)そして青年、教授の三者三様であれど行き着いた思いの先が一致しただけの事である。
それだけの事で、地獄の蓋が開かれてしまうのか?世界は、私達は巻き添えになるのか?関係ないのに?
そう、思ってしまうだろうか。
私はそうは思わない。もし、それだけの事で、と思えてしまうならば、それは私達が当事者ではなく、また彼らの味わったそれぞれの壮絶なまでの絶望と悲しみと怒りと恨みの気持ちの深さを知らないからだ。
他人とっては、そうでない事も、当事者にとっては、こんな世界なぞどうにでもなってしまえ、むしろ地獄と化してしまえ。と思う気持ちにすらなるという事なのだ。
もちろん、まったく無関係な者たちもいる。
だが、それだってどうでもいいのだ。
自分達が味わった苦しみの前では、何もかも。
あくまでだが、私は青年が 4 だけの返信を貰った事で、その返信を打ったのが恐らく父親ですらなく再婚相手であろう事に、青年がかろうじて縋っていた父親への、自分にまだ何かしらの父親と期待と情があったこと、そのなけなしから綺麗さっぱり解き放たれた事への解放感を感じた。
青年が教授に利用されたように(また、教授もヨリ達によって)心の底を嗅ぎ取られて利用されていたのかもしれない。青年もまた、少女を利用し、村から連れ出す事で、地獄を、怨嗟を解き放つ、きっとその中には、これまでの慰み者にされたヨリの地層のごとく積み重なった恨み悲しみ、ヨリの他、村に押し込められていた者たち、教授、青年の思いの澱も加わっているのだろう。
それは、ある者にとっては、理不尽であり、ある者にとっては待ち望んだものであり、ある者にとっては見覚えがあり、ある者にとっては爽快でもある。だが、
地獄とは───
きっと、そういうものなのだろう。
あと、文体がとてもまろやかで読みやすくて好みでした。
Posted by ブクログ
櫛木理宇でホラーというと、『ホーンテッド・キャンパス』シリーズがあがるが、あれは森司とこよみの恋愛が絡んでいるから甘めだ。
本作はアクセル全開、櫛木理宇が混じり気なしのホラーを書いて本気で怖がらせに来たぞ、と嬉しくなった。
大学生が一つ一つの話を読み、整理していく過程ですら人ならざる地へ足を踏み込んでいるようでゾワゾワと鳥肌が止まらないのだが、そこから明らかになっていく真相には底の見えない闇があった。怖い話とは悲しい話ではあるのだが、本作はその悲しみすら飲み飲んで怖さへとシフトして予告なしにアクセルを踏み込んでいる。終盤、この物語が、彼らが向かおうとしている方向が見えた時、悲鳴と喝采をあげていた。
Posted by ブクログ
呪いを作るための蠱毒的な部分が恐ろしかった。
集団的心理や飢え、貧困は同じ人間に対してこうも残酷になれる要素なのだろうか。
この続きを読みたいと思わせる終わり方。
Posted by ブクログ
2万8千円の実話怪談の整理のバイト、一家惨殺事件のあった家、怖いものから奇妙なものまで様々な怪談の数々、村の食べ物・水への禁忌などホラーの醍醐味が詰まっていながら単純な因習村ホラーで終わらない面白さがあって一気読みだった。
Posted by ブクログ
怖かったし気味悪かったし真相も胸くそ悪かった(褒めています)教授の思惑と、体験談を追っていくこと、どちらもなぜなのかと先がとても気になりあっという間に読んでしまいました。ラストやっちまえ!と何か応援してしまい、怖かったのに不思議な読後感!面白かった。櫛木さんの小説は初読みでしたが他の本もぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
4.5で面白かったが、あと一歩な感じが残る。
こんな村(世界)滅んじまえ!なラストは爽快さと背後の禍々しさが良かった。
洋画のホラーで、呪いを世界に伝染させて助かるオチを見たことがあるけれど、これは自分が助かるためにどうするか?ではなく、村(世界)を滅ぼすか目の前の女の子を救うかの2択を主人公が突きつけられる話。天気の子だ。
話の構成としては、よくわからん闇バイトまがいのバイトを身元がしっかりしてる教授から請け負ってこなししつつ、そこから怪談が徐々に繋がっていくという。
・見守りカメラってなんであったの?
