【感想・ネタバレ】死神の浮力のレビュー

あらすじ

伊坂幸太郎の人気シリーズが新装版で登場!

小学生の娘を殺された山野辺遼・美樹夫妻は、犯人への復讐心に燃えていた。そんな二人の前に現れた謎の男・千葉。彼は遼の「死」を判定するために訪れた死神だった。行動を共にする千葉と夫婦を待ち構えていたのは、想像を絶するほど凶悪な殺人犯の罠で――。飄々とした死神を引き連れて、夫婦の危険すぎる復讐計画が始まる!

単行本 2013年8月 文藝春秋刊
文庫版 2016年7月 文春文庫刊
文庫新装版 2025年3月 文春文庫刊

この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。
新装版には、新たに「著者特別インタビュー」が収録されています。
また、新装版にあたり加筆修正をしています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった!!死神•千葉の無気力な感じが好き
犯人は因果応報になってめでたしだったけど、山野辺さんが死んでしまったのは悲しかった。でも終わりはこれだから良かったんだろうな。

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2025年10月27日

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ネタバレ

良い。
伊坂幸太郎の本領発揮。散りばめられた名言。
死ぬのは怖いけど怖いことさえわからない。
今、今日をよりよく生きる。

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2025年10月18日

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ネタバレ

長編、長いようで一瞬で読み終わった。
死ぬことはこわくない、怖いけど、こわくない、と言いながらも実際の潜在意識は怯えている、その感覚は私にも薄らある。死ぬというだけ、別世界にいくだけ、そういう風に捉えてはいるけど、未知でどうなるのかは誰にも分からないことって理由が人間に恐怖を植え付けるんだろうな。
千葉が大活躍だったし、明らかに怪しい存在であるのに最後まで信じたのは、音楽以外の何にも興味がなく空気を読まない飛躍しすぎている発言、その千葉の人柄(人ではない)に救われたんだろうな。あからさまなアンパンマンみたいな人からの救いより、気遣いなど何もないその正直すぎる態度に救われることもある。
夫の方は死んでしまったけど、サイコパスにも対峙できる術もあるんだな。死んだからといっても一概に不幸とは言い切れない。死んでもどうにもならないっていうより、たとえ死んでしまってもどうにかしたい意思を見た。

0
2025年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

俺は今日、この日を摘んで生きていくしかない

すっかり千葉のファン
千葉がいるから7日間は安心して読める

山野辺に対して「晩年も悪くなかった」という台詞
前作で奥入瀬に行ったときの「下流のほうも、悪くなかったぞ」を感じて嬉しかった
というか対象者に興味ないはずの千葉が確実に山野辺との7日間はそのあるのかわからない心に刻まれてるんだと思って涙が出た
でも山野辺に「可」出したのもコイツだしな...とも思う、憎めない男(?)である

本城はどうか20年間鰐に齧られ続けていてほしい

人はいつか死ぬ
それが決まってるだけでもありがたい
「あなたは一生死なないよ」なんて言われることのほうが
よっぽど絶望だ

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2025年04月12日

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ネタバレ

伊坂幸太郎作品の物語の展開があまり得意ではないけど、千葉の魅力がページを捲らせてくれるおかげで終始楽しめた。テンポいい展開の読めなさはもちろん、山野辺の最後とか本城の死の判定とかのオチも軽快だった。死神シリーズの続きがでてくれないかと思うばかり。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幼い娘を殺した犯人への復讐を誓う夫婦と、音楽を愛する死神・千葉との7日間の犯人追跡劇。

相変わらずピントのズレている千葉(本人は至って真面目なつもり)と極限の精神状態の夫妻との会話は絶妙に噛み合わず、その様子が微笑ましくもあり、シリアスな場面が続く作中の重さを軽減してくれる。
読みながらどうしても夫妻に肩入れしてしまっていたので、犯人の『見送り』には落胆と絶望を感じてしまったけど、ある意味『可』の方が救いがなかったというか…落とし所としては納得のいく結末で安心。

人間はいずれ死ぬわけだけど、自分はどう生きたいか、どうやって生きてどう死んでいくのか…死生観について考えさせられる深い内容の作品だった。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こちらも新装版で再読。

とても重い内容。
児童誘拐殺人
人を殺せてしまうタイプのサイコパス
復讐

他の作者の方が書いたら、すごく重い内容になるはずなのに
やっぱりやっぱり伊坂さん。
悲しみや恐怖を感じるけれど、全体的にポップに読み進められる。
そしてなんといっても死神、千葉さんが最高!

絶好のチャンスを逃すきっかけを作ってしまったり
落ち込む山野辺夫婦に笑いをもたらせたり
山野辺夫婦の危機を救ったり。
本人はただただ真面目に仕事をして、音楽に激しく惹かれているだけ。
それだけの千葉さんが、ちょっとかっこよくて、すごく愛らしい。
最後の自転車で追いかけるシーンなんて
クスクスが止まらなくて大変だった。笑
3作目も読みたいなあ。

伊坂さんの作品によくみられる
他の作品や違う場面に登場したキャラクターを
再登場させてくれるのが、わくわくして好きです。

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2025年04月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2006年本屋大賞の続編

死神が主人公。死神視点で「人間」の生き様が描かれる。

職業死神「千葉」の物語。
前作『死神の精度』に続く長編で。今作では、愛娘を理不尽に奪われた夫婦が、千葉のサポートのもと復讐に向かう姿が描かれる。サイコパス愉快犯の狡猾さに苛立ちつつも、最後には制裁が下される展開にホッとした。
「可、ただし延命」という千葉の判定には戸惑ったが、生きながら湖底に沈むという犯人の末路は、まさに地獄そのもの。静かに、しかし確かに「可」裁きを夫婦に下す千葉の姿に、死神の“浮力”を感じた一作だった。

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2025年06月08日

シリーズ作品レビュー

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