あらすじ
グロンギ族と言う名の異形の者たちと、危険を顧みず戦った五代雄介が忽然と姿を消してから13年の月日が経った――。巷では、グロンギの噂が出ては消え、何事もなかったかのように時が流れていた。しかし、未だグロンギを追い続ける一条薫は、ネット上で白い戦士の書き込みを知り、五代の事を思い出していた・・・・・・。
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Posted by ブクログ
テレビシリーズの物語から13年後に再びグロンギ族のゲームが始まったと思われるお話
以下、公式のあらすじ
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グロンギ族と言う名の異形の者たちと、危険を顧みず戦った五代雄介が忽然と姿を消してから13年の月日が経った――。巷では、グロンギの噂が出ては消え、何事もなかったかのように時が流れていた。しかし、未だグロンギを追い続ける一条薫は、ネット上で白い戦士の書き込みを知り、五代の事を思い出していた・・・・・・。
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テレビシリーズを見てはいたけど、詳しくは覚えていない
ただ、「BISビブリオバトル部」でこの小説が作中に登場していたので、そんな話だったなぁと数年前に思い出したくらい
そして、そんな事情もあって、この小説の概要も既知
一条さんは未だに独身だし、おやっさんも相変わらずだし、夏目実加ちゃんもすっかり大人になって、今は警察官になり、一条さんと共に捜査を共にする
グロンギ族の仕業と思われる新たな事件
世間一般の人や警察の一部の認識としては、グロンギ族が現れたらクウガが来てくれたら頼もしいのでしょうけど
あの戦いを通じて、五代くんの苦悩を知っている一条さんだからこそ、「五代には変身してほしくない」という言葉が響く
テレビシリーズのラスト、五代くんがどこかの国の浜辺で子供たちと笑顔でいるシーン
実は、これは一条さんの想像というか、夢だったというのが小説で明かされる
そうか、笑顔の五代はいなかったのか……
と残念な気持ちもありつつ
一条さんの五代くんへの愛を感じられる
そりゃぁBLを想像する腐女子がわんさか発生しても可笑しくないわなぁ
そもそも、初代仮面ライダーからして、悪の組織の力でもって悪を倒すけれども、人であって人ではないという構図で
俗に言う平成ライダーシリーズの一作目もそれを踏襲している形になる
「ヒーローが悪い怪人を倒すという正義」もあるのだろうけど
グロンギ族は人類の敵ではあるものの、相手にも知性があり、それを倒すのも暴力であるという葛藤が描かれている
そして、その力の飲み込まれ、いつか自分ではなくなってしまうかもしれないという恐怖とも戦っている
人を笑顔にするため、本来は望まぬ暴力で戦う五代くん
グロンギ族と戦う仮面の下では泣いているのであろうなぁ
そして、グロンギ族との戦いが終わると共に、行方や生死が不明になった五代くん
心を癒やし、再び笑顔を取り戻して欲しいを願う一条さん
だからこそ、新たな事件は自分たちの力で解決しないと、また五代くんがクウガとして戦わせることになってしまうという心配
そうなってしまえば、また五代くんは傷つき、再び旅に出てしまうだろうという想い
小説のラストも、ある意味で五代くんのこの後に希望が見える形になっている
まぁ、心を癒やすにはまた長い時間が必要なのだろうけど
やはり、一方向な正義ではなく、苦悩する姿を描くのが仮面ライダーだなぁと思える作品だったな
Posted by ブクログ
一条さんたちはまだしも、妹のみのりとも13年間も音信不通って人間としてどうなのよというツッコミはありつつ、最初から出ずっぱりじゃなく最後の最後でちらっとしか登場しないことで五代の存在感が逆に増していた。アルティメットフォームと同じ手法だな?
願わくば実写化してくれないかな、、、
Posted by ブクログ
或る程度知られた映像作品を“読み物化”する「ノベライズ」に対し、映画やテレビドラマと同じ題名を冠していても、劇中世界の後日談や、映像作品で描かれる以前の出来事を取り上げるというような「関連作品」というモノも在る。本作は後者の「関連作品」に該当する小説だ。
『仮面ライダークウガ』の特撮ドラマでは、危険に対峙する、状況不明な事態を調査するという存在として“警察”が確り登場し、一条刑事を始めとする関係者が登場して活躍した。その流れで、年月を経た中で一条刑事が再び現れるのが本作だ。
異形の怪人に変異して、特殊な能力を駆使して人々を害する者達が在るという、一定程度ヒットした特撮ドラマの練り上げられた劇中世界の設定や、そこで活躍した人物達の設定等を拝借しているのだが、何か「身近な場所に紛れ込んでいるとんでもない悪意」というのか「気付かない間隙に破滅的な何かが動いてしまっている」というような、寓意的なモノが本作には感じられる。或いは特撮ドラマのファンに限らず、誰でも楽しめる「ダークファンタジー」に纏まっている本作であると思った。
手にする前に何となく思った以上に面白かった!!