最初は、主人公友部清玄(ともべきよはる)の身の安全のためかなと思ってたけど、教授が監視し村長へ連絡が行くシステムだったので、監視。種馬候補だから。
介護とか育児のためじゃなくてペットの監視。
・教授って身勝手?
身勝手といえば身勝手だけど、結構誠意を尽くしたほうだと思う。でもやってること六部と変わんなくない?
六部はヨリは連れて来て呪いを最大限に高めて村に繁栄をもたらしたけど、その後のことは知らんなので。
教授と同じ。清玄を連れて来て謎を解かせて後は知らん。世界滅んで欲しいけど、清玄君に任せるよ、でも君も世界滅んで欲しいよね?という。
六部もなんだかんだ金目当てに殺され続けて世界が滅んで欲しいと思ったのかもな。六部もヨリも生んだのは、その時代を生きた人間だよ、ってことだと思う。
・白が呪いで、黒はその反対?
たぶん。白=ヨリだから。
子供達だけで、海に行く話は、西瓜を食べて白いトンネルに魅入られる話だった。
白いものはダメなんだと思う。
清玄の玄は黒の意味があるので、清の青と黒で、ヨリに対抗出来るものってことだったのかな。
逆に教授は顔色をごまかすファンデーションで白、ヨリに近い存在だよ、という示唆。
・なんでお風呂場に赤茶けた髪の毛?
この家で死んだ登代子の髪の毛。お風呂場の水を通して現れていたのかな?
風呂場のほうが炊事場より湿気てるし。
佳月とのキスで涙を感じてたいたから、ダメじゃん!となったんだけど、逆にアレでヨリ側につくような力が働いたとか?
・第四章 病まう夢
1つ目の嫌いな相手との出張は、強制的に一緒にいたことで相手を救い、相手がこちらに恩義を感じて関係が良くなるというもの。
これはヨリと登代子では?
養子だったキクは、百合姉さんと一緒に納戸に閉じ込められて、そこから逃げ出したが、百合姉さんは凶器を持っていた。百合姉さん=ヨリということ。百合の百に白が含まれてるし。
登代子は村から出られずにヨリに殺され、ヨリを恨んだけれど、ヨリと一緒に居続けることで、村の仕組みを知って手を組むことになった、ということかな。
2つ目の、山に置き去りにされて、男の集団に出会うが夢の通りにデタラメに喋って助かる話。
これはヨリの境遇に重ね合わせたことかな。
血筋やらヨリのような能力があると知られたら、拐われたのかもしれない。
3つ目のキクの話。
黒い石を持ち帰ったキク。
白い石を持ち帰った百合姉さんと登代子。二人はここでヨリに取り込まれたのかも。
・なんでキク達に夢を見させたか?
この時、歴代ヨリは死亡。村は種無しで、人口の危機。
ヨリ候補を探していたのでは?
選ばれたのは、登代子と百合姉さん。
けれど正吉はキクも欲しがった。百合とキクをヨリにしたかったのでは?
でも二人ともヨリにしたら、周りの村にバレるから「二人はいかん。……気づかれる」→キクの実家にヨリの件が気づかれる、ということでは?
・納戸に閉じ込められたのはなぜ?
ヨリと同じように閉じ込められた。二人を死人扱いして、ヨリの力の発動外にさせた?とすると、供物台を用意した正吉の妻がヨリの協力者かも。でも小さい自分の子まで道連れにしたか。それだけ、ヨリの怒りが強かった?
ここらへんよくわからない。
一家を殺したのはヨリ。一家の死を利用したのは与蔵。
与蔵は一家を殺すメリットは無い。死んでしまったので、見せしめとして利用した。
キク達の荷物を預かっていたのはおそらく今の村長の矢濃家。
登代子は村から出たいがそれは叶わない。嫁ぐ先は虐めっ子の家。
だから、ヨリを選んだということで、白い石を持ち帰って正吉に睨まれたのかな?
白い石を持ち帰ると、ヨリに呪われてるので。
実行犯は矢濃家?凶器は矢濃家が百合に持たせたのか?
