あらすじ
メンテナンスをしないと死んでしまう体になってしまったちせは、彼女を改造した自衛隊によって、崩壊した校舎から連れ去られていった。それを見たシュウジは、やり場のない怒りに震える。そんなシュウジの前に、再びふゆみ先輩が現れた…。一方、メンテナンスが終わったちせは、新たな出撃を拒否し、シュウジが待っているはずの思い出の展望台へと向かう。だが自らの機能によって、シュウジがふゆみ先輩と過ごしていることを知ってしまう…。
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Posted by ブクログ
ちせを傷つけないために悩み苦しむシュウジだが、それが裏目に出てしまい、結果としてちせを泣かせてしまう。
何が正しくて何が間違っているのか、考えれば考えるほど溝は深くなっていく。
そして二人は「ただのクラスメイトだった頃」に戻ろうと決心する。
でも、そんなの、できるはずがない。
だって二人はもう、恋をしてしまっている。
Posted by ブクログ
最終兵器となった高校生ちせとその恋人シュウジの非日常ファンタジー。
変わりたくないのに変わっていく。流れに竿をさそうとするのに、止まらない。兵器として成長していくちせは普通に高校生活を送ることも困難を来すようになっている。地震がくれば戦闘モードに入ってしまうし、一時的に自我が失われてしまうようだ。シュウジはそれを見て怖いと感じてしまう。そりゃ誰だって強大な力は怖いだろうに、彼は自分が彼氏だという理由で必死でちせの側にいようとする。それでもちせはメンテナンスをしないと生きれない体になっていて、自衛隊についていくことを選択する。
そしてシュウジは再びふゆみ先輩のもとへ。こいつも懲りないやつだ。そしてなぜアケミの好意に気付かない。そしてちせは何とか自衛隊を振り切って彼との待ち合わせ場所にいく。が、彼の行動記録からふゆみ先輩の家にいると知る。さすが最終兵器。カレログなんて目じゃない。恐ろしすぎる。前回はちせがすっぽかして今回はシュウジがすっぽかす。この二人のすれ違いっぷりもまた悲劇だ。待ち合わせのために他の隊が壊滅してもかまわないというちせ。愛とは人をエゴイストにさせるのだ。
自分のまだ人間である部分、彼女である部分をシュウジに分かってほしいというちせ。普通のカップルなら、ありのままの君が好きだなんて気軽に言えるだろうに、さすがに兵器となるとシュウジが困った顔になるのも仕方がないだろう。そして二人はクラスメイトに戻ろうと言いあって三巻終幕。
人として生きること、変革を恐れること、そこに恋愛が絡むとこうもややこしくなるものか。相変わらずなぜちせが兵器に改造されたのかは分からないが、事態はどんどん悪化している模様で、次巻に期待。