警察視点の後日譚
TV版クウガから13年後、39歳になった一条刑事を主役としての後日譚。
クウガのメインキャラたちはたいがい出てきます。女刑事となった夏目実加の出番が特に多め。
敵キャラにはクラゲ種怪人、ライオン種怪人が新たに登場。あとバラバもチラッと。
もちろん五代雄介も出るけど、意外と出番少ないなあ。
Posted by ブクログ
この小説はTV版のクウガの後日譚なので、まずはそちらを見終わってから手に取る事をお勧めする。
んが、これに手をかける時点で見てない人なんていないかw
五代雄介が、ン・ダグバ・ゼバを死闘の末に倒してから13年。
当時の面々の現状の描写から始まるけど、その現状に驚いたり笑ったしながら読んでいると、すぐに脳内では当時の彼等の動きや声が再生されまくりですよ。
様々な環境の変化で13年の時の流れをしっかりと知覚させられる。
心に引っかかるものを抱えながらもみんなそれなりに平和に暮らしていたんだなぁと懐かしんでいたら事件発生。
しかも状況的にあの当時のグロンギが行っていたゲゲルに近いものが。
現場の状況、物証や聞き込み調査等からの推理。そこから浮かび上がってくる更なる疑問。深まる懸念。
手に汗握る展開で、あの頃の空気感満載のまま物語が進みます。
果たしてこの事件は本当にグロンギのゲゲルなのか。 それとも模倣犯の犯行なのか。
この物語の結末はどうなってしまうのか。
クライマックスまで一気に読めちゃう面白さで、クウガ好きにはとってもおすすめです。
初版発売が2013年。そこから更に5年も経っているので、若干日常描写に古さを感じはする。
取り合えずそれでもこの当時はこれが最先端だったんだろうなぁ。
それと、あの議員のモデルはきっと某小泉ろうけど、やっている事は反日特定野党の連中と同じだ。
議員に国家転覆や犯罪行為を行う奴らが居ると、法を自分達の都合の良いように変えようとするから本当に怖いなと。
スパイ防止法は本当に必要だなぁ。
なんてことも読み終えて思ったわ。
Posted by ブクログ
「仮面ライダークウガ」の小説版。アレだけ綺麗に終わった作品なのに後日談とあって、どのように進行するのかとまったく想像できない思いだった。不安なほどだ。しかしふたを開けてみれば想像を超えてしっかりクウガであり、さすがは荒川さん自身が手掛けただけのことはあった。
五代雄介という人物を最終回の展開、本編のキャラクター性を殺さないどころかむしろこの小説でさらに深めるレベルで扱い切れていること。本編登場人物を出来る限り登場、あるいは言及させながらその後をしっかり描いていること。そして何より、新たに登場するグロンギの納得のいく理由づけと、「後日談」として2000年の公開当時ではなく、刊行した現在の「現代社会」に合わせた犯行の手口。単なる続編ではない、「現代のクウガ」をしっかり堪能できる一作だ。もし原作ファンで読んでいない人がいるならば確実に読んでもらいたい。
Posted by ブクログ
クウガの世界をまた味わえると思わなかった。あの興奮が戻ってくる。一条さんがいたからこそのリアルやシリアスが味わえる。そしてクウガの登場には胸が熱くなる。
Posted by ブクログ
全編に渡って、警察官としての一条さんの矜恃、五代の友人としての一条さんの思い遣り、そして一条さんを含めて変わりつつも変わらない五代雄介がいた場所にいた人々のやりとりが心地良い。
やはりクウガはドラマだな、と感じる。
Posted by ブクログ
もっと 悲しい結末になってしまうのでは...?封印...? 色々考えて、読むのをためらったが読んで良かった。
五代にとっては辛い日々ではあると思うが。
Posted by ブクログ
クウガのストーリー展開の基本は、やはり知人巡り。
というわけで、『クウガ』13年後の後日譚。
いちファンとして、13年越しに出会う登場人物達の描写にニヤニヤしっぱなしでありました。こうしてみると、平成ライダーとしては脇役の多い作品であったのだなぁと改めて実感。
全然「仮面ライダー」の出てこない展開に、「これでこそクウガ!」と変な安心感を覚えたり。
展開される、新たなる「未確認」事件。
TVシリーズでも、「ゴ怪人編」あたりから「ゲームの法則性」を追ったミステリ展開が描かれることがありましたが、本作ではそれをよりパワーアップした形で描かれます。なかなかにスリリングで戦慄すべき内容であり、中盤の牽引力となっていました。
そして衝撃の終盤、ラストへ。
ここまで読んでみて、「本当に、『クウガ』の続編は必要だったのであろうか?」という疑問が生じる。
本作で描かれていたのは、TV版最終回では描かれなかった、未確認事件によって残された、あまりに深すぎる「傷」の存在だった。
理不尽に家族を奪われた人々の、いまだ癒えぬ心。
事件後も絶えなかった、模倣犯の存在。
そして何より、五代雄介の(13年もの!)失踪によって人々の心に残した大きな穴…
まさに、「こんな奴らのために、これ以上誰かの涙は見たくない!」というような気分になったというのが正直な所であります。
馴染みのキャラとの再開を心から楽しみ、いかにもクウガらしいストーリーをじっくり楽しんだ上で、でもやはり「『クウガ』に続編なんていらんかったんや…」と、黒歴史として本編とは別の所にしまっておきたい、そんな気持ちになる作品でありました。