長男と次男が百合とキクどっちとヤルかで喧嘩して殺し合い。醜聞を恐れた&村長という権力が欲しかった矢濃家はどさくさで残りの家族を殺したとか?
ある程度はヨリに操られてだろうけど。
・与蔵なにしてたの?
だからたぶん、ヨリへの生贄を百合とキクにさせようとして、納戸に閉じ込めたのかな。
だが失敗した。納戸には米があったけど、そこに虫がわく描写無かったから、ヨリは来なかった。百合についてたけど、キクを逃がしてから家を呪ったっぽい。
・佳月の父親はイケメンだったA男、母親は?
不明。彼女で村出身の麻衣ではないはず。
母親にあたる人とも似ていない。
従兄弟の蓮太は兄なんだろうな。
・第二章 禍の山
義姉と不倫していた男の話。
これは妻ではない相手と寝ていることに怒ったからかな?ヨリを犯した村の男と同じことをしているわけで。
姪に手を出さなかったのは、殺されてきた自分の子供を思い出したからかも。
あと、お籠もりを交代=ヨリの役割を交代ってことだったのかも。与蔵の村から出さないという制約が発動?
日焼けの子が蓮太か?と思ったが、計算が合わない。
2007年に女子大生B子の死亡。おそらく翌年か翌々年に蓮太と佳月が誕生。清玄は2008年に佳月は誕生してるのでは?と推測してる。
蓮太のほうが一つ上らしいが、男女の双子を年誤魔化したか、別々の女性をあてがったのか?
2011年だと、二人は3、4歳。未就学児との会話っぽく無い。
男の子二人というのも気になるな。頭巾の色白はヨリなら女の子のはずなんだが。
ヨリの役割を女だけでなく、さらってきた男、つまりA男のような人間にやらせてるってことか?
元々ヨリも拐われたし、A男も種馬にされたし。
・第五章 厄の目
彼女の座を奪うために呪った話。これ、清玄の母親とその親友の話では?
親友が母親を呪い殺したよ、という答え合わせでは?
継母の用済みという回答。これは清玄の父親を手に入れるために清玄が利用されていた、ということかな。
子は鎹みたいに、清玄の心配するフリをして良い妻を演じようとし、清玄がいよいよ父親に見切りを付けたから、養子の話を持ち出した、ということかなと思った。
村と同じことをしている。
清玄の父親を引き止めるために新たな子供を用意しようとしているわけで。
あと4だけで、4=死、死ねという意味もあったのかも。こっちのほうが強そう。
与蔵目線で考えると、ヨリという呪いを抑えるために、何が何でも血筋を残そうとしているし、ヨリも半分は協力している。白い石を拾った者や、やってきたよそ者を逃さないようにしてるし。
イケメンだったらなおよく、不倫するようなやつだと呪い殺す。
村から出たがった女性は見逃している。だから、A男に色目使った旅館の仲居は生き延びられたし、戻ったB子は殺される。
清玄から教授への疑問
①怪異は与蔵によるものか?
違う。ヨリがやった。与蔵は村人を逃さないようしていただけ。人攫いも二人やればバレるから一人に絞った。
②女子大生B子の死は石を持ち出したことの呪い?与蔵の祟り?
ヨリが持ち帰らせた。もしかしたら、旅館の仲居を通じて目を付けたのかも。与蔵は無闇にヨリの力を使いたくないので警告した側。
ヨリがA男を所望したから種馬にした?
③B子=奥塚麻衣が神社のご利益をよそ者までに分けようとした罪で与蔵に消された?
違う。奥塚麻衣自身もヨリに操られてA男や他男二人を連れて帰ってきた。あ〜麻衣もヨリにとって用済みだから、殺したのか。
たぶん、ヨリは村の人間と交わり続けて、村人のイケメンと美女好きの血が流れてるんだと思う。同時に村が滅んで欲しいから、生殖機能も奪った。
与蔵としては孫?を逃がしたのかもね。
④義姉と不倫していた中代賢斗も日焼けの子にお菓子を与えて都会への憧れを抱かせ、役目を放棄させた罪?白は与蔵の使い魔?
