【感想・ネタバレ】無理(下)のレビュー

あらすじ

「さっき会った元妻のことを考えた。(中略)自分は充分な養育費を払っているし、実家からの援助だってあることも知っている。要するに、元々売春をするような女だったのだ。(中略)自分の中に狂気めいたものを感じた。これまで理性を溜めていた器が割れ、ポロポロと感情がこぼれていく」。真面目に働くことの馬鹿馬鹿しさを知り、信じていたものには裏切られ……。5人の男女の人生が、猛スピードで崩壊していく。どん詰まり社会の現実を描いた群像劇。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻の疾走感、さいこーでした。
いろんな事情を抱えた、いろんな人たち、人間臭くて好きだわー。
下巻の後半の収束部分で一気に失速したように思えてもったいないわ。
その収束の先を描いてほしかった。

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2025年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

東北のゆめの市に住んでいる5人。
公務員の相原順一、出向先のゆめの市での仕事に嫌気がさし早く県庁復帰したいとやる気もない。
普通のJK久保史恵は連れ去り監禁される。
訪問販売詐欺の加藤裕也は過去の暴力団OBだったことで大怪我、先輩の殺人にまで付きあわされる。
私服保安員の仕事を解雇された堀部妙子は新興宗教に。
市議の山本は自身の成功しか考えない。
えーっと思いながらも自分に当てはまるところもあったり身近な人を思い浮かべたり。多数の人が思いそうな黒いところを突いているので、胸がすく。どの人も置かれた場所で頑張ってるのに上手くいかない。そうだよね。
最後はもっと驚く結末かと思ったけど、特に絡むこともない。個性的な人揃いなので同じメンバーで続きがあれは面白いのにな。
何も考えず純粋に楽しめた。

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2024年11月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

合併によって生まれた地方都市「ゆめの市」で繰り広げられる5人の男女の人間模様。
どこにでもありそうな地方の問題を浮き彫りにし、そこで生活する人々をリアルに描いた作品です。

生活保護の不正受給や詐欺まがいの仕事、政治家の癒着や若者の引きこもりやなど、現代が抱える問題を取り上げながら、5人の男女のそれぞれの目線で物語が進んでいきます。

毎日普通に生活しているようでも、いつの間にか巻き込まれている負のスパイラル。
そして一旦坂道を転がり始めた人生に歯止めをかける術もなく破滅の道へ進んでいく人たち。

現代の日本の縮図ともいえる「ゆめの市」で起こる出来事は、この先の日本の暗い未来の象徴なのかもしれませんね。

ラストは解釈の仕方を読者に丸投げされた感が否めないけど、私は奥田ファンなので星4つです。すみません。

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2022年02月17日

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ネタバレ

評価は4.

内容(BOOKデーターベース)
真面目に働くことの馬鹿馬鹿しさを知り、自分の地位が脅かされることにおののき、信じていたものには裏切られ…。5人の男女が心の軋みに耐え切れなくなった時、それぞれの人生は猛スピードで崩壊してゆく。矛盾だらけのこの国を象徴するかのような地方都市・ゆめのを舞台に、どん詰まり社会の現実を見事に描き切った群像劇。

最後偶然が重なって1つになる・・・ごちゃごちゃで助かるべき人が残ったのか?意味がわかなくなった。う~んモヤモヤ

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2019年05月31日

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ネタバレ

ただ淡々と、5人の登場人物たちの日常が巡るお話。
事件も起こるけど、いわゆるトリック的な事件ではなく日常の中でありそうでなさそうな事件。
田舎町特有の閉鎖感が丁寧に描かれていて、東京出身の私でもそのお腹の奥がキュッとなるような苦しさが想像ができた。

相原
ダンプで追いかけてきてるの、西田なのはミスリードで誰か別の人…?と思ったけど普通に西田でした。
この作品の人みんなそうだけど、うまくいかないことを他責にするのはみんなうまい。西田の逆恨みはかわいそうだけど、だからといって買春していいわけじゃないし仕事サボっていいわけがない。役所仕事に胡座かいて、追い詰められていく様はある意味良いザマではあった。

史恵
メイリン。彼女がこの作品で1番、ただ不憫、かわいそうなだけ。チョイスミスもない、彼女だけは本当に全て周りの人が悪い。
幸せになって欲しい。

裕也
最初は、詐欺のような営業ばかりして良くない印象だったが、詐欺まがいでもきちんと働いて認められて家庭を支えて…立派だと思った。
広義では営業なんてみんな詐欺みたいなもんだからな(暴論)買い手が騙された!といえばそれまで。
先輩の手助けも後輩の手助けもしなくていい。家族だけを支えてあげな。とも思うけどそれをしたら裕也じゃないんだろうな。社長も亡くなっちゃって、先輩もおそらく捕まっちゃって、本人は幇助だけで出てきたとしても今後の人生どうなるのか

妙子
彼女の話は綺麗にまとまっていた。
元は誇りを持って勤めていた保安員に最後は自分が捕らえられて、恨みを持っていた万心教の多く勤める場所で勤めようとしていて。
宗教を信仰しているものの、信念ブレブレ。
最後の事故のシーン、彼女だけは亡くなってしまったのかな?というような描かれ方。沙修教の教えの通り、死後はいいことあるといいね。

山本
この作品の中で唯一、「富豪」スタート。
ただお金が豊かだからといって、満たされているかというとそういうわけでもないんだなという。
政治とヤクザが絡んでるってのめちゃ地方っぽいしリアル。
うまく誤魔化そうと立ち回るけれどもそうそううまくはいかない。


全編通して、私がこの立場ならどう生きるだろう?と漠然と考えてしまった。
今自分が幸せに生きていられるというのは、お金だけでなく心も満たされて、周辺の土地にも恵まれているのかも、と感じた。

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2026年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こういう類の話って最底辺から這いあがろうとする人たちにフォーカスを当てつつ劇的にはすぐ変わらないけど希望を持たせて終わるものが多い中、全員本当に救われないんだなという感じが絶望感あった。タイトルが答えなんだなあ。裕也の「這い上がれねえよなあ」がとても切ない。

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2026年02月13日

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