あらすじ
「力こそ正義」の国際秩序、激化する気候変動、人間を疎外する科学技術。予測不能な時代を生き抜くため、私たちは従来の常識を捨て、現代に通用する「新常識」を手に入れる必要がある。思想界の奇才ジジェク、ノーベル経済学賞のスティグリッツをはじめ、「白人人口の縮小」を分析した人口学者カウフマン、「西洋人だけがもつ奇妙な心理」に着目した人類学者ヘンリックなど、巨視的な研究を続ける学者8人のインタビューを通し、現代社会システムの本質に迫り、未来への道を探る。
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Posted by ブクログ
難しいテーマは丸々1冊だと読み切れないけど、インタビュー形式で読みやすい。
人口動態が変わっていわゆる白人中心・優位な時代が終わりつつあり、多極化やトランプ政権など国際政治の状況も様変わりで、価値観や政治が不安定化している、という現状分析が多かったかと。世界がどこにどう向かうのか、帯の「「常識」の時代は終わった。「力が正義」の時代が始まる」は暗澹とするけど、ある程度ニューノーマルとして現実を認識する必要はあるのだろうな。
興味深かったのは、ジョセフ・ヘンリック(人類学者)のパート。
・WEIRD(西洋の、教育水準の高い、工業化された、裕福な、民主主義の)な特性(個人主義、他人への信頼、傾向性主義、分析的思考)は世界的には少数派。
・日本人や韓国人は欧米化著しいかと思いきや、相手との関係性によって態度を変える。
・宗教の中でも西方教会がいとこ婚を禁じたことで、氏族社会が解体。親族ベース制度から一夫一婦制の核家族→人が移動しやすくなったり、血縁以外の共同体が生まれたりして、ヨーロッパの発展・産業革命の基礎となった。
・「子ども時代に引っ越しを繰り返した若者は、友人と初対面の相手をあまり分け隔てしなくなるという」←個人的に思い当たる。
量子コンピュータ(ミチオ・カク)の話は異色、そして難しい…
水が基礎インフラ(ジェレミー・リフキン)、これ最近よく聞くな。