あらすじ
結界を破り首都に侵入した炎魔をなんとか食い止めた灯子たち。明楽は亡き兄の思いを胸に、願い文を届けるため神族の住む神宮に、煌四は〈蜘蛛〉の進攻を止めるため、自身が作った武器を手に工場地帯に向かう。しかし、一足先に天然の火を手にした〈蜘蛛〉の進攻は静かに始まっていた――。ひとり逃がされた灯子は燠火家の娘・綺羅と再会するが、彼女の前にも神族が現れる。彼らの狙いは一体何なのか。それぞれが戦いへと動き出す中、ついに千年彗星〈揺るる火〉が帰還する。
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まだ
登山で言えば、7〜8合目まで来たという感じですが、まだ先は読めません。ラノベなら目標に向かって突き進むだけですが、主要な登場人物たちが迷いながら進むので、道筋が定まらない印象です。
Posted by ブクログ
息つく暇もない、怒涛の展開に飲み込まれる。
結界を破って侵入してきた炎魔。それをなんとか食い止めているうちに、本物の火を持った〈蜘蛛〉の進行が始まる。神族も次々に現れ、それぞれの戦いがさまざまな場所で同時に始まるので、状況が入り組んで複雑。千年彗星〈揺るる火〉が帰還するが、その姿は動き続ける機械などではなく、痩せ衰えた小さな少女の姿だった。
複数の場所で大勢が同時に動いていて、それらの描写が細かいため、ここからは一気に読まないと分からなくなりそう。血生臭い描写も多いが、登場するキャラの可愛らしさで中和され、気分が悪くなるほどではない。あと1冊でどんなラストに辿り着くのか。次巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
人、神族、蜘蛛による死闘が始まり、目が離せない。それぞれが正義を掲げながら、世界の滅びに向かっている感がある。頭でっかちだけど、自分がしたことの大きさを理解した、煌四の言葉が印象的「この先の世界が、生きるのに値するものか、見てみたい。そんな世界が、もしほんとうにあるなら-ぼくも、見てみたい」。炉六の返答もすてきだ「ならば、生きることだ」
Posted by ブクログ
いよいよ都が戦場となり、出てくる人物はみんなボロボロ状態。揺るる火も登場し裏切りなども明らかになる中で、様々な立場のそれぞれの思いが交錯していく。 こういう戦のシーンを読むといつもふと気になる、「自分がこの立場に置かれたらどう動くのだろうか」と。 そして、日頃の運動不足による体力の無さが1番最初に頭に浮かび、すぐ死んでしまうだろうな…と思ったところで速攻妄想が終わってしまう。
Posted by ブクログ
いやー、すげぇ!!
この巻の最初から、最後まで、息をつかせない展開で、一冊読み終わるとへとへとになります。
次は最終巻、はたしてどこにたどりつくのか、灯子、煌四、クン、明楽たちは、どうなっちゃうのか。楽しみです。
Posted by ブクログ
うーむ…壮絶である。
血生臭く、腐臭漂う。重苦しい。
煌四、灯子の苦悩が、まだほんの子どもである彼らの置かれた状況が凄惨過ぎて、ただただ救われてほしい、とそれだけを願う。
Posted by ブクログ
挿絵の緋名子ちゃん可愛い、と暢気なことを言っている場合ではない。
本当に見た目も大ごとに、そして様々な存在の様々な思惑が絡まり合って混沌としている首都。
それでいて絶対的強者もいないという。
神族ですら一枚岩ではなく、帰ってきた「揺るる火」すら迷える小さな少女だった。
この「揺るる火」の姿には本当に驚かされた。
この「揺るる火」すら絶対的強者になれないこの世界。
3巻まで読んでもまだ先が想像できない。
取り敢えず、灯子の目が治ったのは喜ばしいが……他は何も安心できないしなあ。
そういう意味では非常に苦しい読書だけれど、それでも読み進めちゃうのは、この作品の持つ魅力なのだろう。
Posted by ブクログ
揺るる火が帰還して物語が更に勢いづく。
読み進めるにつれて激化する争いにハラハラしながらもページをめくる手を止められない。
まだまだ謎めいた部分も多いけど、作り込まれた世界観に何度も魅せられる。
クンがひたすら可愛い!
