あらすじ
人間のようなネコとネコのような人間のゆる~く楽しいスローライフ。 「それでも町は廻っている」「外天楼」の石黒正数が贈るダメかわいい猫マンガ!!
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主人公のフルットは、人間に餌付けされつつ自称「野良」の半端な猫である。エサをくれる一応の飼い主は鯨井先輩。安アパートに居を構え、ギャンブルに興じるちょっぴり残念な大人の女性だ。
フルットの自由気ままで時々シビアな野良猫生活と、鯨井先輩のやっぱりちょっぴり残念な人間生活が、独特の画風と視点で描かれる。
私のおすすめは、1巻で野良仲間と釣りをする話。川底に釣り針が引っかかり、「おれは地球を釣ってしまったということか!?」と妄想。釣り上げると地球が太陽に飲み込まれるし、離すと下に落っこちるし…と、恐怖に震える姿が愛らしい。
釣りの最中に針が川底に引っかかるなんてよくある話だが、それがフルットの視点を通すとこんな物語が広がっていくのかと驚かされる。さらにわずが2ページでオチをつける構成力にも脱帽。読み終わる頃には誰もが、普段の日常の中に潜む想像力の種を、探したくなってくるはず。
感情タグBEST3
フルット可愛い
フルットが可愛らしいです。じたばたしてるところとか、飼い主が倒れて鳴いてるところとか。なかなか独立心のある、半野良猫フルットに、飼い主?のダメ人間鯨井先輩の、クスッと笑える日常生活の漫画です。
Posted by ブクログ
何話かちょっとだけ読もうと思ってたら、いつのまにか全部読み切ってしまう読みやすさの恐怖。毎回ネタも切らさずキレイなショートショートで、丁寧な絵がまたお見事。
Posted by ブクログ
今回もゆるくて面白かった。
ところで、鯨井先輩の名前の
『くじらい さな』って、
『くじら いさな(鯨の古称)』か。
『ネムルバカ』の鯨井先輩が
鯨井ルカでクジラ イルカだったから、
そういう名前の変化させ方か。
Posted by ブクログ
半野良の猫フルットと無職の鯨井先輩を中心とした人間と動物の織り成すハートフルで無為な日常の漫画。第2巻。
見開き2ページで一話。
前巻同様、新聞の4コマ漫画みたいな、パッと開いてさらっと読めて、読み終わったら何も残らない気軽な漫画。
鯨井先輩の過去やフルットの動物関係など、新たに色々広がっていったりもする。
鯨井先輩の現状に対する悩みが妙にリアルだ……(笑)
Posted by ブクログ
たぶんきっと昭和あたりのマンガを参考にしながら書いてるんだろうなあ、と思ってしまう、なんか懐かしい雰囲気の2ページマンガ。もちろんちゃんと面白い。なんだかんだでこれを毎週クオリティを落とさずに書いてるのはすげえと思う。
Posted by ブクログ
石黒正数『木曜日のフルット』第2巻。
こういうマンガに出会えることの幸せをどう表現したらいいんだろうな。
これほど登場人物ひとりひとりに細やかな愛情を注ぐことのできる作者、
物語の犠牲にしない作者って、たぶんそうそういないように思う。
世界のあちこちで泡立つ小さな物語(わずか2ページ!)が、
1冊に纏まるとまるで群像劇のように読めてくる不思議。
欄外の細かな仕掛けが、リアルな世界にもその泡立ちが続いていることを予想させる。
こういうの、たぶん小説にはできないし、
あるいは長編マンガというスタイルでも無理だろう。
このペースなら2年に1冊くらいかな。
石黒せんせいには息長く描いてほしいず。
鯨井先輩とフルットのゆるくて固い同盟関係というのは、
人間関係のベストな姿だろうなとつくづく思うよ。
フルットは猫だけど。
Posted by ブクログ
半野良猫フルットと半飼い主鯨井先輩を中心とした2P漫画。
2Pに込められた漫画は、11〜5コマで読みやすく、4コマよりも詳しく描写され普通の漫画より簡潔であり、ふとしたときに読みたくなる。
毎回変わる題字や注釈も見所。