【感想・ネタバレ】この世でいちばん大事な「カネ」の話のレビュー

あらすじ

「生まれて初めて触ったお金には、魚のウロコや血がついていたのを覚えている」――お金の無い地獄を味わった子どもの頃。お金を稼げば「自由」を手に入れられることを知った駆け出し時代。やがて待ち受ける「ギャンブル」という名の地獄。「お金」という存在と闘い続けて、やがて見えてきたものとは……。「お金」と「働く事」の真実が分かる珠玉の人生論。

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マンガ家・西原理恵子が「カネ」と自らの人生について、赤裸々に語った本。
「カネ」で家族が崩壊するという壮絶な経験をしたのち、高知から上京。貧乏生活を続けながら美大の予備校に通うも、成績は最下位…。そんな状況で「絵でお金を稼ぐ」という信念を持ち続けるのは容易ではなかったはずですが、彼女は自分のやり方で道を切り拓き、徐々に「絵を描くこと」でお金をもらえるようになっていきます。やがてマンガ家になった西原さんは、またしても「カネ」に翻弄されてしまうのですが…。
才能がある人と自分を比べて落ち込む暇があったら、自分が戦える場所を探し、そこで勝負する…そんな生き方を選択できたのも、お金を得ることの厳しさを幼い頃から身に染みてわかっていたからこそ。逆境から這い上がり成功した西原さんの生き方には敬服。お金や仕事への向き合い方を改めて考えさせられました。

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なんか切ない

カネの話なんだけどカネの話だけじゃない。
人が生きるってこういう事。リアルってこういう事という話。
1章の西原さんの子供時代の話は自分の家もこんな感じだったなと思ってしばらく目を閉じて湧き上がってくる感情を抑えた。
カネは生きていく力だ。そして人を殺す凶気の元だ。
リアルな体験に基づいて素直にカネと人を語ってくれる人はあまりいない。
良い本でした。

2
2014年01月16日

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ネタバレ

色々と考えらさせられた。
貧困から抜け出すには?お金とは?と生々しいことが書かれている。

何より、絶対に貧困から抜け出すハングリーさに震えた。
豊かになったから、何をしたいか分からないという悩みが生まれたと書かれていたことにハッとした。稼ぐことは、自由になることだ。

0
2024年04月11日

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仕事にやりがいがない、自分のやりたいことが分からない、というのは多くを選択できるようになった贅沢な悩みなんだということが良く分かった。

特に終盤で書かれている海外の貧困層の例は非常に心に刺さるものがあった。この世界には生きることも死ぬことも選択できない人たちがいること。身売りをされるためにこの世に生まれ、命を削りながら1日の食費のみを稼ぐ子供がいる。そんな子供も隣人や友達になけなしのご飯を分けたりするというのは本当に衝撃だった。

仕事が嫌だ、行きたくないというのは本当に贅沢だと思う。どんなに仕事が辛くても、そのおかげで今日を生きることができている。3食食べて、布団で寝ることができている、家族と笑い合って生活できている事に感謝したいと思う。 

人が人であることをやめないために人は働く
働くことが生きること

0
2024年01月28日

Posted by ブクログ

正直、今なんで仕事してるのか、なんの仕事したいのか分かんない。西原理恵子さんの言葉はとても胸に響く。
「この人に負けたという人に出会ったら悔しがらずに喜ぶ。それが世間を知ること」「お金で自由を買う」「何かをやり始める時の最初の壁は自分の実力を知ること」「お金との接し方は人間関係と同じ」
これらのたくさんの言葉が私の心に突き刺さった。お金は卑しいし必要なもの?お金と向き合い人生と向き合う。

私もちゃんと仕事してお金もらってはたらく。人が人であるために働くんだ。
私は働きたい。

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2023年07月01日

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「働く」ことが生きる「希望」。重い。ここまでの悲しい思いをしてきた事がない私は、決してお金持ちではないけど、恵まれてるのかもしれないなあ。コロナとか物価高とかで、なかなか生活も大変な昨今ではあるけど、働いていきましょう。
解説の勝間和代さんの「無収入生存年数」もヒントになったな。

