あらすじ
誰よりも近い場所で、あなたの孤独に寄り添っていく。
安楽死が合法化された未来の日本。安楽死を希望する者は人命幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。
神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉でアシスターとして働く柳川陽菜は、誇れることの無い自分に劣等感を抱いて生きてきた。
しかし、“特別ではない”自分だからこそ見つけ出せる答えがあると信じて、安楽死希望者たちと向き合っていく。
偶然にも一人の人生を大きく変えてしまった、あの日の出来事を胸に抱えながら――。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
安楽死制度が合法化された未来の日本。
アシスターほど残酷で責任のある仕事は他に無いのでは…と思うくらい毎日心がすり減るのが想像できて辛かったです。(給料は割にあった額なのか勝手に心配してしまいました。笑)
アシスターは安楽死希望者との信頼関係が大切だけど、寄り添いすぎると自分の心が追いつかなくなってしまう…人それぞれの距離感の難しさを感じました。
でも死と向き合っているからこそ、人との出会いや誰かの言葉が生きるきっかけになったり、立ち止まったときに背中を押してくれる。
自分の気持ちを伝え、受け止めてくれる人の存在がどんなに尊いかを教えられたような気がします。
何者にもなれなくても、明確な生きる理由が見つからなくても、そのままでいいとそう思えることが生きる意味に繋がるのだと思いました。
最後に娘の笑顔を見て「いい日だ」と思った北岡さんも、自分の想いに気付いてどうなるかわからない未来を選んだ倉林さんも、どちらも納得できる決断が出来たならそれが正解であって欲しいです。
生と死、安楽死制度という重いテーマですが悲しみだけではない、胸に沁みるあたたかさを感じられました。
シリーズ3部作とは知らず3作目から読んでしまったので、1、2作目も読みたいです。