可愛すぎて、修羅場でも、ホワッと癒しを感じてほのぼのしてしまう!!!
あの水の中に引き摺り込まれたときはどうなることかと思ったけど、やっぱり可愛い。
どうか、最後まで生き残って!と願わずにはいられない。4巻もたくさん登場しますように!
☆4.5
Posted by ブクログ
先が気になるという意味では面白いけど、新発見は特に無かった。なかなか前に進まないというか、人間が争いを繰り返す生き物でその世界を滅ぼすか生かすのかという話だけど、そのテーマがうーんってという感じ。普通というか…イラストが小野不由美さんの十二国記シリーズと一緒だから期待してるけど、どう終わるんだろう…。もっと自分の想像とは違う世界が見たい。
Posted by ブクログ
第二巻の勢いそのままに、炎魔との戦いから始まる第三巻。
↓ネタバレ↓
炎魔と戦うために集まってきた首都の火狩りたちが、クンが蜘蛛の子だとわかると途端に矛先をクンに向けて、炎魔をほったらかしにクンへ攻撃する様というのは「人間だなあ」と顔を顰めて思います。
善と悪・正と偽、状況や背景を考えずにどちらかを区別しようとするのは、火狩りだけじゃなく、すごく人間らしい思考というか、そういう人の多さに最近は疲れ気味でした。
人というのはどこかの組織に属して、
身内と外の人を隔たせて考え、
集団の意向と個人の思考と、何かの“考え”に正しさを見出して、
その正しさからはみ出さないように生きているものだと思う。
それをアイデンティティと呼ぶ場合もあるだろう。
灯子や煌四の、首都を守り、この世界を守り、〈揺るる火〉を狩るために姫神に手紙を届けて、存続させたいという仲間としての組織。
仲間を守りたいという気持ちからの行動。
神族、蜘蛛、人間、新人類という、
同じ枠組みのものとしての組織。
その組織として定められた正しさを全うするための行動。
ひばりのように、自分の信じるもの(自分が傷つけられたくないと思うもの)だけを大切にする考えからの行動。
どこを拠り所にするかで行動は変わるけれど、
個人個人にとってその行動は全てが正しいものなのだよね。
全てが何事もなく収まらないだけで。
自分の信念からの行動を変えることというのは、アイデンティティを揺るがしかねないから、なかなか変更することができない。
でも、それを変更できる人や、自分の行動が正しいものかどうかを振り返られる人というのは強い。
そしてそれができているのが灯子や煌四。
ひばりもまた、神宮へ向かう地下の中、新人類がクンを襲った時、それまでの思考と対峙しながらの行動が取れていたんじゃないかなと思う。
p.297
「……なにを選ぶのか〈揺るる火〉は決めることになるが、せめて最後は、これでよしの思える選択肢でなければならない。ぼくは、姉上を大勢のための犠牲にするのは、もういやなんだ」
やっとひばりの本音を灯子と煌四に漏らしながら、それでも最後の決定は〈揺るる火〉が決めると覚悟している。
その覚悟の中には、〈揺るる火〉本人が大勢のための犠牲になることを選ぶことも含まれていると、自分でも理解している言葉なのだと胸を打つものがある。
ビジュアル含めてひばりが好きです。
Posted by ブクログ
はっきり言ってファンタジーにしては難しく、世界観の問題なのか、表現力の問題なのか、それとも読み取れていないだけなのか、とにかく難しかったです。キャラクターはそれぞれいいのですが。とにもかくにもクライマックスに向けて、あと1冊。さっさと読んでしまって、次の本に移ろうと思います。
Posted by ブクログ
内容が難しい…
ついに揺るる火が帰還したが、思ってたものと違い、折れそうな少女のよう。そして、揺るる火はこの世界の行末を決めかねていた。
それぞれが、それぞれの思う世界の実現に向けて戦って行くが、全員の考えがはっきり表されてないので、理解しづらい。また、人間のようでいて、登場人物全てが人間とはいえないので、なかなか感情移入し難い…
死ぬ人も多く、凄惨な場面だらけで、読む気力がなくなる…