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2023年06月25日

Posted by ブクログ

貧困の話、ギャンブルの話、アル中の話、アジアの話、お仕事の話、お金にまつわる絶望と希望の話。すべてのお話は切実で心を鷲掴みにされました。確かに働くことって救済なのかもしれないしお金で誰かを守るって事はそれもまた救済なのかもしれない。自分の子供時代を考えると貧乏だと思っていたが、本物の貧困というものと比べると全く貧乏ではなかったんだなぁとも。自分の現在の生活は貧困ではないと思っているが、貧困に転落した場合、どうなっちゃうんだろうと言うもやっとした気持ちを抱えたまま読書を終えることができました。多分貧困やカネと向き合い考え続けることになると思ったので、良い読書体験でした。

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

西原氏の体験を基に、お金に絡む話が赤裸々に語られている。日本人はとかく金にまつわる話は下品だということにして語ることをしない。もっと友人知人はともかく、少なく都の家族とはお金について率直に話をするべきだと思う。5章の話、胸が痛む。中高生に読んでもらいたい本だ。自分もそのころに読んでおきたかった。当時は出版されていないけれど。

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2021年10月10日

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ネタバレ

貧乏がどれだけ人の心を病ませてしまうかということがわかる。

筆者のお母さん、男性を選ぶことがうまくいかなかった。再婚した夫。首を吊って亡くなった。筆者の試験日に。なんてこと!
葬式の日に、血だらけの母。お金がない父から暴力を振るったらしい。

「貧しさ」は連鎖する。それと一緒に埋められない「寂しさ」も連鎖していく。ループを立ち切れないまま、親と同じものを、次の世代の子供たちも背負っていく。私が大人になってから出会った人たちの中にも、子供時代に悲しい思いをいっぱいしてきた大人がたくさんいる。くぐり抜けてきたんだよね、そういうところを。くぐり抜けてちゃんと大人になったけど、それでも子供の頃の事は忘れてないし、忘れられない。

貧乏は病気だ。それも、どうあがいても治らない、心の病だ。それは、例えばあの窓ガラスが割れたまま、ほったらかされていた家みたいなもの。あれも何か1つの原因でそうなったわけじゃない。何年も何年もかけて、あーなって、いつからそうなったのかももはやわからない。

「そのまま行ったら破滅するに決まっている道を、人は突き進んでしまうことがある」
「こんなはずじゃなかった」という道を突き進んで、消えていった。
お金がないことに追い詰められると、人は人でなくなっていく。

人が落とし罠に落ちるきっかけは、多分1つではない。たったいっこの小さな事件で一家離散するようなあんな悲しいことが起きるわけがない。

才能なんて、天賦のものではなくて、ほとんど後からもらったのだと思う。他人が君のことを教えてくれる。

マイナスを味方につけなさい。今いるところがどうしても嫌だったら、ここからいつか絶対に抜け出すんだって心に決めるの。そうして抜け出すことができたなら、あの辛い場所にだけど絶対にならないって、そう決めなさい。そうしたら、どんな大変な時だって、きっと乗り越えることができるよ。だって、私もそうだったから。

人は反省しない生き物。
だからこそ、反省を心にとめなくてはと思う。

銀玉親方だけじゃない。私が博打を教わった大人たちは、みんな、そうだった。ものすごい負けた時でも、それをどうお笑いにもっていくか。そっちの勝負。こんなときの身を切るような捨て身のギャグは、私が漫画を描く上でもものすごく勉強になった。
なぜ博打にいってしまったのか。仕事のためとはいえ、壮絶な道を選んでしまうことに疑問を感じる。でもそうせざるをえないような状況に陥る人間の愚かさもわかる。

ただ、私は漫画家だからね。そんな現実もそのまま書いてあって、お客さんを喜んではくれないだろう。だから貧しい境遇の中でも、へこたれないで生きていく子供の姿を描いた。子供の頃、貧しさの中で辛い思いをする友達の姿をいっぱい見てきた私が本当はこうあって欲しかったと思う願い事として。

