あらすじ
動物たちの感情を紡ぐ法獣医学ミステリー!
法獣医学を学び深めていく当麻は、
北海道を離れ、東北の大地を訪れる。
そこで遭遇する新たな事件と視点。
今巻で描かれるのは、
イヌ、イワツバメ、カルガモ、ウマ、バラトソウスケ――
人と動物の狭間に横たわる価値観に触れる。
激動と激情を紡ぐ法獣医学ミステリー!
動物の死因を解明する『法獣医学』という存在をあなたはご存知でしょうか。
本作は、「なぜ」動物たちが死んだのか、に焦点を当てた物語です。
道端で死んでいる動物たちを見たことがある人で、その死因を考える人はどのくらいいるでしょうか。
現在、原因不明で死んだ動物の解剖率は1%にも満たないそう。
主人公・当麻健匠はとある事件をきっかけに、動物たちの感情を知りたいと、
法獣医学という分野に踏み入れ、様々な動物の死に関わっていきます。
なぜ動物たちは死んだのか。
事故なのか寿命なのか、はたまた、「事件」なのか――。
動物たちは最後に何を見ていたのか。
そして何を思っていたのか。
動物たちを愛する、愛したことのある、全ての人たちに捧ぐ、
法獣医学ミステリー「ラストカルテ」。
ぜひ読んでみてください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今回のカルテは、イヌ、イワツバメ、カルガモ、ウマ、バラトソウスケ(茨戸)。戦時中、供出されたイヌの毛皮が人間の外套などに使われていたことは有名だけど何て残酷なんだろう。せめて苦しませないようにと額に金槌を振るう姿を想像すると胸が痛い。イワツバメがポリ塩化アルミニウムを含む泥による窒息や溺死、低体温症に陥ることも、普段ではあり得ないけど大雨が増えた現代では有り得るようや気がして怖い。カルガモの親子の引越しはかわいらしく微笑ましい。個体か生態系か…難しいけど生態を大事にするあまり個体を蔑ろにはしたくない。
完全記憶者が他にもいたのか⁉
いつ読んでも思う。ものすごいリアリティ。膨大なロケハンをして話筋を組み立てているんだろうなぁ。そして必ず絡む複雑な人間の心の姿。見えない棘の様にいつまでも記憶の片隅に残る毎回のテーマでの生き物と人との関係性。何となくいつも「気になる」作品です。
匿名
ライバル?
達美先生に付いて学会に行く当麻。そこで意見の合わない学生と会う。個を助けるor全体の環境を保全するか。
その学生は後者、当麻は両方。当麻らしいけど、現実はなかなか難しいよねぇと言う話。
何と!当麻の父親は生きていた!いや、今までの言い方からしたら死んでると思うやん。
これは最初からの設定なのか、方針転換なのか?
雷火さんは変わり者なのに見た目は美人だからタチが悪い。