白は使い魔ではない。中代はヨリの役目を引き受けたけど逃げたので追われた。そのうえで、不倫の件でヨリに殺されたのだと思う。
ヨリにとってイケメンじゃないし、兄嫁を犯すような男は死ね、みたいな。山で会った男=自分(ヨリ)を犯しに来た男は死ねってことかな。
日焼けの子は逆に、中代が来て菓子も与えたからそのまま村から逃げちゃったのかな。
⑤かつての村長一家の子ども達は村から出たがったから罰せられたのか?与蔵は村から一人も逃がしたくなかった?
教授はこの最後の質問だけ正解だと言ってるので、それ以外は不正解だったということだと思う。
与蔵は罰するために殺したわけでない。ヨリが殺し、それを利用しただけ。
鬼門の村だから、方角の話あるかなと思ったけど、少しだけで、北東とかあんま出てこなかったな。もっと読み込めば、家の間取りから北東割り出せるか?
Posted by ブクログ
山奥の村で実話怪談を整理する高額バイトに臨む大学生。様々な怪談が並ぶ短編集のような構成だが、終盤にそれぞれの怪談とバイトの意味、村の秘密が一つに繋がっていく。
「くしゃっ」「ひいひいひい」といった生々しい音の描写が、恐怖を煽ってくる。不穏な空気や残酷な描写、前作『悲鳴』を彷彿とさせる閉鎖的な村の不気味さは櫛木理宇らしく、単なるホラーでは終わらないストーリーだった。
Posted by ブクログ
カスの村のカスの行いによる呪い…
もうちょっと倫理観とかないんか…閉鎖的な場所で貧しさと飢餓に苦しむとそんなものはなくなるか〜
ラストは嫌な向きにスカッとしたな
普通に間に挟まる怖い話が村の現実とリンクしてくるのは背筋が寒くなる…今日みたいな暑い日にぴったりだった…
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白くて、好み的にドストライクだったんですけれど、どうして5を付けられないのかというと、
さあこれから血みどろブッシャーな展開が!ってワクワクしてたら終わってしまって口ポカーンだったから( ;∀;)
主人公!村人殺そうよ!呪いに飲み込まれて悪鬼になろうよ!お前が祟り神になれよ!女子高生誘拐(?)している場合じゃないよ!
歴代のヨリの絶望と怨念は、教授や主人公が受けたという絶望とは毛色も方向も違うと思うので、一概に比べられないかもしれないけれど、恨みの強さから言えば圧倒的にヨリ達だと思う。
だから教授が己の願望を実現させるために、村の過去と主人公を利用した、というよりは、二人とも知らぬ間にヨリ達の復讐に利用されていた、と考えた方がなんかしっくりくるような。
人の呪いを利用して神とするのなら、別に女でなくてもよかったのではという気もするんですけども(そこら辺の旅人を拉致監禁して殺せばよいのかと)、母親と子供の関係を描くために、子供が埋める女である必要があった…とか?
あと誰一人彼女を助けようとしなかったという点で、村の女達も加害者であって、女はブスしか生まれないってのはかなり強烈な報復だと思います。
だったら生まれる男は全員完全種無しにしちゃえばよかったのに。
世の中に伝播していく強烈な呪いっていうと、どうしても貞子が出てくるんですけれども、無条件に恐怖を感じた貞子に比べて、理不尽さが勝ってしまう。
貞子の呪いも十分理不尽なんだけれど、そんなこと言ってる場合じゃない!的な圧倒的な恐怖を、こちらには感じられなかったのがちと物足りなかったです。
終わり方は(私は)微妙でしたが、全体的には合間に挟まる怪談話も含めて凄く楽しく読めました。
櫛木さんの小説は症候群シリーズ辺りしか読んでいないのですが、私はミステリーよりこっちのホラーの方が断然面白かったです。
ぜひぜひ今後もホラー書いて欲しいです。
Posted by ブクログ
この手の内容は色々と読んできたが、しっかりと面白く読めた。悍ましい、禍々しいなど、怖いという表現だけでは浅くなってしまうようなドロリとした重さがある。寄せられたお便りの内容がどれも想像するだけで、ゾクっとする。主人公がもっと堕ちていく様子があっても良かったかもしれないが、麻痺しているのだろうか。
Posted by ブクログ
淡々と進んでいくけれど、最後の解決編で急加速な感じだった。
櫛木理宇さんは3作目で、人怖系な作品を書かれる方のイメージ。
壊れてしまう人の描写が怖いけれど、その人もただの怖い人ではなくて背景があったんだって見せてくれるというか。そんな印象だった。
最後破滅に向かって突き進むのは、いけないとは思うんだけど。
身勝手な人々に利用されてしまったヨリ達の手をとってくれたことには少しホッとしている自分もいた。
Posted by ブクログ
櫛木理宇さんの新刊です!
