あらすじ
武田信玄、上杉謙信など有力武将の相次ぐ死去により、信長の天下統一を妨げる武将はいなくなる。しかし、正親町(おおぎまち)天皇は、官位官職は与えても決して征夷大将軍は与えなかった。師・沢彦宗恩は(たくげん・そうおん)、信長と朝廷との間の底なしの溝に絶望する。そんな折、信長は甲州征伐を断行、あろうことか残党を匿った武田の軍師・快川紹喜(かいせん・じょうき)を寺もろとも焼き殺してしまう。天を仰ぐ沢彦、そしてこれこそが信長の運命を急変させる一大事だった……。 壮大な構想の下、空前の発想で戦国最大の謎に挑んだ超巨編、全4巻一挙電子化ここに堂々完結!
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Posted by ブクログ
朝廷は信長を征夷大将軍に任命することを拒み、朝廷の仕組みに入れるべく奮闘する。次第に南蛮式の統治法に魅せられた信長は安土城を築き自らの野望を秘かに表現する一方で、天皇が国師に任命した快川を焼き殺す。信長の野望を認識した朝廷は三職推認(太政大臣、関白、征夷大将軍)をするも信長は返答をしない。信長は勤王か?信長を排除しようと朝廷、臨済僧侶達が動き出す。
Posted by ブクログ
主人公の沢彦について自分が知っているのは、岐阜の命名と天下布武を信長に提唱した禅僧と言うことぐらいで、その他は殆ど知らない。数多い信長作品でも沢彦を中心に据えたものは殆ど無いと思うので、そう言う面からも、新たな視点で見る信長を描こうとした作者の意欲を自分勝手に想像する。
物語の本筋ではない枝葉のところで、定説とは異なる内容をちりばめているところも、非常に興味深かった。