あらすじ
少女は戦うことを選択した。
人工皮膚をまとい、高度な電子干渉能力を得て再生したバロットにとって、
ボイルドが放った5人の襲撃者も敵ではなかった。
ウフコックが変身した銃を手に、驚異的な空間認識力と正確無比な射撃で、
次々に相手を仕留めていくバロット。
しかしその表情には強大な力への陶酔があった。
やがて濫用されたウフコックが彼女の手から乖離した刹那、ボイルドの圧倒的な銃撃が眼前に迫る。
緊迫の第2巻!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
ルーン=バロットが、ウフコックという金色の万能ネズミと共に、自分の事件を解決していくシリーズ2作目。
まずは、前回に壊れてしまったウフコックの修理をするために「楽園」と呼ばれるところに。楽園の成り立ち、ウフコックやボイルドの過去が少し明らかになったりする。この場面であった情報の海に飛び込んでいくという描写が印象的。渦に飛び込むことが情報にアクセスするというのが面白い発想だった。
そして、カジノ編へ。前巻の印象からアクション系のSFかと思って読んでいたから、この展開にはいい意味でびっくりさせられた。ポーカーから始まり、ルーレットにつながる心理描写や、大きな戦いに挑むまでの段階が描かれており、読み応えがあり面白い展開になっていた。スピナーの方がフェアでありバロットの良い師匠になり得る人でよかった。
Posted by ブクログ
有名なカジノ編に突入する2巻。ゲームのルールは理解していないが(恥ずかしい)、心理戦が面白くてページをめくる手が止まりません。トラウマを埋葬し強くなろうとするバロット、それを支えるウフコックとドクター、見ていて安心できるチームになったなあと思いました。
ボイルドの過去からウフコックとの出会いも描かれている。ちょっと泣いた。失った人生、損なわれた自分、を取り戻さなければという焦り。焦げつきの中で手に入れたウフコック。バロットと似た部分もあるけど、「なぜ私なの」と問い続けたバロットと、全てを忘れたボイルドという差なのでしょうか。
誰だって、1歩踏み外せば虚無に飲み込まれてしまう。
Posted by ブクログ
何これ急に面白くなった。アクション描写よりもこういった駆け引きの描写が上手く感じる。主人公が本当の強さを手に入れ始める。物語はここから動き出すと言ってもいいだろう。文字通り「燃焼」が始まった巻。