今回はミステリーじゃなくて、ホラーです。
村ホラーは読んでるといつも思うんだけど、怖いより、気持ち悪いんですよね〜。
でも、わかりやすくって面白かったです。
村ホラーにしては読後感が悪くないお話でした。
Posted by ブクログ
変な家シリーズや「近畿地方の、、」に近い読後感で、直球で恐怖を煽るのでは無く、読み進む内に真綿で首を締め付けられる様で、昨今のホラーの主流な作風なのだろう。なので読者を恐怖のどん底に突き落とすまではせずに「恐怖の寸止め」までで終了と言うのもまた今のトレンドだと思われる。
Posted by ブクログ
おぉぉぉ、面白かった……!!
いや、面白いと言ったら人格疑われるかな……
でも、読めばきっとわかる。
『鬼門の村』櫛木理宇
因習めいた村。
一家惨殺事件が起きた家。
不気味な「くしゃっ」という物音。
怪奇現象と、じわじわ迫ってくる異様さ。
とんでもない胸糞展開なのに、
読み終えたあとには不思議な爽快感が残る。
すごい本を読んでしまった。
病み上がりに読むには、ちょっと刺激が強すぎたけど。笑
✧
大学生の友部は、社会民俗学の教授から持ちかけられた
ある高額バイトの面接に合格する。
それは、夏休みのあいだ
R県の山奥にある村に滞在し、
ラジオ番組に投稿された怪談を整理すること。
ただし、必ず守らなければならない条件が二つある。
① 一家惨殺事件が起きた家に滞在すること。
② その土地の水や食べ物には一切手をつけないこと。
友部は毎日、不気味な投稿を読み続けるうちに、
この村に隠されたおぞましい真実へと近づいていく……。
✧
いやもう、この投稿された怪談が本当に怖い。
しかも、わかりやすく脅かしてくる怖さではないのだ。
「くしゃっ」という変な音だったり、
めちゃくちゃな踊りだったり、
まともそうに見えるのに、どこか決定的におかしい家族だったり。
怪異と異常さの振れ幅がすさまじくて、
何度も鳥肌が立った。
人間は、「理解できない行動」が
いちばん怖いのかもしれない。
結局のところ、
いちばん恐ろしい鬼は人間なのだろう。
不思議なことに、
読み終えたあとにはどこか清々しさが残った。
村ホラー、最高。
Posted by ブクログ
鬼門の村
櫛木理宇
東京創元社
ーーーーーー
『日給:28.000円』
『期間:夏休み中』
もしこれを、
自分が通う大学の掲示板で見たとしたら、
“いいバイトだ!!”
申し込みたくなりませんか??
ーーーーーー
でも、それは蓋を空けてみると⋯
『場所:一家惨殺事件が起きた家』
『条件:上記の家に住むこと。ただし、滞在先の村の水や、その土地でとれた食物を口にしてはならない。』
という、秘密付きだった。
ーーーーーー
とある村での、お話。
住み込みをして、
実話怪談を整理していく。
でもそこは不気味な雰囲気が漂っていて⋯
ーーーーーー
さすが、櫛木理宇さん。
描写がえげつない。
読んでいると、あぁ、いやだ⋯と、
嫌な雰囲気と目を背けたくなるような現実が待ち受けている。
それでも読み止められない。
暗闇のトンネルを歩くようなジワジワとした恐怖感を超えた先に、あなたは何を感じますか??
