あらすじ
人間たちに混じって、団地生活を始めた妖怪一家。お父さんはヌラリヒョン、お母さんは、ろくろっ首、子どもたちは、サトリにアマノジャクに一つ目小僧。大切なお約束は、「ご近所さんを食べないこと」。
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Posted by ブクログ
富安陽子さんの本は、どんな荒んだ気持ちのときも、不思議なくらい、平和で優しい、あたたかい気持ちを思い出させてくれる力がある。ほんのりと楽しいこのひとならではの人間臭いような素直な妖怪童話世界の味わい、面目躍如。
面白おかしいだけでもなく、説教臭さに走りもしない、世界よ、かくあれ、の楽しさと優しさと可笑しさと。
自然や古来の妖怪たちへの畏敬や感謝、貴重さを忘れて破壊していく人間たちと、異界側との関係性を、愉快さ、楽しさに満ちた「共生」という形で、祈りを、イデアとして描き出してくれる。
お役所の妖怪専門の課のお役人さんと、さまざまの妖怪たちの活躍奮闘ぶり、パーティや泥棒退治、文明を楽しみ適応してゆく妖怪たちの姿がとても楽しい。緩やかに続いてゆく続編を期待させる未来の希望へつながる終わり方も、いいんだなあ。
Posted by ブクログ
ずっと住んでいた化野原一帯が巨大団地となり、妖怪たちは怒り困惑。市役所へ相談に行ったヌラリヒョンは地域共生課の野中さんから団地で暮らしませんかと提案される。
公園の池のかっぱ、ペントハウスの天狗。
そしてヌラリヒョンは7人家族としてB棟地下十二階での新生活が始まった。
見越し入道のおじいちゃんややまんばおばあちゃんがウッカリやらかしてしまったり、その悪びれない感じにニヤニヤする。
妖怪たちの得意なことで団地を守り、一緒に暮らしていく。良い環境だな。
シリーズ1作目なので人物紹介でアッサリ終わったから次作からが楽しみ。
「いない」って思って暮らしてるけれど、もしかして?
月のない夜、団地の中を歩いていると、闇夜の散歩を楽しむ九十九さん一家に、出会うことがあるかもしれませんよ。
Posted by ブクログ
食べなくても平気だけど、食べられないというわけでもないんです。
ピックニックといえばおむすびだし、
パーティといえば御馳走!ってことで
いろいろ楽しんじゃってる妖怪さんたちがかわいい。
そもそも後からきたのは人間であって、
共生っていったって、水害から守る、とか電気つくる、とか
妖怪さんたちが人間のためにしてくれてることの方が大きいというか・・・。
そのへん不満も言わず、いいのか?っとちょっと思ったりも。
おおかみはしごはすごかった。
どちらかというとぬらりひょんさんの仕事っぷりが読みたい。
あ、絵がなかなか変わった感じで・・・と思っていたら
「頭山」のひとだったのでビックリ。
なるほど、画を仕事にするって、そーいえば、
こーゆージャンルでもありうるんだよな。
「頭山」はほんっとおもしろかったよなあ。