あらすじ
莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。そんな中、あの事件の直後に128通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った1人の少女に注目が集まる。彼女は誰なのか。そして環が受け取った1つの荷物が彼らの時間を動かし始める。(講談社文庫)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
千代田公輝がうっかり口にした件の発言(本当にどうしようもないくらいうっかり)によって罵られ、責められることになる今後数十年を思って救われた気持ちになった。
芹沢さんも元気そうだったし。
スーはまあ、好きにすればいいと思う。
Posted by ブクログ
上巻は韓国ドラマの様に関係性を丁寧に描き、下巻で一気に展開が動き伏線回収にハラハラし、最後は二人の関係性にグッとくるものがありました。
Posted by ブクログ
クリエイターの卵たちが暮らす古い一軒家「スロウハイツ」。まるで現代のトキワ荘のような場所で作家や漫画家や脚本家たちが共同生活を送る。嫉妬や羨望や尊敬や友情。複雑な事情を抱えた住人たちの視点で様々に描かれる不思議な日々が興味深い。
読み終えた後すべての伏線がキレイにつながった時の感動がエグイ。環がコウちゃんをずっと想い続けてきたその想いの深さとずっと前からつながっていた2人の絆に胸が熱くなる。登場人物たちがつく嘘はどれも誰かを想うための優しい嘘。本当のことを言うことだけが誠実さじゃないのかもしれない。
『凍りのくじら』の理帆子が写真家として登場したことにも涙。誰かに支えられた想いはまた別の誰かへつながる。胸の奥深くに密かにずっと住み続ける人がいる。「三十代の赤羽環の今現在とこれからの話をしよう」。その言葉には新たな伏線として環とコウちゃんのこれからにまた新しい希望を感じた。
Posted by ブクログ
今までのちょこちょこあった要素が綺麗に伏線回収されていって、びっくりです。どういう作品なのか全くわからず、とりあえず辻村深月先生の作品を読んでみよう、と手に取ったので、どういう感じなのかな?と手探りで読んでましたが、自分も小さい頃は漫画とか小説が好きで、オタクやってて、自分で同人誌だけど創作したことがあるから何となく感情移入もしつつ
でもやっぱりプロになる人間は違うよな、熱量というか、なんかどうしようもなくプロなんだよなと思ってしまう。
環ちゃん可愛い。コーキ先生もそれならもっとさぁ!さぁ!!と思いつつ。
狩野もさぁ!!!それはさぁ!!!言ってよ!!!ってなりましたね!!!
スーも可愛い。男を見る目なさすぎるけどスーも幸せになってほしい。
凡人には眩しすぎました。ほんと、眩しすぎた。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
伏線回収がすごいとは聞いていたが、こういうことか。
ミステリーではなく感動系。
全てをわかった上でもう一度読みたい、というか抜粋して読んだ。
こんな関係なのになんでお互い謙遜するんだ。
最後のお久しぶりが、全てわかった上でのお久しぶりと信じたい。
青春です
何だか久しぶりに思い出した、若い頃の記憶。何にも上手くいかなくて、自分を表現することが怖くて下手くそだった頃。私はエンヤの事が最初イマイチ好きになれなかったけど、それは過去の自分にちょっと似ていたから。コウちゃんが不器用ながらも環姉妹のためにやった行動が明かされていく終盤、グッときました。良かったです。
Posted by ブクログ
上巻の感じで黒辻村かと思ってたら
白辻村だった!
黒辻村を期待していただけにちょっと肩透かし感はあったけど、純愛でした。
読後感はかなり良かったです。
環目線で進んだお話を後半でチヨダコーキ目線で描かれていた描写に見事にやられました!
Posted by ブクログ
上巻は展開もゆっくりで、登場人物にも特に魅力を感じなかったが、下巻で一変。
一気に伏線は回収され、登場人物たちが好きになる。
辻村深月作品といえば、別の作品の人物が出てきてくれることが有名なので、今回好きになった登場人物が、他の作品に出てきてくれると思うと、他の作品も楽しみになった。
Posted by ブクログ
上巻では、赤羽環は鋭利な感情を抱いていました。雑にいうと、キツい人だよなあ、私のような人間は、面接に落とされるんだろうなあ。読むにつれて、環の弱さに心打たれていました。すごく少女で、可愛かった。特に最後とか、可愛かった。
あらゆる物語のテーマは結局愛だよね、と最後に正義は言っていましたが、ここまで愛に溢れた作品は私にとって初めてでした。雑な言い方になるけど、登場人物、各人の行動言葉全てが「愛だよね」で表現できる。
重すぎる愛には嫌悪感を感じるイメージもありますが、チヨダコーキの環に対する愛は、きっと重すぎるに値するけど、気持ち悪さとか全く感じられなかった。チヨダコーキの人柄、かな。
ステキな彼らの生活を見せてもらいました。
ただ、自分の理解力の低さで、幹永舞の正体の意味が自分の力で理解できなかったのが悔しい(笑)
最後の解説もかなり強気な感じだけれど、すごく良かった。
Posted by ブクログ
まぁ、なんていうかあらゆる物語のテーマは結局愛だよね か!
人は人に救われて、どうしようなく愛してしまう。
最終章でのチヨダコーキの不器用に精一杯人を想う姿は、ああこういうことだよなぁって大切なことを思い出させてくれるような、そんな温かくて少し恥ずかしくて鼻の奥にツンとくるような素敵な物語でした。
コーキと環の交わってきたタイミングの描写が本当に美しい。お互いがお互いを必要とする形から、自立して愛となる。なんか凄くいい!
Posted by ブクログ
3.8
日常ストーリーに近い。その中で最後、心温まる展開があり、読んでよかったなと感じた。
文学系の人達の暮らし。
私は文学とは無縁の人生を送ってきたからこそ、共感できる部分はないし、上巻を読んでいる時に合わなかったかなと感じていた。
チヨダコウキの作品で人が沢山亡くなったこと。それは小説や漫画など文学で人に影響を及ぼすことの恐ろしさを伝える。文学家にとって、人に影響を与えられるような作品を作りたいと思うのはみな誰しもそうなのだろう。ただそれが死へ導いてしまったら……影響と言っても良い影響もあれば悪い影響もある。そして人を救うこともあれば死へ繋げてしまうこともあるのだということを知る。ただ、世間の話題に上がるのは悪い影響ばかりで、良い影響はゴシップとして面白くないので、話題に上がることはない。マスコミはおもしろおかしく話題性を作りたいがために、作者を悪者として描く。
売れることは人へ大きい影響を与える。そして、売れるために自分をすり減らす文学家達。普段関わることはないそんな人達のストーリーを垣間見ることができて、学びがあった。
チヨダコウキの本当の救世主は環だった。そして、チヨダコウキはそれを知っていて、学生時代の環やももかのことを見ていた。詐欺をしていたははおやに悩まされる人生をめちゃくちゃにされた環を救ったのはチヨダコウキであり、読者殺しと世間から避難され小説を書けなくなったチヨダコウキが復帰できたのは環のおかげだった。ひとつの物語を介して、人を救い、救われ、そんな連鎖が起きているとは。
文学をかいている人々にとって救いの1冊になる。そんな1冊でした。
環がこーちゃんとの初対面の出来事を怒っていたこと。それは伏線だった。