あらすじ
「僕はこの家から逃げられへん身にさせられてしもうた」
大正十四年、大阪。病弱だが勝ち気な女性記者・苑子は、担当する身上相談欄への奇妙な投書を受け取る。
大手製薬会社・丹邨製薬の社長令息からの手紙であり、不審を覚えた苑子は、身分を偽り丹邨家に潜入することに。
調査を進めるうち、その異様さが明らかになっていく。苑子を苦しめていた咳をただちに止める、真珠のような丸薬。
一家の不可解な振る舞い。丸薬を怪しんだ苑子は、薬の成分分析を漢方医に頼む。
返ってきた結果には、漢方医も知らない「骨」が含まれていた――。
もう逃げられない。気付いてからが、本当の地獄の始まりだった。
「丹邨家に巣くう災厄をあなたが払えることを祈ります」
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Posted by ブクログ
表紙とあらすじに惹かれて購入。期待に応えてくれて満足の一冊。大正時代が舞台で読めるか不安になったけど全然気にならなくて安心。初めは飲まされてる薬が麻薬の類でそれを追う記者の話かと思えば、まさかの人魚の骨が材料だとは。一歩間違えば馬鹿らしい話になりかねないのに、そうならない所が素敵。
Posted by ブクログ
時代背景が昔で、女性の新聞記者が家に潜り込んで取材をする。
そんな感じかと思ったら、途中からやたらと危ない感じがしてきて、ついには主人公だと思ってた人が殺されちゃうなんてびっくりな展開。
さらに人魚とか出てきて、ファンタジーだったのかとまた驚き。
昔の関西風の話し方が良かったな
Posted by ブクログ
展開は想像通りに進んでいくので意外性はないが、文章が面白く読みやすかった。
前半はぐんぐん引き込まれていったが主人公が死んでからは面白さが失速。
Posted by ブクログ
初めは少し古い言葉で読みづらいかなと感じながら読んでいましたが進めるうちに手が止まらなかったです。
まさか人魚が出てくるとは...ホラー作品とは知っていたので少し構えていましたがとても楽しめました。
タイトルの回収も読み進めていく内に納得し、表紙にゾッとしました。とても面白い作品でした!
Posted by ブクログ
未読の方には、ぜひネタバレに触れずに読むことをオススメします。
以下、ネタバレあります!
ミステリー・ホラー・サスペンスといった要素にファンタジーもあったとは。
先が気になって、サクサク読めました。
いわくがありそうなお金持ちの家庭……ということで、序盤は、横溝正史さん的な感じなのかなと思っていました。まさか、人外の生き物が存在する世界観とは思ってもいませんでした。
前半と後半で物語がガラッと変わります。
主人公だと思っていた苑子の行く末には、意表をつかれました。
白潟さんと苑子の男女バディで、解決に向かっていくのかと思っていました。
白潟さんの一族に関するアレコレも、救いがない……。彼は今後自責の念にとらわれて長い時間を生きていくのでは?
全てが良い方向に解決してめでたしめでたし、とはなりません。
かと言って仄暗いだけのお話ではなく、賢く逞しい女性陣の活躍や、操と栄衣の凸凹コンビのやり取りは気持ちの良いものでした。
白潟さんからのお手紙には何が書いてあったのでしょうか。
もう少し後日談が欲しいなと思うのは、キャラクターに愛着が湧いたからですね。
暑い夏に、このようなジャンルの本を読むのもいいなと思いました。
Posted by ブクログ
人魚が出てきてビックリしたが、そこから切羽詰まった展開に、手に汗握った。
ある意味、麻薬と一緒で、この薬を飲んだら手離せなくなる…。
白潟の一族の扱いにはとても心が痛くなった…。
をんごく、の作家さんなんですね。私は断然こちらのほうが好きでした。
一作目のほうはさほどハマらず頑張って読み進めたくらいですが、こちらは一気に読んでしまいました。
結構みんなキャラが立ってるので、あのひとも人魚?でも気持ち悪いとかほかの人魚に言ってるし、、なぜ人魚がそこまで人間社会に簡単に掌握できるような術をもてたのか、どんなバックボーンがあるのか、そこがすごく気になりました。説明はないんですけどね。
で、あの捕まってた人魚たちはなぜあのようになってたのか?なにか拷問でもされてああなった?それとも、人魚という元は魚だから野生に戻ってしまうのか、そこももう少しバックボーンが知りたいんですが。
村が襲われたとき男女数名いたというし、ほかに誰が?
れいさんと人魚について詳しく知りたかった。。
結構想像に任せますみたいな場面が多かったんですが、とにかく面白かったです。
Posted by ブクログ
骨か。
美味しいものを食べる。
またあのお店のアレ食べたいな…って思うし
実際にまたお店を訪れて食べる。
中毒性があるなぁ。って。
でもさ、まさに【中毒】になるような物質が
この料理に入ってるんじゃないでしょうね?!
って思う。(人を信用しないタイプ)
これは、薬だったけど…
症状が治まると思えば薬飲みたいよね。
薬の成分なんて知らないからなぁ
製薬会社に何飲まされてるかな私。
Posted by ブクログ
序盤の不気味な雰囲気とヒヤヒヤする展開がとても良かったです。
最後の展開が少し残念でしたが、怪物的な恐怖と、支配の恐怖みたいなものが重なっていて、とても面白かったです。
Posted by ブクログ
人魚、いるのいないの匂わせホラーで引っ張られたらもっと怖さマシマシだったかもしれないけど、あっさりいる前提で話が進むから、人外なら仕方ないよねと、スプラッタ残虐シーンも淡々と読めてしまう。
前半主人公の姉を置いて、円満ハッピーエンドはいただけない。
Posted by ブクログ
前半まで面白かったが、後半からを考えるとをんごくには勝らず⋯
レイがどんな酷いことしたかを、「こうしてやったわ!ハイ!次はこれ!次はこうよ!」ってな感じでぜーんぶ自分で説明してくれるのがなんとも⋯これにより最後は超特急で物語が進行した。