あらすじ
私たちの身の周りのあらゆることを研究対象として扱う民俗学。でも、そもそも民俗学ってどんな学問?民俗学の視点で物事を眺めると、どんなことが見えてくるのか?ありそうでなかった、あたらしい民俗学入門。
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Posted by ブクログ
民俗学とは何かが分かりやすい。
フィールドワークが研究の中心なのも、
出てくる例から分かる。
ただ、こういう学問はお金にならない。
それでも大事な研究だと理解し、
研究者を守る国であってほしいなあ。
Posted by ブクログ
現代の日本に暮らすわれわれにとって身近な生活の諸現象を民俗学の観点から見なおすことで、そこに畳み込まれている歴史の深さとひろがりを知ることのできる入門書です。
本書の巻頭のインタヴューで、著者の一人である新谷は、「「民俗学で考える」コツは、第一に、現在の私たちの生活がすべてではない、むかしからいままで変化している、そしてゆっくりとでも未来へ向かって少しずつ変化している、ということを考えてみる、ということです」と語り、柳田國男の「比較研究法」の意義を、このような観点からとらえなおしています。
また著者たちは、民俗学の対象として、経済的な伝承・社会的な伝承・儀礼や信仰の伝承・言語や芸能の伝承の四つをあげています。そのうえで本論では、これらの対象のなかで、現代のわれわれの暮らしのなかに生きつづけている考えかたや風習をとりあげ、それらを形成してきた伝統の地盤を掘りさげていくことで、民俗学を学ぶことのおもしろさを読者が実感できるような解説がなされています。
新谷は、歴史学の研究成果も参照しつつ日本人の信仰のありかたについて考察している本を多く刊行しています。それらのなかには新書などの手にとりやすい形式のものもありますが、かならずしも初学者にとって読みやすいとはいいがたいものもすくなくありません。本書は共著であるものの、民俗学の全般をあつかっている入門書であり、新谷の民俗学に対する考えかたを知るうえで興味深い内容だったように思います。