Posted by ブクログ
読みながら、ン・ダグバ・ゼバとの最後の戦いで、ずっと泣いていた五代君を思い出していました。TVシリーズでは、変身している間、しゃべることのなかった五代君は、あぁして、いつもいつもずっとずっと泣いていたのだと。
五代君をもう戦わせたくない一条さんの気持ちが、とてもとても胸に迫って――戦ってる白のクウガが五代君なのか、五代君はクウガとして出てくるのか、苦しいような……でも、五代君に会いたいような、切ない思いをしながらも、どこか期待しながら…と、複雑な思いを持ちながら、読み進めることになりました。
ラスト、まだすぐには五代君は戻って来れないのかもしれないけれど――きっと、そうやって彼の心の傷が癒え、共に笑顔に慣れる日を願い、待ち続けている人がいるのだと……わかってくれたと思うから。
それがまた彼の傷を癒す力になってくれるのだろうと、心強く感じました。
まさに、読みたかった――仮面ライダークウガの後日談でした。
Posted by ブクログ
賛否両論が別れそうな作品。
本編のあのラストで満足している人はあまり読まない方が良いかもしれません、が個人的にはこの小説も続編として普通に好きです。
一条さん視点で進んで行き、一条さんの過去について触れていたり冴くんや他のキャラのその後についても言及していたりするのでクウガファンが楽しめる部分も沢山あります。
ただ、やはりグロンギとの戦いはもう見たくないと言う方は読まない方が懸命かも知れません。蛇足感が否めないのも事実です、ですがもう一度彼らの姿が見たいという方は読んでみても良いかと
Posted by ブクログ
ヒーローがいなくても俺たちが頑張らなければ!という話という特撮でそこそこ見る話をリアリティを重視していたクウガでやっておりとても面白い
グロンギの習性から犯人に目星をつけたりサスペンスとしての面白さもある。とはいっても難しそうな問題がすごい知り合いのコネで解決したりと特撮らしい味もある
ただ主役である一条の問題点が語られてもそれが成長したり、前に踏み出したりはしない。姿を長く見せなかった五代の出てこなかった理由も憶測の範囲のままと頭をかしげる部分もある。事件後ほんの少し後日談を入れてちょっと事件と今後について語ってくれればよかっただけに残念
全体的に面白く、どことなく実写化できるよう気を配ってるように感じる一作。何らかの形で映像化するか、まだ残っているもので続きを作るかやってほしいな
Posted by ブクログ
これみんなどういう感情で読んだんですか!?
個人的には大感謝です。ありがとう荒川稔久氏。
一条薫から五代雄介に対する感情がデカすぎることを、文章で直接に見せつけられるので最高です。
Posted by ブクログ
一条さんにも五代さんにも幸せになってもらいたい……。
幼い頃のヒーローなんだ……。
最後の瞬間に生まれて良かったと思えるような人生を歩んで欲しい……。
Posted by ブクログ
過去のライダーの続編というのは基本的に作られないですし、現在放映中の
ライダーシリーズに、過去のライダーが客演してもそれは過去のストーリーとは
つながらない、別の存在なわけです。
どうやっても今以降、オダギリジョーが五代雄介としてクウガに超変身して戦う
新しい物語が作られることは望めないのですが、本作はかつてあった超古代の
戦士・仮面ライダークウガとグロンギの戦いの物語を、なかった事にせずに、
そのストーリーとキャストをそのままにして物語を展開させてくれました。
キャラクターや過去のストーリーを大事に書かれていたので、ファンブック
として大変満足のいくできでした。
キャラクターの動きが頭のなかで再生されるようで、非常に懐かしかったです。
Posted by ブクログ
発売延期を繰り返してて、その紛うの忘れてたというオチのある本。
クウガの世界から13年後のお話。
いろんなことにびっくりするけど、クウガの話が好きだった人には読んでもらう価値があると思う。
Posted by ブクログ
本編の最終回から、13年後の世界を描く。主人公が、我らがクウガ五代雄介ではなく、一条刑事なのがまたいい味を出していて、当時を懐かしむファンの心を一瞬で虜にする、非常に優秀なストーリーテリング。
クウガ特有の、あの重い雰囲気と、登場人物たちの熱い思いは小説でも十分伝わる。
肝心の五代の活躍が少なめなのが物足りないが、それもまた、望まれたクウガ未来なのかも。本編が好きだった人なら必読だ。
Posted by ブクログ
名作と名高いクウガの世界を知りたくて購入しました。が、こちらの書籍は「その後の世界」という感じなのでしょうか?ちょっと当てが外れました。とはいえクウガの世界へのエントリー作品として充分楽しめました。噂通りなかなかシビアな設定なのですね。是非本編を観て、そしてもう一度本作を読みたいと思います。
Posted by ブクログ
間違いなくクウガの物語だった。
懐かしい面々との再会。
誰一人、変わっていない。
いや、立場や状況は変わっていても、彼らは彼らのままだった。
それがうれしい。
あの実加ちゃんの大活躍、一条さんの思いやり、どれもまさにクウガ!
