あらすじ
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が集められたクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加。映像化企画に関わった映画監督、女優、プロデューサー、編集者、そして熱狂的なファンである漫画家姉妹ら一人ひとりに海上の閉ざされた空間で個別インタビューを行い、過去の事故や事件、謎に包まれた作者・飯合梓についての証言を集める。その結果、複雑な過去や人間関係は明らかになるものの、事実はどんどん曖昧になり、やがて物語は単なる謎解きを超えていく。「これはえらいものを読んでしまった。」(鴻巣友季子氏)。恩田陸の新たなる代表作!
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撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜果つるところ』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢のインタビューに答えていく。
インタビューを通じて『夜果つるところ』およびその作者飯合梓の人物像に迫っていく
物語を通じて何故『夜果つるところ』が、呪われた映画になったのか、が明らかになるのかと思っていたら、そこはベールに隠されたままであった。
しかし、それを上回るような飯合梓の人物像の推理が面白かった。
また、インタビューや船旅を通じて夫の雅春が死別した妻との整理ができたのも、その過程が美しくとても良かった。
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再読。映画監督、女優、脚本家、漫画家、小説家、評論家といったクリエイターが登場し、ところどころでクリエイティブ論のようなものが語られる。恩田さん自身の思想が散りばめられているようで興味深い。作品を通じて死者と出会い、別れ、作品を読み込むことで死者を成仏させる、そういったゴールのない旅がずっと続く人生でありたい。
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最高におもしろかった!!!ゾクゾクしたりワクワクしたり、とにかく色んな感情が出てくる物語!
そして、クルーズ船に乗ってみたくなる☺️
〝人生の中に真実はない。真実があるのは、虚構の中だけだ“
ものすごく納得し実感した言葉。本を読むことで自分の人生では経験できなかった事や、知らない世界を体験できる。なんだか楽しい気分になった!
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Qちゃんがいいキャラすぎる
途中??な描写があり、私の読み取り力のなさを感じてしまった。
結局何だったのだ??
こういう話は普段読まないからガツガツ読めました
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豪華客船でのアジア旅行を舞台にした群像劇、その後編。
後編では、蕗谷夫妻がそれぞれへのインタビューをもとに、物語の謎を解き明かしていきます。読んでいて感じたのは、本格ミステリーのように明確な答えへとたどり着く「完全な謎解き」ではなく、憶測と推理の狭間にあるような、考察に近いものでした。
真相もいまひとつはっきりせず、難しく感じる部分も多かったです。それでも、タイトルにある「鈍色」のような、どこか曖昧ではっきりとしない真相と、「幻視行」のような朧げな記憶の中で繰り広げられる推理劇が、この作品そのものを表しているように感じました。
真相が本当にその通りなのかは、最後まで分かりません。けれど、それでいいのかもしれません。
この旅は、謎を解き明かすためだけのものではなく、登場人物たちがそれぞれ抱えていた迷いや心の枷から、少しずつ解放されていく旅だったのではないかと思いました。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
蕗谷梢:水樹奈々
蕗谷雅春:中村悠一
真鍋綾実:高山みなみ
真鍋詩織:緒方恵美
島崎四郎:大塚明夫
島崎和歌子:坂本真綾
角替正:大塚芳忠
清水桂子:朴璐美
進藤洋介:山寺宏一
武井京太郎:菅生隆之
九重光治郎:梅原裕一郎
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二十五、〜四十五、/終章
梢の十人プラス一人?へのインタビュー
そして陸地で時々観光
全員による「まとめ?」
それぞれの見ているものも感じたことも
やっぱり違うのよね
読んでる間に想像したことも感じたことも
だんだん遠くなる
一緒に見たと思った幻はすでに夢のよう
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ゆらゆらと過去と現在を行ったり来たり、「真実」を探りながら自分の「心」と向き合う…長期休暇の旅の最中、非日常空間で読むミステリーとして推したい上下巻の長編小説。世界観にどっぷり浸りました。
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「真実があるのは虚構の中だけだ」名言!
全てが投影される一冊。一人称になり当事者としてストーリーの中に入る感覚。どんな旅をしてたか?その先の航路は?ミステリー?ヒューマンドラマ?映画や舞台を見る感覚でどうぞ!