そうやって叱られて、社会勉強できて、しかもお金がもらえるってことなのよアルバイトっていうのは。働くことの入門編だよね。

日本では年間で30,000人もの人が自殺をしていると言う。この数字は先進国の中でも異様な数数なんだって。交通事故死者数が年間で5000人と言うから、その6倍もの人が自殺を選んでいる。それを思うと習性の音が聞こえないけど日本にも形の違う戦場があるのかもしれないって思う。

人の気持ちと人の金だけはあてにするな!合コンで男男子に怒られて当たり前と言う延長に左うちわな将来を思い描いているんだとしたら、いざ旦那が失業、いざ離婚てなったときにあなたはどうやって生きていくんだろう。

ここで何か商売を始めようよ。動き出すとそうやって考えをどんどん展開させることができる。自分から動いて何かをした人間は、そこから何かを始めることができる。なぜその子にそんなことができたんだと思う?それはきっと自分が生まれた環境がどんなに低く酷かろうとそれを受け入れてしまうことをしなかったから。希望をあきらめてしまうことをしなかったから。

アルコール依存症っていうのは恐ろしい病気なんだよ。家族の愛情や支えてどうにかしようっていうのが間違いなの。病気だから専門の病院にかかることが必要だった。

いざと言う時、大切な誰かを安心な場所に居させてあげたい。そう思うなら働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。それが大人になるって言うことなんだと思う。

貧しくて、悲しい出来事をたくさん見てきた子供時代のあの場所から、私もとうとうそう思える場所までたどり着いた。
家族の笑顔がある場所。幸せで安心な我が家に。

筆者の経験はなかなかないことだし、それを文章にして、子供にもわかりやすく発信されることは多くないと思う。貧困が病気のようなものであり、何か対策が必要だと思った。子供は親を選べない。

お金の大切さを理解するためにも、子供にも読ませたいと思った。

0
2021年10月28日

Posted by ブクログ

私はあまり個人の見解みたいな本は好きでないが、この本は面白かった。日本ではお金のはなしをすると、卑しい奴みたいなイメージがある。しかしながら、お金がないと何もできないということもまた、事実である。そのような事実を実体験を踏まえて書いてあります。

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2021年05月28日

Posted by ブクログ

良くも悪くも衝撃が走った。作品というより、本での活字を通して生き様と経験を伝承、発信、打ち明けたいという気概が伝わってきた。
貧困に対しての基礎知識となっている20歳までの経験と、その後のお金を手に入れてからのギャンブルにハマるという急転換があまり結びつきはしないが、スタンスがはっきりしていて潔い。

自分の価値観、同じ1万円というお金に対しての価値が変わる瞬間が大人なるにつれて来る予感がしている。もう来ているかもしれない。
その分岐点で、ある種有限のお金の流れと価値観をつかみ、乗りこなすことが出来るかが大切。

人とご飯に行って奢られるのが当然という人はどうかと思う、お金を出さなくて知らんぷりという言葉にはドキッとした。『損』したくない、卑しさが自分の中にある限り、お金を持っても本当の意味で豊かというか、セレブというか、やりたいお金の使い方が出来ないんじゃないかと危惧した。
安物買いの銭失いを繰り返し、自己投資や成長・家族や大切な人のためにお金を使えず下手くそな使い方をしてしまうのではないか。
周囲からケチだなとか、卑しさがあるところにお金やいい話が集まるとは、客観的には思えない。
自分のお金に対してのスタンスや管理方法を見直すきっかけにしたい。アジアの貧しいスラムまで飛躍しては、自己投影できないけど、自分の今の暮らしが本当にこれでいいのか改めて考えるきっかけになった。
あと、買いっぱなしで全然動かしてない株券のことも思い出したし。


若林の人見知り学部卒、又吉の夜を乗り越えると並ぶ積読本のひとつになりそう。

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2020年12月20日

Posted by ブクログ

単行本が出たのが理論社からだから、ヤングアダルトに向けて書かれたんだろう。読んでいてもそんな感じがする。
無頼ではちゃめちゃな生き方をしているようにも見える著者だけど、生まれ育った境遇とか、自分で道を切り拓いた若い頃の経験とか、わが子への思いやだんなとの関係とか、濃い経験から導かれるカッコつけてない無頼な生きる知恵が学べる感じ。「『カネ』の話」なんてタイトルだけど、内容は金じゃなくて生きることそのもの。

