【感想・ネタバレ】ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺4のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

目次
・二人癖
・仔猫
・兵庫船(ひょうごぶね)
・皿屋敷
・猫の忠信
・鬼あざみ
・牛の丸薬(うしのがんじ)
・ひとり酒盛

松茸芸能を旅出した梅寿一門(の半分)だったけど、今巻無事に手打ちで、全員松茸芸能に復帰することになった。
復帰したって、人のいうことなんか聞きゃしない、やりたい放題の梅寿は変わらない。
やれやれと思いながら振り回される、一門の弟子たち。

梅駆の昔のロック仲間がインディーズデビューしたことがきっかけで、梅駆にも落語のCDをリリースするという話が転がり込む。
弟子に負けたくなんかない梅寿は松茸芸能が出すCD話に一度は乗るが、歌のレコーディングのように、いいところを切り張りした落語のCDを作るということに腹を立て、CD話は流れてしまう。

策を弄して、梅駆のCDに便乗して自分のCDリリースもちゃっかり決めた時、梅寿に人間国宝の話が!
手のひらを返したようにCD製作に乗り出してくる松茸芸能と徹底抗戦する梅寿。

というストーリーは一応あるものの、これはキャラクター小説なので、梅寿がとことん弟子たちに理不尽で、なのに人知れず困っている人たちに救いの手をさしのべているところが、落語の人情話のようで、いいんだなあ。

梅駆は主人公のくせに、どうもパッとしない。
才能はあるのに、本当は落語が好きなのに、稽古に励むということがない。
もしこれが、梅駆の成長物語として書かれたのであれば、全然成長していない失敗作ということになる。
次はいよいよ最終巻。
今度こそ腹をくくって、落語を極めてほしい。

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2017年06月29日

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