あらすじ
アラカン(61歳)の家政婦さん。
子どもを救うためにニューヨークへ……密航!?
61歳のハリスおばさんと親友バターフィルドおばさんは夫を亡くしロンドンで家政婦をしている。お隣のヘンリー少年が里親に殴られていると知り、彼を実の父がいる米国へつれていきたいと願うが、貧しい2人には無理だった。ところが得意先の社長夫妻のニューヨーク転勤に同行することになりチャンス到来。無謀にも少年を密航させようとするが…。いくつになっても夢をあきらめない大人たちの物語、第2弾。今度は恋も? 解説・矢崎存美
ハリスおばさんの暴走は、強い信念に基づいている。ギャリコ作品に共通するテーマとも言えるものです。それは、「人を信じる」という力。人々は流れる忙しい日々の中で、「人を信じる」ことを少しずつ忘れていきます。ハリスおばさんのように自分の人生を明るく照らしてくれる人なんて「いるはずがない」と思い込んでしまうこともしばしばあります。でも、人はきっと、彼女のような人が「いる」と信じたい。忘れても、「人を信じる」力すべてがなくなるわけではないから。「人を信じる」力があれば、自分を信じることだってできるから。―矢崎存美(作家)解説より
※本書は、1980年12月に刊行された『ハリスおばさんニューヨークへ行く』(講談社文庫)を、現代向けに加筆修正し、角川文庫化したものです。原題:Mrs Harris Goes to New York
【絶賛の声】
「ミセス・ハリスはフィクションの偉大な創造物のひとつであり、彼女と知り合いだと感じるほどリアルで、本当に不思議な存在だ。彼女の魅力は尽きない」(ジュスティーヌ・ピカルディ)
「ギャリコの魔法に屈しないことはほとんど不可能だ」(タイムズ・リテラリー・サプリメント)
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Posted by ブクログ
ミセスハリス、パリへ行くが面白かったので、続けてミセスハリス、ニューヨークへ行く、も読んでみました。
今度は、隣家に住む一家から虐待を受けている可哀想な坊やの父親を探しに、ちょうど舞い込んできた家政婦のお仕事に相乗りしてニューヨークまで行ってしまいます。
ハリスさんの人柄にみんな引き込まれてしまい、みんなが自分ごととして捉えて手助けしたくなる、素敵な夫人の話にワクワクしながら読み進めました。
パリ版でも出てきたシャシャニュ侯爵が登場し、息子から電信を受け取るところでは大笑いしてしまいました。次は国会です!
Posted by ブクログ
前作の「パリへ行く」がなんとも胸に苦さが残るラストだったので2作目読むのに間が空いてしまったが、作中のハリスおばさんと同じように時間があの読後の苦さを薄めてくれており、前作に出て来た良き友人たちの再登場に純粋に心弾んで読み始めることが出来た。
今回は辛い境遇の子供を救うために奔走するハリスおばさん。めちゃくちゃなことしでかすけど、ハリスおばさんを応援したくなるのは根っからの善人であること、決して裕福ではないのに善行のために身銭を惜しまないこと。周りの心優しい人々に大いに助けられてはいるが、ハリスおばさんの飾らないまっすぐな人柄に周りの人が惹き寄せられるのがよくわかる。
てっきり侯爵がお相手になるのかと思っていたロマンスの気配は別の人とのあいだに訪れたけれど、この方も素敵だったのでよかった。次作も楽しみ。