あらすじ
【電子版特典マンガ付き】
「ベッドでさ、ぶっ飛ぶくらいのしようよ」
それぞれの新居で暮らし始めた吾妻朔太郎と久慈静。
それでも気付けば朔太郎は静の部屋に入り浸る――。
年が明けて、勉強会での翻訳に熱が入る朔太郎だったが、
先輩・多治見の体調不良で塾の仕事も忙しくなり……。
元同僚ケンカップルの翻訳家BL☆
描きおろし漫画「きいろい、やさしい、あったかい」16P収録!
電子版特典として、紙書籍の応援書店特典マンガ「くじさくパフェ日記」1P+初回出荷限定特典マンガ「久慈静☆40歳」1P収録☆
■収録内容
・「スモークブルーの雨のち晴れ」第16話~第20話…COMICフルール掲載作品を加筆修正
・「きいろい、やさしい、あったかい」…描きおろし16P
・本体表紙…描きおろしイラスト2P
・電子版特典…「くじさくパフェ日記」1P(紙書籍の応援書店特典と同内容)、「久慈静☆40歳」1P(紙書籍の初回出荷限定特典と同内容)
感情タグBEST3
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匿名
本当に良かった!!
今年の読んだBLの中で、No. 1かも。
映画を見ているような、いや、本当に生きている人の人生を見させてもらってるような。
一コマ一コマの情景や表情が見逃せなくて、じっくりと読んだ。
揺れ動く心と久慈への想いを抱えつつ、翻訳や仕事をがんばる朔ちゃんの日常と心情がものすごく切ない。泣けない朔ちゃんに、寄り添って気持ちをはきださせて抱き締める久慈が、たまらなく良かった。愛し合うシーンも快楽と想い合う気持ちに溢れていて、二人の幸せがずっと続くようにと祈りたくなってしまった。
ずっと読み続けたいなあ。次巻が待ち遠しい。
待ってましたよー!
待ちに待った続刊!
ずっとずっと続けて欲しい逸品です
二人の大人な関係もたまに子供のような感じも
たまりません!朔ちゃんの曖昧だった感情が環境の変化と共に定まってくる様をクジ君がしっかりと受け止めているのがグッときます
後半の心許せてるからこそできるダラダラぐったりのレアクジ君!色んな2人をずっとお願い!!
今作もお別れのお話
別々で暮らす2人の日常が、程よい距離だと思える様になってきた。何かあれば気負わずに久慈の家に行く事ができている。その事がとても貴重で尊いのだと気がついていく。愛しいということの意味を今更ながら思い至る。
Posted by ブクログ
「おれはさ 久慈とずっと一緒にいたいと思ってるよ」
ようやく自分の気持ちをつかみとれたね、朔ちゃん! んんー、衰えてゆくもの、失われていくものがしだいに増えていくんだろうと感じるようになるのは、40近辺ぐらいからなのかもしれませんね。だからこそ、気持ちはちゃんと相手に伝えておかなければ…。うん、うん。
なんか、身につまされるポイントが多いな、このお話。
朔太郎が参加している勉強会の雰囲気も、「わかる〜、この感じ!」って共感しまくり。私もジャンルは違えど自主的な勉強会に入って活動しているので、バックグラウンドの異なるメンバーから意見をもらったり、同じ関心を分かち合える勉強仲間がいるよろこび、ありがたみは痛感してる。忙しくて大変だけどね。
なんか元気出た〜!
