あらすじ
”幽霊”になってしまった女子高校生有坂紗奈。彼女を何度も救った人生のバイブル『JKの哲学』の著者、ジョアキム・カランブーの正体を探りに出版社に足を運んだ。詳細な情報を得ることは出来ないまま帰路のつく紗奈だが、襲撃を受け誘拐されてしまう。目が覚めた彼女とともに捕らえられていたのは、高校時代の友人・植村と中澤、そして元恋人の李沢、そしてもう一人、五十前後の男がいた。その男は「優莉匡太」を名乗り――。
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Posted by ブクログ
優莉 匡太劃篇を読んでから匡太の話をもっと読みたいと思っていた所なので凄く良かったです。ですが高校事変を読んで無い人からすると置いてきぼりな急展開だと思います。もう高校事変と令和中野学校を読んで無いと全く話が頭に入って来ない様な感じでした。
Posted by ブクログ
松岡圭祐『JK V』角川文庫。
シリーズ第5弾。『高校事変』と『令和中野学校』、そして『JK』は何時の間にかボーダレスな世界観の中で互いにつながりを持ちながら物語が進行するようだ。『高校事変』には他に『千里眼』や『探偵の探偵』なども関連している。となると、松岡圭祐のシリーズ作品は一つとして読み逃せないことになる。
我々は『高校事変』で、既に『JK』ことジョアキム・カランブーが優莉匡太のペンネームであることを知っているのだが、本作では江崎瑛里華こと有坂紗奈がフランス人のジョアキム・カランブーの正体を探り出すところから物語は始まる。
本作で描かれる有坂紗奈と優莉匡太の邂逅は『高校事変』へとつながり、優莉匡太と恩賀日登美を操る『ネキ』の正体が有坂紗奈であることは『高校事変 23』で明らかになっている。
既に死んだことになっている江崎瑛里華こと有坂紗奈は、彼女を何度も救った人生のバイブル『JKの哲学』の著者であるジョアキム・カランブーの正体を探るために出版社に足を運ぶ。しかし、僅か1,200部程度しか印刷されなかった本の著者については、フランス人ではなく日本人のペンネームであることくらいしか情報を得られなかった。
その帰り、スタバに立ち寄った紗奈は『JKの哲学』を読んだことがあると言う女性バイトのナリミと知り合う。ナリミの顔に殴られた跡を見付けた紗奈が密かにナリミの部屋に付いていくと案の定、ナリミは部屋で男から過激な暴力を奮われていた。ナリミを護ろうとあっさり男を殺害した紗奈だったが、何者かに拉致され、連れ去られてしまう。
紗奈が目が覚ますと、高校時代の友人である植村と中澤、そして元恋人の李沢が捕らえられており、そしてもう一人、50歳前後の男が捕らえられていた。その男は『優莉匡太』を名乗り、自分こそ『唐辺丈城』ことジョアキム・カランブーであることを告げる。
本体価格840円
★★★★