【感想・ネタバレ】傷つきやすいものたちのレビュー

あらすじ

ストレーガ賞W受賞の傑作ヒューマンドラマ。

遠くへ去った親友。傷を抱えた娘。あのときなぜ私は…。
語り手の後悔とレジリエンスの物語に心揺さぶられた。
――中島京子さん(作家)

奪われた尊厳を、私たちの手に取り戻す。
襲いかかる不条理に対し、女性たちが自分らしく息ができる場所を探していく、静かで峻烈な抵抗の物語。
――辻愛沙子さん(株式会社arca CEO | Creative Director)

こんな物語に出くわすから読書はやめられないのだ。
この一作から世界文学の広さと大きさを思い知り、胸が震えた。
――間室道子さん(書評家、代官山 蔦屋書店 文学コンシェルジュ)

イタリア文学賞の最高峰ストレーガ賞+同賞ヤング部門賞W受賞!

ルチアは故郷の山間の町に暮らしている。夫は単身赴任で家を出たままで、老父が暮らす近所の実家を時々訪れる日々。都市封鎖でミラノの大学から戻ってきた娘は部屋に引き籠もったままだ。ある日、ルチアは父親から土地を継げと持ちかけられる。その土地はかつて、今も町に影を落とす忌まわしい事件が起きた場所だった。ルチアは封印していた記憶と向き合うことに――。
すべての人間の弱さを力強く描いた、感動の人生賛歌。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

イタリア文学初めてだったけど、すごく面白かった!当然もとの小説も素晴らしいんだろうけど、翻訳も多分めちゃくちゃすごいです。この作家とこの訳者の組み合わせ、別の作品もあるみたいだからそっちも読んでみる!

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『戻ってきた娘』もよかったが、これもよかった。愛憎こもごもが入り混じった母と娘(或いは父と娘)の複雑な感情のひだを、それはもう丁寧に掬い上げる。

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2026年02月26日

Posted by ブクログ

母と娘、そして過去の選択にまつわる「後悔」と「受容」を静かに描いた物語。

コロナが広がり、町がロックダウンされる時、ミラノに憧れて故郷を離れた娘アマンダが突然実家に戻り、部屋に閉じこもるところから物語は始まる。主人公は母ルチア。理学療法士として働き、老いた父の世話、趣味のコーラスと、忙しく日常を回しながらも、娘に漂う異変に心をすり減らしていく。夫とは離婚の危機にある。

なぜ娘は大学に戻らないのか。何が起きたのか。でも、ルチアはそれを直接尋ねることができない。

娘とのことは、やがて彼女自身の過去と重なっていく。十代の頃、親友ドラリーチェとの間に起きた出来事。あの日、もし違う選択をしていたら──。封じ込めてきた記憶が、娘の沈黙によって呼び起こされていく。

物語は現在とあの事件の時を往復しながら進む。印象的なのは「問題が完全には解決しない」点。娘との関係も、親友との過去も、明確な答えは与えられない。それでも不思議と、読後には温かい余韻が残りました。

この小説を読んで感じたのは、後悔は「諦め」ではないということ。後悔、それは過去を変えられないと知った後も、なお誰かを大切に思い続けている証なのかもしれない。大切に想っている。だから、人生はやり直せない、でも関係は紡ぎ直せる。

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2026年05月04日

Posted by ブクログ

いろんな事でしっくり行かない人達の機微を読み手のほうに共感をもたらしてくれる。なんでもすっきりとは行かないのが常で、でもそれが生きるということかな。

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2026年04月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公・ルチアは老いた父と大学生の娘を持つ中年女性。夫とは別居中。家族の中での自分の役割や居場所に感じる息苦しさがリアルで、読んでいてこちらまで少し苦しくなるほど。イタリアで実際に起こった事件に着想を得ているだけあってミステリー要素もあり、最後まで引き込まれた。「新しい日常においては、暗譜している曲もこれまでとは異なって響く。」という一文が印象的。

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2026年04月19日

Posted by ブクログ

感受性の強い少女時代にショッキングな事件に遭遇した親友と主人公(私)、とそれぞれの両親たち、と私の娘。これらの人びとの内面に移りゆく事ごとを私を通じて語りかけてくれる。人と人との繋がりのありがたみを感じる。
この地球から女性たちへのジェンダー暴力がなくなりますように。

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2026年04月28日

Posted by ブクログ

イタリアのヒューマンドラマ。
あとがきにあったのだけど、作中の事件は実際に起きた「モッローネ殺人事件」をベースにしたそう。
自分は事件そのものを知らなかった。
母親、親友、娘、被害者、犯人までも。出てくる人たちが傷ついてる。

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2026年04月05日

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