静かに時が流れていく
ほどよい距離感でいい関係を気付く2人。大学生になった甥っ子の環くんもマンションに遊びに来たり。この子はほんとにかわいいなあ 笑
4巻も様々なエピソードがあるけど、朔ちゃん目線の話がやや多い感じですね。
翻訳養成学校仲間の原さんが大震災のトラウマを抱えているという、東日本大震災にまつわる話もあります。
そして、大学の先輩で塾講師バイトを紹介くれた多治見さんが病に倒れ、帰らぬ人となる悲しい出来事が朔ちゃんにふりかかります。
言葉は少ないながらもしっかり朔ちゃんに寄り添ってくれる静。こんな恋人がいてくれるのって、いいね。
そんな中、20話はちょっとカワイイお話。
ある日朔ちゃんは、街中で静が見知らぬ男性と談笑しながら歩く姿を偶然見かけて、内心おだやかではない。
彼は静父の元担当編集さん(既婚者)で何も心配するような事は無かったのですが…。
やきもちを焼く朔ちゃんがなんかすごくかわいかったな~🌼
本当に癒しのマンガです❤
今回は胸が締め付けられる巻でした。2人の関係は変わらず、着かず離れずを繰り返し、
安定してきましたが、サクちゃんの塾の先輩が
あっけなく亡くなってしまい…しかも春を待たずして。そのサクちゃんの苦しい心にもすぐ気づき、
助けてくれたのは静ちゃんでした。
Posted by ブクログ
40歳になった二人。
甥っ子の環も無事に大学生になって、お祝いしてもらう。
マンション(吾妻の?)の部屋に、二人の歯ブラシがおいてあったり二人の様子をみたりして、なんとなく環は二人の事が分かっているような感じ。
翻訳の勉強会のあといつものように原さん(50歳シングルマザー、仙台から夜行バスで通っている)と一緒に帰宅途中、大規模停電になる。原さんは震災の記憶がフラッシュバックしてしまった。
途中下車して落ち着くのを待っていたら夜行バスはでてしまう。
市内はカラオケもネカフェもホテルも全部同じ状況の人で埋まってしまった。
そこで「近くに友人のマンションがあるから」というと、さすがに拒否られる。
が、そこはなんとか「信用してください」といって、連れていく。
翌朝、原さんには「僕たちはゲイです」という。だから安心して、と(今行っても遅くない?ww)
吾妻は自分がゲイだと確信した日のことを思い出す。
友だちが隣に座った時に自分の気持ちと体の反応(もあったよね?)に戸惑う。でも彼には彼女がいて、彼女に嫉妬する。
家でスカートをはいてみたけど、違う。そうじゃない。女になりたいわけじゃない。
「俺の事好きでいてくれるなら、いいよ」
その後、そうやって好きになってくれる人と付き合った(もちろん男)
塾講師の紹介をしてくれた、大学の先輩で吾妻がめちゃくちゃ頼りにしている同僚の多治見が12月の忙しくなったころに休むことになった。
どうやら入院しているらしい。家族しか入れないのでお見舞いにも行けない。
前々からよく、英語を聞きに来ていた高校生男子が多治見のことを聞きに来る。
そうか、彼は自分(吾妻)に質問をするために教員室にはいってくるけどそれは多治見に会いたいからだったのか・・と察する。
「お見舞いは家族以外無理。病院も教えられない」というが、お守りだけ渡したいという。
こっそり病院まで連れていく。もちろん中にははいれないので、お守りを受付に託しに吾妻だけはいるが、やはりそれも個人情報のため断られてしまった。
が、彼には「渡せたよ」とうそをつく。
が、
多治見はそのまま帰らぬ人となる。
お葬式のあと、久慈のマンションに向かって、「ヤロう」というが、久慈はそうじゃないだろ。と話をさせる。吾妻は「●●がかわいそうだった」と語るが「お前のことで泣け」と言われて、初めて涙がでてきた。
そのままあったかいけんちん汁にうどんを入れて食べる。
そしてまた、年が明ける。
この回は「過去に遺したもの」がテーマかなぁ?
原さんは震災の記憶。
吾妻は初恋の記憶。
人はそれぞれ、歩んできた道によって経験と記憶をつみあげて年をとっていく。
そして、
多治見のように若くしてこの世を去ることもある。
若いころの不意の事故とかではなく、そろそろ加齢を考えていくべきなのかもしれない。
特に、子孫を残さない彼らにとってはこれからの未来を考えるに、過去を切り離すことができないからね。
「君がいないと、さみしくなるよ」
翻訳した児童書の一節が、吾妻にとってはとても重い言葉になっていく。
絵本を抱いて眠る1pがとてもいい。