クライマックスは、涙なしで読めなかった。
大満足であるが、もう少し、五代の活躍も見たかった・・・・とも思う。
Posted by ブクログ
クウガが大好きで思い入れが強過ぎて読み始めるまで期待より不安の方が大きかった。でも読み始めるうちに懐かしい面々の登場に同窓会に参加したような気分になり、この人は今こんなことをしているのか、この人は全然変わらないな、などと嬉しくなってしまう。
何より安心したのは、ずっと五代くんと戦ってきた一条さんが、もう二度と五代くんに戦わせてはいけないと思ってくれていた事。
ラストの一条さんの一言で一気に涙が溢れた。クウガが大好きだからこそ読んで良かった1冊。
星が一つ少ないのは、もっと五代くんの話が読みたかったので。
Posted by ブクログ
オリジナルのTVシリーズ放送終了後、映画化を待望され製作者側も実現を約束したが遂に果たされず今日に至るまで続編らしい続編が存在しなかった今作。
それが13年ぶりにオリジナルの脚本家荒川稔久氏の手によって小説化され、それも現実と同じ様に13年の月日を経た作品世界とくれば、もうファンとしては刊行されただけで感無量といえる代物だろう。
内容としても、当時のテイストはそのままに13年の時を重ねた懐かしの面々の姿がひと通り描写され(蝶野がどうなったのかは気になったけど)、ミステリー仕立ての話運びや荒川氏らしい妙に濃いアイドル描写、セルフパロディなど各方面で楽しませてくれる。
…とまあ。
存在自体奇跡的な作品だし面白いんだけど、基本的に一条さん視点でやってるせいなのか終盤の戦闘描写が駆け足気味なのと、同じく終盤で実加ちゃんの扱いがかませみたいになってしまっているのが個人的に残念だった。
劇中で一条さん自身も悔やんでたけど、実加ちゃんの背負うドラマこそ一条さんがケツを持つ所じゃなかったのかと。
その辺を期待しつつ読んでいたので正直肩透かしを喰らった感は強かった。
とまれ、クウガファンなら一読して損は無いと思う。
Posted by ブクログ
仮面ライダーカブトのノベライズを読みました。で、なんで今回読んだのか?といいいますと、ヒーロー物の面白さの要素を自作に取り入れられないか?という目的があったからです。なので適当に読み始めたんですがこれがけっこう面白かったです。ピンチピンチの連続のあとにバシーンとヒーローが登場する場面なんて歌舞伎のキメの場面みたいでカッコイイ。
それから設定自体も結構面白いです。テレビシリーズでは見逃しも多かったのでストーリーの背景がよくわかなないところがあったんですが、今回の小説版を読んでよ~くわかりました。この仮面ライダーカブトは三つ巴の戦い、ちょっと強引かもですが「三国志」なんですね。メインのストーリーの骨格は。とういう感じで捉えるとまた面白い。
で、小説として考えると文章がやはり脚本家の方の文章なのでドガガガ、バキバキ、みたいな表現が多発されていてそれもなかなかおつな感じ。私は嫌いではないです。で、三つ巴の戦い終結後No2キャラクターがタイを放浪するエピソードがあります。これがまた面白いんですね。タイにいるだろうと思われるヒロインを探しにいく話なんですがこれはもう完全にただの青春の自分探しの物語。タイについた当日にいきなり睡眠薬を飲まされて身ぐるみ剥がされちゃったりするわけですがこのエピソードの結末がまた青春!って感じでいいんですね(笑)そして、ワームとネイティブという存在は何を象徴してるんだろう?というあたりも考えさせられますね。