あらすじ
万年金欠状態の梅寿の個人事務所<プラムスター>に時代劇オーディションの話が舞い込んだ。一門をあげての参加の末に、合格したのは金髪トサカ頭の竜二。芝居の面白さにハマり込み、落語の修業も上の空。案じた梅寿は地方のボロ劇場に竜二を送り込むが、ここがまた曲者ばかりの芸人の巣。さらには、東京vs大阪の襲名を賭けた世紀の対決が勃発して…。ますます快調! 青春落語ミステリー第三弾。
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Posted by ブクログ
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推理。落語。現代。
続き物。
とさか頭の不良の竜二(芸名・梅駆)は、酒癖の悪く暴力を振るう師匠笑酔亭梅寿の元に住み込みで弟子入り中。
いろんな事件に巻き込まれて・・・。
いろんな才能があるらしい竜二。(演劇の才能も、落語家の才能も、推理能力もあるのですよ、彼は)
でも当人はまったく気がつかない。
思ったよりも素直・・・(お馬鹿さんなまでに素直)
師匠は理不尽だが、竜二のことをちゃんと考えているので、ときたますごーく能動的に裏で動く。
たびたび師匠の体の具合が悪いことが、作中に出ていたが、今回ついに入院。意識不明。
竜二は激しく動揺する。父親に倒れられたような心境に。
基本はギャグと人情物ですが・・・医者の言った言葉は深いです。
「笑芸人は死んだらあかん」
消えていくのみ。
そうでないと、客はその笑えるネタを思い出したときに、哀しい気分になるから。
なんだかとっても・・・厳しいですね。
Posted by ブクログ
目次
・動物園
・日和ちがい
・あくびの稽古
・蛸芝居
・浮かれの屑選り
・佐々木裁き
・はてなの茶碗
・くやみ
段々ミステリ色が薄くなってきた。
竜二の成長物語ではあるのだが、どうにも落語に精進しているようには見えない。
コントがいいとか漫才がいいと言っていたうちはまだ、芸人としての悩みだったけど、今度は俳優?
しかも、いつも竜二は底知れぬ才能を見出されるんだよね。
で、未だに才能は開花していない。
そして落語の話に戻ったかと思ったら、今度はまだ内弟子だというのに大物落語家の名前を継ぐことに!?
もっと落ち着いて落語の話しようよ。
いや、あの師匠のもとで落ち着けるわけないのはわかるけど。
誰もが竜二の才能に気づいているのに、本人だけ自覚もなければ覚悟もない。
もったいなくてしょうがない。
Posted by ブクログ
謎解き・・・ってより、人情話、もしくは成長記、かな?
今回は突然振って湧いた襲名話がメインに据えられていますが、それはこれ。愛すべきお馬鹿達の活躍(?)により重たくなりすぎず、かといって軽くなりすぎず、読後の満足感はたっぷり味わえます。