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恩田陸作品が好きなので迷わず購入。
船の中という密室で繰り広げられる会話劇。楽しく読めました。
曰く付きの小説『夜果つるところ』。作者、飯合梓の正体とか、そこまで考える?というぐらいの考察が次々出てくる、出てくる。いやぁ、作家さんの底無しの想像力、凄まじいわ。結局何だったんだろうというモヤモヤした終わり方も恩田作品だから全然あり。
読み終えた時、旅に出て帰ってきたような余韻が残りました。船旅に出ることがあったら(あるのか?)この本を連れて行きたくなると思います。
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ミステリーを想像していて、それとは違いました。
けど、読後感は良かったです。
最終章に出てくるフレーズは、そこだけ切り取っても人生、生活、日常を送るうえで何かを感じるんじゃないかと思いました。
ストーリー内のテーマの物語を読むかどうか…読んだら、またこっちを読み返すことになりそうです。。。
読むなら間をあまり空けないほうが良いけど、他も読みたいし悩みます。
恩田陸さんの作品は、あまり読んできてないけども…梢さんは"恩田陸"の中の人の一部が投影されてるのではないかな?と考えられて面白いです。
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すごく面白かった。恩田陸さんの本は独特な世界観で物語の中の空気感も好きです。上下巻と分かれてる少し長めのお話でしたが、スッと物語の中に入っていけたのであっという間に読めました。
下巻のみんなそれぞれのインタビュー形式の場面では読者の前にそれぞれの人物がいて語ってくれているみたいでした。
自分の中で気になった文章書きます。
P11
【肉体関係を持とうが持つまいが、他人は他人である。むしろ、他人でない人間と肉体関係を持つのはまずい。肉体関係は、あくまでも「他人」と持つべきもの。なのに、なぜ関係を持ったとたんに「他人ではない」ということになるのか】
P156
【世の中には、全く言葉の噛み合わない、何を言っても根本的に話の通じない、どうしようもなく「違う」タイプの人間がいる。家族だからって、必ず理解しあえるとか、共通点があるとは限らない。】
P205
【真実があるのは、虚構の中だけだ。もっと正確に言えば、虚構のなかには、真実に触れられる瞬間がある】
P228
【結局、人は自分が読みたいようにしか読まない。逆にいうと、自分の知識と経験の範囲内でしか読めない。だから、皆が同じテキストを読んでいても、必ずしも同じものを読んでいるわけじゃない。】
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いろんな意味で『恩田陸』作品だった。物語をめぐる物語。
とりとめのない会話とか、飛びまくるやりとりとか。
閉鎖的な場所での息が詰まるような生活とか。
そして、例によって終わりはモヤモヤする。
私はそんな恩田陸が好きだからいいけど。
古い映画や俳優さんが見え隠れするのも通常運転。
恩田作品が好きならば、お勧め。
Posted by ブクログ
下巻は一人一人個別に取材しそれぞれの思惑が章ごとに分かれてて読みやすかった。取材を続けるうちに梢は、それぞれの記憶の改竄と不確かさに気付く。結局飯合梓がいなくなったのはこうじゃないかという結論、大団円でいいのか。供養になったのか。雅春に至っては、飯合梓がいなくなったことを考えるうちに前妻が「必然性?」という付箋を残しただけで自殺したことに、あいつの必然性に俺がふくまれていなかったことにずっと傷ついていたんだと認識することができてよかったのだろう。
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下巻は梢がヒアリングする登場人物の語りをメインに話が進み、ラストへ。
ラストは意外とすっきりしつつも納得な感じ。下巻の方が読みやすいですが、読み終わるのにだいぶ時間がかかりました。
Posted by ブクログ
上下巻の下巻。
1対1の対談が続いていくところは、
恩田陸作品でしか味わえないモノが
満ち満ちていて、満足感。
ただ、最後の最後、
主人公が全体の締めとなる行動をとることになるのだけれど、
作品世界での締めにはなっているけれど、
読者目線だとそれまでに知っていることの総括にしかなっていないような気がして、
もう一押し、何か主人公の主人公たるが見られたらよりよかったのにな、という感覚が残った。