ーーーーーー
暗くなってからはお気をつけください。
櫛木理宇さんの村ホラーです✧
Posted by ブクログ
こーわー。
怖いけど眠れなくなる怖さとかでなく、ラストが悲しいし村人最悪!となぜだか怒りに変わる。
清玄がどうなるのか、教授の思惑はなんなのか、この村にはこの家には何があるのかと、続きが気になって仕方なかった、
教授の自分が死ぬ時は世界の全てを道連れにしたいというのは、とんでもなく身勝手であなたは何も関係ないじゃんと思うけど、清玄が「知ったことか!ざまあ見ろ」と思うのは、納得してしまった。
私が清玄の立場なら、与蔵の望みは絶対叶えず清玄と同じことするな。
Posted by ブクログ
櫛木さんの新刊は村ホラーです。
怖い怖い怖い…めちゃくちゃ怖いです。
「神の村」と呼ばれる村についての怪談を集めることになった大学生が主人公です。
主人公はその「神の村」で一家六人が惨殺された家に夏休みの間住み込んで、ラジオに投稿された怪談を調べていきます。1日2万8千円という破格のバイト代、村の食べ物や水道水は飲んではいけないという謎ルールが不気味…。そして「神の村」の謎が次第に明らかになっていきます。
「神の村」の正体…そこにはとても悲しく恐ろしい秘密がありました。しかし、酷いね、辛いね…で、終わらないのが櫛木さんの作品の好きなところです。
ラストは不思議と爽快感がありました。
Posted by ブクログ
大学生の友部清玄は、社会民俗学の嘉形教授のバイトで山奥の村に滞在することになる。
場所は、一家惨殺事件が起きた家であること、そしてそこに住み、ラジオ番組に寄せられた実話怪談の整理をする。
尚、村の水やその土地でとれた食物を口にしないことが条件である。
鳴り止まぬ羽音や不気味な声に怯えながら、そして覚えていない夢にすっきりしないまま、清玄は怪談の整理をするのだが…
そのうちにこの村に隠された悍ましい真実に迫る。
神の村と言われていた理由がわかると怖気がした。
怖いだけで済まされないのは、それが何十年も前から続いていたということなのか…
連鎖という怖さもあり余計に避けられなくなった感も増す。
Posted by ブクログ
面白かった。最後まで読んで、もう1回確認のために最初から読もうと思った。ホラーなんだけどヒューマンドラマというか、清玄の感情とかいろいろこっちにも迫ってきて、最後の方はなんだか自分ごとになってきて胸がギュッとなった。なんか深いなって。
Posted by ブクログ
胸糞悪い呪いのはなしだったー。
主人公の大学生が民俗学の教授に雇われ、夏休み中に山奥の村でラジオ番組に寄せられた実話怪談を整理する。
決まりは村のものを口にしないこと。水も食べ物も。
その段階で怪しさ満点笑
実話怪談を教授に送っていくところはとても面白く読んだけど、後半、なぜ呪いが在るようになったか分かったらめちゃくちゃ胸糞悪かったけど、まぁ面白く読めた。
Posted by ブクログ
面白く読んでいたのだけど、話の構成?展開?が難しくて混乱してラストちゃんと読み解けているのだろうか…と自問自答。
こういう田舎の閉鎖的な村ってほんと怖いよな
Posted by ブクログ
こわくない。
ゾクゾク感がなかったな。
ヨリが不憫でならぬ。
貞子やジョジョthe bookの明里みたいな。
日本の昔の村のしきたりって、結局男性の欲望やエゴによるもんなのかなあ。
たしかにヨリの味方をするわな。
作中、ラジオの投稿がひとつのショートストーリーになっているので、さくさく読めます。
ただ、いかんせんゾクゾク感が感じられなかったので、3点ですね。
Posted by ブクログ
櫛木理宇さんといえばオゾミスの印象が強いが本作は初の本格ホラー長編。
主人公は大学生の友部清玄。
社会民俗学の教授・嘉形佐之助の依頼で、夏休みに山奥の村へ赴き、ラジオ番組に寄せられた実話怪談の整理を任される。
注意点は二つ。
①昭和三十年代に一家惨殺事件が起きた家に滞在すること
