あらすじ
8月の強烈な陽射しのもと、過酷な陸戦訓練を続けるカルエルたち。そんな中、「聖泉」に到達したイスラは、聖域を守護する「空の一族」と遭遇する。戦端が開かれ、飛空科の生徒も任務を遂行することとなるが…。激動の第3巻!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
最果ての空を目指す大遠征、そこで展開される飛空士の戦いと恋の行方を紡ぐ物語です。
2011年に映画化された第1作『とある飛空士への追憶』と同じ世界観ながら、場所も立場も全く違うキャラたちが本作の主役!未知を探求する空の旅路、これだけでも非常に胸高鳴りますが、さまざまな人間模様もまた見どころです。
国を追われた元皇子の主人公は復讐を胸に旅立つも、仲間との交流や好きな女の子への恋心を通じて成長し、やがては誇り高き飛空士へ……。
5巻完結で物語の緩急が上手く構成されているところもいいですね。和やかな日常が一変して残酷な現実に突き落とされる場面など、対比がとても印象に残ります。
今年からアニメも始まり、空戦シーンがどう表現されるのか非常に気になる……!
原作ではキャラの心情や詳細な設定も書き込まれていますので、アニメで映像ならではの演出を楽しみつつ、原作で世界観をより深く味わうのが一番!
激動の時代を翔け抜ける飛空士の物語、どうぞご覧くださいませ!
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Posted by ブクログ
前半ののんびりムードとは一変した、後半の戦闘シーンに鳥肌が立った。そして、消えて行く命にも。主人公が軍人を目指している以上、それは避けて通れない題材ではあるのだろうけど、何かもう……涙ぐんでしまうよ……。
あの手紙の署名の人は、追憶のヒロインでいいのかしら?
Posted by ブクログ
ここから本編と言っても過言ではないくらいだった。
空の一族との戦闘が始まり、前巻と打って変わって死と隣り合わせの世界。
聖泉を越え、追憶との繋がりも見え始め俄然面白くなってきた。
なのにチートキャラが一人いるのはどうかと思ったが。
Posted by ブクログ
前巻の頃から薄々感じていたのですが、カルエルの言動にはやや幼さが目立ち、どうにも引っかかるものがありました。
やはり、どれほど親しい間柄であっても礼儀は必要で、「ごめんなさい」と素直に言えない姿勢には、読む側としても少し距離を感じてしまいます。
そのせいか、物語の前半はなかなか気持ちが乗らず、中盤まで読むのに時間がかかってしまいました。
しかし、クレアが要人として退避する展開以降、学生たちも否応なく「空の一族」との戦いに巻き込まれ、物語が大きく動き出します。そこからは私も自然と作品世界に引き込まれていきました。
中でも、ミッチャンとチハルのコンビは本当に健気で、胸を打たれました。最期に見せたあの侠気には、ただただ頭が下がります。できることなら、二人には幸せな未来を歩んでほしかったのですが……。
そしてラストに登場した「海猫」さんには、まさかの展開に驚かされました。静かに余韻の残る、印象深い結末でした。
Posted by ブクログ
1・2巻の頃とはあまりに違いすぎる悲惨な状況。
空の一族による容赦無い攻撃により生徒たちは次々に落とされる。レオポルド・メルセの作戦が見事なまでに裏目に出た結果とはいえ読んでいて何度も辛い気持ちになってしまった。
学生の練習機では太刀打ち出来ない相手ゆえになぶり殺しにされ続ける描写には「作者には慈悲がないのか」と思わずには居られない
クライマックスに登場する「海猫」さんが居なかったからどうなっていたことか……
Posted by ブクログ
聖泉に到達し沸くイスラだが、平和な日々はここで終了。空賊との後手後手に回るきつい先頭が始まる。
ミツオ、ファウスト、ヴァン・ディール組、ウォルフガング、、、みんな死んでいく。
3巻、真ん中にしてクライマックス。
アニメのときは涙が止まらなかったよよよ。
今回は話を知っていたからちょっと涙がこぼれたくらいですみました。
Posted by ブクログ
俄然面白くなってきた!
ピンチになると都合よく実力以上の力を発揮する登場人物たちにはちょっと引いたりもしたけれど、それよりも感動が上回る!
それから海猫の彼はもしかして…
ようやくイグナシオが文中に登場してきて少しワクワクする。
Posted by ブクログ
空戦の様子の描写、そして戦っている飛空科の生徒達の気持ちが良く描かれているなと思いました。
2巻から3巻の途中までほのぼのなお話だったので、戦いが始まる予感が漂ってきてきてからこの先生徒たちが危ない目にあうのかと思うと悲しくて先を読むのをためらわれるくらいほのぼのパートで生徒たちを好きになっていました。キャラがそれぞれ個性的で可愛いんですよね。
なので、後半はもうウルウルが止まりませんでした。
生徒たちが戦うということがどういうことなのか、を認識した巻なのではないかと思います。
4巻がどうなることやら。。。
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。たぶんシリーズ前半のクライマックス。
巻の前半はこれまで通りの学園ラブコメ。
でも、ちょっとやり過ぎの感があって、作者的に無理してるんじゃないかなあと思ってしまう。
でも、後半、敵との遭遇からは作者の本領発揮。
空戦のドキドキする展開と、登場人物たちの切ない死の描写に、泣きそうになった。
本気でアリエルが死んだと思ったよ。
そんな絶体絶命の場面でのアリエルに話しかけるカルの言葉に胸が詰まった。
そして、舞い踊る“海猫”の飛空機。
圧倒的な技量で敵を仕留める様。
もしや、と思った。この飛空士は……
最後の手紙の差し出し名に“ファナ”の名前。
ああ、ここで“追憶”に繋がるんだ。
あれはシャルルに違いない。
なんだか、胸がいっぱいになった。
お話的には、後半クレアがすっかり消えてしまう展開はどうなんだろう? とか、
あの寮長は作品世界と違和感ありすぎとか、
指摘したいところもいろいろあるけれど、
もう、いいや(笑)
次巻以降、もう一度ファナやシャルルに逢えることを楽しみに待っていたいと思う。
期待してます。