あらすじ
商人の町として賑わう大坂の旅籠「さと屋」の看板娘・花歩は十七歳。実は幼い頃、さと屋に置き去りにされた娘だ。父親らしき男が残した数枚の風景画に描かれた景色を探して町のあちこちを歩くうち、すっかり町に詳しくなり、町の人たちにも何かと親切にしてもらえるようになった。それを生かして、花歩は大坂の名所案内を始めることにするのだが……。浪花の人情溢れる書き下ろし時代小説。
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Posted by ブクログ
捕り物帖ではない時代劇、それに舞台が大阪、ぱらぱらっと見た文体も読みやすそうだったので衝動買い。期待どおり楽しく読みました。
街全体に見守られ育てられたというヒロインが良かったです。物怖じしなくて、でも厚かましくもなくて、ほどよい感じのおてんば娘。
関係ないけど故中島らも氏が言ってた市場の特権階級を思い出しました(笑)自分だけは市場にお茶碗持って、そこの食べ物をおかずにしてその場でご飯にさせてもらえる特権が欲しいな、みたいなん。
Posted by ブクログ
大阪を舞台にした時代物。江戸を舞台にしたものが多いので嬉しい。絵をキーワードにしているので、長崎へ舞台が移ったりするのかな?幼馴染の同心との恋?も気になるところ。
Posted by ブクログ
旅籠さと屋の看板娘 花歩、幼馴染の町奉行同心 千代太郎。
町人の街、浪花を舞台にした時代小説。
大阪の町に育てられた主人公は好奇心旺盛でかわいらしいキャラクター。そして人情味のある優しい話。「紙牡丹」が良かった。
装画:中島梨絵