②土地の水や、そこで採れた食物を口にしないこと。
日給は二万八千円だが、私ならどれだけ大金を積まれても引き受けない。
怪談はどれも不気味で、村に隠された真実は想像を超えていた。
怨念が渦巻く鬼門の村。
一番恐ろしいのは人の心に巣食う鬼だと痛感する。
Posted by ブクログ
全体としては読みやすく、ホラーとしてはやや軽めの読後感。
手紙や証言のような断片を整理していく構成が印象的で、短編を挟み込んでいるようなテンポの良さがある。
その分、一つひとつのエピソードはサクッと読めて、流れに乗りやすい。
昨今のモキュメンタリーブームのった印象。
ただ、その“断片を繋いでいく面白さ”に期待して読み進めると、少し肩透かしを食らう部分もある。
呪いの原因が、それまで積み上げてきた要素から導かれるというよりは、やや唐突に提示される印象があって、そこは正直もったいない。
伏線を拾う楽しさを感じる前に終わってしまった感覚が残る。
ラストについては賛否が分かれそうだけど、ホラーとしては珍しく、この本ならこれでよかった。
Posted by ブクログ
個人的に因習村ものは当たりハズレが大きいと思っていて
本作は当たりだな!と。
ラジオの怪談投稿資料を整理するという話の流れも読みやすかった。
ジワジワと恐怖の範囲を狭めていく感じが好み。
ラストもいっそ清々しくて良き。
Posted by ブクログ
なぜに分かるのか?なにかあると分かっているにもかかわらず、足を踏み入れてしまうのは因果なのか。行くべくして行った村、謎のような怪談、全ては繋がっていて…怖いとはならなかったけども、民俗学的にありそう。
Posted by ブクログ
閉鎖的な村の空気、民俗学的な風習や文化… 背後に迫ってくる不穏さに耐えられないホラー #鬼門の村
■あらすじ
大学生の友部は大学教授から依頼をうけ、好条件のアルバイトをすることになった。これまでラジオ番組に投稿のあった情報から、丑土村に関する怪談話を整理する仕事であった。
ただしそのアルバイトは、かつて丑土村で起こった一家惨殺事件が起こった家に滞在しなければならなかった。その村で調査を進める友部だったが…
■きっと読みたくなるレビュー
怖い… 民俗学ホラーって抗えない魅力がありますよね。本作『鬼門の村』もまさにその空気を全力でぶつけてくる一冊。じっとりした不穏さがたまらない。
まず構成が大変上手、序盤は村にまつわる怪談のようなエピソードがぽつぽつ語られるんですが、これが妙にリアルで怖いんですよね。どこかに本当にありそうって思わせる筆力がある。さらに主人公が仕事を通じて村と関わっていく中で、少しずつ違和感を感じ取っていくのですが、この段階的な見せ方がほんと上手い。
中でも強烈なのが、村の水や食べ物は絶対に口にしてはいけないというルール。なぜそんな制約があるのか、なんとなく嫌な予感がするんですが、その理由が見えないまま進むのがめちゃくちゃ不気味ですよね。
閉鎖的な田舎村の空気、民俗学的な風習、その土地に根付いた独特の文化。全部が全部不気味に振り切っている感じ。人の温かさみたいなものがほとんど感じられなくって、やたらと死を近くに感じるんすよね。生と死の境界が曖昧で常にあちら側が隣にあるような感覚で怖さを増幅させています。
終盤はミステリー色が一気に強まって展開もかなり濃い。これは呪いなのか、それとももっと現実的な厄災なのか。そして「神の村」とは何なのか… これが何を意味するのかが見えてきたときクラクラくるよね。
悲しいのに同時にめちゃくちゃ恐ろしい、その背景にぞわっとする。あまりに救われない感じに、ただただ途方に暮れるしかありませんでした。
■ぜっさん推しポイント
現代の都会ではなかなか感じられない、生活の歴史とか、住民の念みたいなもの。それらが積み重なった結果の不気味さを、ここまで体感させてくる作品はなかなかないと思います。
じっとりした救いのない恐怖、民俗ホラーが好きな人にはかなりおすすめですね。きっと丑土村の空気が抜けなくなりますよ。