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2020年12月10日

mac

ネタバレ 購入済み

貧しさから抜け出すために

一部ご紹介します。
・「貧困」と「暴力」は仲良しだ。
貧しさは人からいろいろなものを奪う。
人並みの暮らし、子供に正しい教育を受けさせる権利など、お金がないと諦めなければならないことが次から次へと出てくる。
そして大人たちの心には、やり場のない怒りが蓄積されていく。
その怒りの矛先は常に弱いものへと向かう。子どもが理不尽な暴力の一番の被害者となる。
・「自分はどうやって稼ぐのか?」を考えると次の一手が見えてくる。
・「お金」は「自由」を手に入れるための手段である。
お金が稼げるようになれば、できることや行動範囲も広がっていく。
・いい仕事をすれば、それがまた次の仕事へと繋がる。その繰り返し。
ときには自分でも意識的に方向転換しながら、足を動かし続ける。
・「あぶく銭」は身につかない。降ってわいたお金を人は大事にしないものだ。
自分で汗水たらして稼いだお金は、大事にするものだ。
・好きなことでお金を稼いで、好きなご飯を毎日食べる。
・「返す当てのない借金」は人間関係を壊す。
楽しかった思い出や、大切な友情を駄目にしてしまう。
・金銭感覚は日々の習慣の積み重ねによって作られる。
・アルバイトと世界放浪は男の子の必修科目。
男の子は外の釜の飯を食べなければならない。
色々な仕事を経験して、大人から色々なものを教わり、社会勉強して、お金がもらえる「アルバイト」は働くことの入門編である。
・「いくら頑張ってもどうにもならない」ことを知るのは、極めて重要だ。
あまりにも疲れてしまっているなら、休む。逃げてもいい。
心と体を休めて、ちゃんとモノが考えられるようになったら、「これからどうするか」考えればいい。
・「人の気持ちと人の金」などあてにするべきでない。
「自分は他人におごられて当然」という延長に「左団扇で暮らす」ことを思い描いていたら、
「いざ(相手が)失業」「いざ離婚」となったときに生きていけなくなるからだ。
・働くことは生きること、人が人であり続けることである。


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2022年09月30日

Posted by ブクログ

貧しくても、諦めたらだめ。立ち止まってはだめ。体を動かし、働く。豊かさを手に入れるにはお金が必要。
お金にまつわる、善と悪を知れた本です。

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2020年05月28日

購入済み

さいこー

最高

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2020年02月01日

Posted by ブクログ

ストーレートなタイトルに惹かれて読ましたみ。

お金とは、生きていくために切っても切れないものです。

そのお金について、学校では教えてくれない泥臭いところを著者の体験をもとにかかれています。

今までの私の人生でお金に不自由をしたことがなかった。本当に両親に感謝しかない。

この不自由の経験がない私からすると、この本を読むことでお金のありがたみ、怖さを改めて学びました。

お金を稼ぐためだけの人生はつまらない。お金に縛られない日々1日1日を大切にし、後悔しない日々を過ごしていこう。




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2025年10月25日

Posted by ブクログ

生きるのに付きまとうお金の話。老後の資金、NISA、マンションの話は、みんな大好きだが、貧困が人の心をどれだけ荒ませるかについては、あまり話さない。そんな、お金の本質的なことを経験から伝えようとする。

自分が何をしてお金を貰うのか、深く意識し、戦術を考える。そのような視点から見ると、人の行動も読み解けるかもしれない。

今の生活が立ち行かなくなった時、自分は何をして食っていくのか。考え続けようと思う。

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2025年05月24日

Posted by ブクログ

梟書房で購入した、中身のわからない本の中の一冊。西原理恵子さんの本を読むのは初めてでした。
コミカルな表紙や挿絵とはまったく違い、西原さんの壮絶な体験を赤裸々に語った一冊でした。
貧困、暴力、父親の自殺。そこから這い上がって上京。上京してからも必死で仕事をやり、やっと今の職業で食べていけるようになる
でも、そこからもギャンブルにハマったり、そして鴨ちゃんとの関係も。
アジアの旅、そこでの貧困の様子など衝撃的でした。
お金に対してどう向き合うか、生まれた環境をどう乗り越えるか、どうやって暮らしていくのか。幸せボケしている今日、お金について考えさせられる一冊でした。

