あらすじ
気づくと異世界のとある国の王子・オルガに転生していた俺は、どうにかして過酷な王位争いから降りるべく、大国の皇帝が新たな側室を探しているらしいという知らせを聞いてある決意をした――「命をとられるくらいだったらその皇帝に尻を差し出そう」と。思惑通り輿入れを果たしたオルガは、かの決意とは裏腹に後宮入り後も皇帝に呼ばれることなく、無事に平穏な日常を手に入れることに成功した。ある日、日課の剣の鍛錬を終え、暇を持て余していたときに迷い込んだ庭で一匹の犬に出逢う。その犬に心を許したことで、つい前世についてや孤独な胸のうちを打ち明けていたが、なんとそれは皇帝の仮初の姿だった……! そこから興味を持たれてしまった俺は、皇帝から目を付けられるようになり!?
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気持ち良い
主人公の受け様が記憶を思い出したとたん系です。
王座の為に骨肉の争いをするより生きるために嫁にいこう?!と一念発起(笑)
ただ、嫁入り先の旦那もかなりのスパダリで剣術も強くて魔法もすごくて何でもあり、イラついたら暗殺者を木っ端微塵にしちゃって近衛に怒られる(笑)
それがなんだか嫁に激惚れ!
続きが読みたい
おもしろかったです。いろいろ問題が起きましたが、アシュヴァルドもオルガも強いため安心して読むことができました。エロラブは濃厚でよかったです。ロベルトやモーリスなど周りの人たちもすごくいい感じでした。
Posted by ブクログ
前世を思い出したオルガが今まで争っていた王子争いから逃れるためならと決意した
「命をとられるくらいだったらその皇帝に尻を差し出そう」
笑えるけど、でも確かに殺されるくらいならと思うのもわかるかなと。
そして犬と出会い今までのこと、思いのうちなど話していたら実はその犬が皇帝アシュヴァルドで興味を持たれたくない人に興味を持たれてしまい気付けば溺愛されていたと、オルガの平穏な生活が崩れていくとか苦笑いでした。
オルガはひたすらマイペースでいるのが面白くて好きです。
アシュヴァルドを慕い自分こそが皇妃であると思い込んでいる妃の一人のレオニールの「自分が全て正しい」がとにかく凄くて(魅了という無自覚の魔力の影響で人が自分の思い通りに動いているのもあり)何を言っても通じないのは怖く、何とかオルガをアシュヴァルドから引き離そうとする行動がエスカレートしていくのにはゾッとしました。
あわやオルガが、でオルガに扮していたアシュヴァルドからのレオニールへの決別への言葉にも意味がわからず最後までアシュヴァルドに縋るように叫ぶのに振り返らないアシュヴァルドにはオルガを一途に想う姿が見えて良かったです。
ラストではオルガが逃げられないように皆の前で皇妃にすると宣言する場面、オルガもようやく腹を括りアシュヴァルドへの愛を誓え良かったです。
番外編ではオルガがまだ犬がアシュヴァルドとは知らずにいた時のアシュヴァルド目線が描かれていてオルガへ惹かれ好きなるまでが分かり面白かったです。
特典ペーパーではもうこの2人、面白いわと(笑)
自国で殺伐とした日々を過ごしていたオルガ。前世の記憶を思い出してその殺伐さに嫌気がさし、他国へ嫁ぎました。
権力に興味なし、正妃の座に興味なし、不思議な前世の話に興味を惹かれたアシュヴァルドがオルガに陥落するのはあっという間。これのどこが冷徹皇帝なのか。
当て馬もいるけれど、皇帝は始めからオルガ以外を見ていないので安心して読めます。
これもまたBLの醍醐味
異世界で普通に生きていた...という前世を思い出し、王位継承争いに嫌気がさしたオルガ。隣国の皇帝に嫁ぎ、後宮暮らしを始めたのですが...という物語。
オルガは『妃』という立場ではありますが、中身はかなり男っぽいタイプ。『妃』になりたい訳でもなく、自己認識は基本的にノンケ。そのあたりからして他の妃たちとは異なります。更に騎士団に望まれるほど剣の腕も立つ様子。こんな感じなので、アシュヴァルドとの関係も友情が勝る感じで清々しいです。
もちろん気持ちが固まってからは恋人らしいこともしているけれど、この2人にはバディ感が漂います。こういう2人が伴侶として並び立つのは本当に素敵です。
攻めに尽くす可憐な健気受けの物語も良いけれど、攻めと対等に並び立つ男前な受けというのも善いものです。これもまたBLの醍醐味ですよね。
惜しいと思ったのはオルガの転生者設定が今一つ活かしきれていなかったこと。折角の異世界知識が防犯カメラもどきだけではなんとも寂しい!生活も考え方も何もかもが違う異世界の知識を持つオルガ。もっと色々な場面でそれを活かして欲しかったです。
そしてオルガの妹の婿になったレオニールのその後も気になります。そもそも王位争いに参加しない意向だったはずのオルガ妹がなぜ王になったのでしょうか?
そのあたりも含めて、惜しいと感じた部分が続編への布石だったら嬉しいです。
幸せなお話
血なまぐさい王位争いやら妃争奪戦。この話の王家はなかなか黒くてドロドロです。そんな世界から抜け出したい王子サマが側室として国外に逃げる〜考えたなって話てす。魔法の世界ですが何度も出てくるの転移魔法くらいかな?側室になった王子が刺客暗殺毒盛りに慣れててクール!剣の腕前すごいし→でも絆され受けになっていく。じわじわと愛を育てる感じ。軽く読めます