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2025年02月15日

Posted by ブクログ

★4.5

エッセイ風でさらさらと読める文章だけれど、核心をついていて、はっとされられることが多い。
クリエイターには特に響くものがある。
解説文は勝間さんが書かれていて、この解説文がまたいい。この作品の見どころを紹介した上で、無収入生存年月数を伸ばす必要性を訴えている。



・お金に余裕がないと、日常の些細なことが全部衝突の種になる。食べたり着たりどこかに行ったり、そういう生活の一つ一つのことに全部お金が関わってくるからね。


・貧しさは、人からいろいろなものを奪う。人並みの暮らしとか、子どとにちゃんと受けさせる権利とか、お金が十分にないと諦めなければいけないことが、次から次に山ほど出てくる。
それで大人の心の中には、やり場のない怒りみたいなものがどんどん、溜まっていって、自分でもどうしようもなくなったその怒りの矛先は、どうしても弱い方に弱い方に向いてしまう。
貧しいところでは、だから、子どもが理不尽な暴力の1番の被害者となる。



・たとえ最下位だろうと、どこがどう最下位なのか、自分のことをちゃんとよくわかれば、勝ち目は必ず見えてくるはず。


・「どうしたら夢が叶うか?」って考えると、全部諦めてしまいそうになるけれど、そうじゃなくて「どうしたらそれで稼げるか?」
って考えてみてごらん。
そうすると、必ず、次の手が見えてくるものなんだよ。


・アルバイトじゃなくて、絵を描くことで生計を立てたい。
できれば、自分の一生の仕事にしたい、
それには何をすべきなのか。それを教えてくれたのは、私にとっては「大学でも勉強」じゃなかった。売り込みに回った出版社の人たちの現場が、私がこれから何をすべきか示してくれたんだと思う。


・必要なのは、商品の差別化、つまりもっとたくさん稼ぎたいなら、人と違うことをやらなくちゃお金にならない



・よく「自分に向いてる仕事がない」
って言う人がいるけど、食わず嫌いしてることもあるんじゃないかな。やってみなきゃわからない、そんなことって、この世界には、いっぱいあるからね。


・「才能[っていうのは、そんなふうに、自分だけじゃわからない、見えてないものだと思う。自分で「こうだ」と思い込んでることって、案外的外れだったりするからね。
なんでも仕事を始めたら、「どうしてもこれじゃなきゃ」って粘るだけじゃなくて、人が見つけてくれた自分の「良さ」を信じて、その波に乗ってみたら良い。

・「才能」って、人から教えてもらうもんだって。



・マイナスを味方につける
「絶対故郷に帰らない」という気持ちがあったからこそ、がんばり通せた


・ギャンブルはやめたほうがいい(中略)ギャンブルはどうやって勝つのかではなく、負けた時にどう切り返すかだ。


・ギャンブルのために借金なんかしたら、行き先は絶対に「地獄」


・「損したくない」ってことばかり考えていると、人って、ずるくなるんだよ。

・日常生活の中の1つ1つの習慣が本当にとても大事になってくる

・「おごられて当たり前」と言う態度には、相手のこと甘く見て、ぴったり、自分自身を卑屈に思う気持ちが潜んでいる。お金をいつも自分では出さないでいると、友達とも対等じゃいられなくなっちゃう。(出せない時は正直に言うのは良い。恥ずかしいことではない。)




・アルバイトは働くことの入門編
アルバイトしよう!


・豊かさが実現してしまったら、今度は人はなぜ働くのか。どうして働かないといけないのかということが悩みとして出現してしまった。
(中略)
自分がやりたいことがわからないと言う人は、闇雲に手探りをするよりも、この2つの間に、自分の年を探ってみたらどうだろう。「金とストレス」「金とやりがい」の真ん中に自分にとってのバランスが良いところを探す。
もしくは人に喜ばれるという視点で考えると良い。

・お金には、そうやって家族を嵐から守ってあげる力もある
働いてお金を稼ぎなさい

「専業主婦になってはいけない。自分でカネを稼げないのは不幸への道」

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2024年07月01日

Posted by ブクログ

この本には生きて行くための真理がある。
「カネ」のことって、中々話せない。
でも多分一番大事なこと。
それはカネがあれば幸せになれるとか、そんな単純なことではない、もっと深いことなんだと考えさせられる。

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2024年04月19日

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働くことは希望。
働くことは生きること。
自分から外に出て心で感じること。

著者サイバラさんが、幼少期からのカネの負のループから抜け出す話。
特に子供の頃は今では考えられないような雑な環境。
そして、海外では仕事すらない、仕事をしてもその日の食事分の給料しからもらえていない現実。

自分がいかに恵まれているか。
今日の、明日からの仕事があることの幸せを、今までは全く意識していなかった。
そして、カネを稼ぐことへの執着もなく、むしろ働くことはカネではなくやりがいのみとだけ思っていたりした。

自分の子供にも今の暮らしが当たり前でないことを伝えて行きたいが、なかなか体験を伴わないと難しいかも。
だからこそ色々な経験や出会いを作ってあげたい。

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2023年09月19日

Posted by ブクログ

P89
「才能」って人から教えられるもんだって。

野良猫ならぬ野良ペンギン。
高知県おそるべし・・・。

西原さんって作家さんが良く分かる一冊。

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2022年10月15日

Posted by ブクログ

筆者の方の幼少期からのお金にまつわる経験談や教訓。経験がいろいろ壮絶。仕事を得るまでの行動力や合理的な考え方に学ぶことが多い。

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2022年05月24日

Posted by ブクログ

筆者の生い立ちがお金を絡ませて生々しく語られています。自分が育ってきた環境とはずいぶん違い、え?!そんな人生を歩んできたの??と驚きながら読みました。
でもこういった環境で育ったからこその視点でお金をめぐることへの考え方ができるのだな、と思います。自分とは全く違う視点でのお金のとらえ方、かかわり方をされてきた筆者ですが、なるほど、と深く考えさせられ、もっと真面目にお金と向き合って生きなくちゃ!と思いました。

2016/01/17 b

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

もっと若い時に出会いたかったと思う内容だけど、大人になった今読んでも十分楽しめるしためになる。
働き続けること、自分が生きていくために必要なお金は人に依存せずにちゃんと自分で稼げること、の大切さ。色々な貧困、そこから抜け出せない人々、そこから抜け出そうとする人々の話。興味深かった。
お金の話、もっとちゃんとしよう。

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2024年02月20日

ネタバレ 購入済み

生存本能を刺激する力強い本

「そうだよ! これが現実だよ!」主人公が最後に死ぬ映画こそが、当時小学4年生の著者に刺さった。小さい頃から暴力の飛び交う父と母の間で眠り、窓ガラスの無い戦場みたいな家を目にし、窃盗集団とも言える不良友達を周りに抱えていた。周りにお手本が誰もいない中、何とか東京の美大へと向かうが、その矢先にギャンブル中毒の父親が自殺。同級生の女の子達は不安で仕方なくて、心の寄る辺を探してヤリマンになっている。それらの原因を「貧しさ(≒カネ)」であると断言し、最後に、自分で力強く稼いで生きる人間になれと訴える。力強かった。

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2019年12月09日

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ネタバレ

話し言葉で、読みやすい文章とはうらはらに、西原さんの体験からくる言葉の重みが凄い。
【心に残った箇所】
・子どものころって、誰でも、心がうんとやわらかいからね。でも、そのぶん、心の風邪をひきやすいんだと思う。

・「どうしたら夢が叶うか?」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてみてごらん。そうすると、必ず、次の一手が見えてくるものなんだよ。

・(著者が美大の学生だったころの話。)絵の具がチューブ一本千円。キャンバスが一万円。

・よく「自分に向いている仕事がない」って言う人がいるけど、食わず嫌いしてるってことも、あるんじゃないかな。やってみなきゃわからない、そんなことって、この世の中には、いっぱい、あるからね。

・(ギャンブルの話。)じゃあ、負けて当たり前のものを、なぜ、やるのか?それは、ギャンブルが本来は「そういうものだとわかっているけれど、だまされることを楽しむ」という、大人の粋な遊びだからだと思う。それなのに欲をかいて、本気で儲けようなんて思ったらダメ!

・働けることのしあわせ、働く場所があることのありがたさについて、考えたことがありますか?

・バングラデシュの「グラミン銀行」。少額無担保融資事業。融資している実に97%が女性。

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2021年07月04日

購入済み

働くって大事

今日の一冊。貧困に苦しんだ西原理恵子さんの幼少時代、お金の大切さ、働くことの大切さを感じた一冊。

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2014年04月07日

Posted by ブクログ

一万円選書7冊目

美術館の待ち時間、道中であっという間に読み終えた。

西原理恵子さんと生い立ち、育った環境での抜け出せない、貧困問題。
最近で言うと〝親ガチャ〟というものなのか。
結構壮絶な人生で、自立していく中で、
お金というものの、怖さやそれに対しての人間の脆さを教えてくれる本。

大好きな小泉今日子さん主演の「毎日かあさん」を拝見したこともあり、
あの映画との話か!と思い出すことがあった。 

あんなに辛いことを経験したのに、西原さんも同じ境遇にはまってしまったりしたけど、(アル中の旦那さんを持つ)
でも、自分なりにそこから脱却する力を持ってる人だった。

お金ってなんだろうなぁ。
お金の不安から解放されたい。
世の中、生きるのにお金がかかりすぎる。
生きてるだけで十分なはずなのに。

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2024年09月22日

Posted by ブクログ

共感できたし、考えさせられました。人の心に余裕を持たせてくれるのはお金だと痛いほど分かる。働けるありがたさを感じた。子供にも読んで貰いたい1冊。

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2024年04月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とにかく外に向けて働きかける
壁にぶつかったら逃げ道を探すことも大事な戦略
そうすると求められる場所が見つかる
そこでアクションを続ければ成果につながる
そして生業になる

自分で稼ぐことが大事

自分で自分の心を落ち着かせることができる分の
お金を稼ぐことが大事

自分の今に不満があるなら、
とにかく1円でも稼げることにエネルギーをぶつけたい

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2024年02月06日

Posted by ブクログ

お金は大事。
綺麗事でなく、自身の生活に直結した形でそれを訴えかけていると思う。
人は自分の常識で物事を考えてしまうし、本を読んで知らない世界を知ることはすごく重要。
お金にだらしない人にはならないよう気をつけよう。。。

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2022年06月10日

Posted by ブクログ

毎日かあさんを楽しくずーっと読ませてもらってますが、その作者の生い立ちや環境は想像なかった。自分で考えて行動して生き抜いてきたのだと思った。そうだね、引き続き働こう。。と思った。

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

なんかよかった。若い人達にむけて母目線で貧困とはどういうことか教えてくれる。
あんまり西原さんの作風が好きじゃなかったけどこれ読んだら他のも読んでみたいなと思った。

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2021年05月06日

Posted by ブクログ

お金がないことに追い詰められると、本来の自分ではいられなくなり、人格まで変わってしまう。
だから、自分が生活する上で最低限必要な金額は、把握しておく必要がある。
そして、それを上回る余裕があれば安定した状態が得られる。

筆者が自身の経験を通して、主張していたこと
・プライドは一銭にもならないこと
・"やりたいことはお金にならなくてもいい"ではなく、"それでどう稼ぐか"を本気で考え、実行することで夢は現実に近づくこと

自分から実際に動き、心で感じることを大切にすべき!

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2021年02月08日

Posted by ブクログ

著者の経験則に基づいたカネに対する考え方が記されたエッセイ本。

普段、この類の作品は読まないのだがタイトルに惹かれ、語り部に惹かれ一気読み。

お金の重みは働いてみればわかる。

ザ・その通り。

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2021年01月11日

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