【感想・ネタバレ】エージェント17のレビュー

あらすじ

17は暗殺専門のエージェント。消えた16の後任として17になった彼の任務はとある作家の暗殺。どうやら作家の正体は16らしいが……。CWA賞スティールダガー賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

完全にジャケ買いならぬ翻訳者買いをした本。前回読んだ「ゲームデザイナー 小島秀夫論」も同じ訳者。
でもこのエージェント17自体も普通に人気作品になっててなんか嬉しいのだった。
内容は知らないまま買った。スパイ小説だということくらいしか知らない。

「敵をつくることの大切さを教えてくれた母に」
って前書き、なに!?不穏!味方をつくることの大切さ、じゃないのか。親の顔を見てみたいぜ!

しょっぱなからめちゃめちゃケツって単語が出てくる。最初の3ページで5回も出てくる。
しかも表現は毎回きちんと違う。

ケツがぎゅっとするほど
首をケツに突っ込み
ケツめがけて襲いかかって
ケツ穴野郎
ケツの揺れ具合

下ネタ多めのゴリゴリハードボイルドといった感じ。正直あんまり好みではないかもしれない… いや、下ネタ多めのハードボイルドってなんだよ。

スパイというから、身分を隠して侵入して情報を奪ってくるのかと思いきや、最初のミッションでいきなり何人も殺していた。アクション強めスパイか。
めっちゃ暗殺、というか殺人メインのお仕事だった。これってスパイか?なんか自分の考えてたスパイ像とはだいぶ違うのだった。

まあ、序盤にも、帯にすら「スパイというのは君が考えているような仕事じゃない」って書いてるから、そのとおりでしたということか。

どっかの企業の上役皆殺しミッションのあとに突然舞い込んできた、重要情報受け渡しの妨害ミッション。
待ち合わせ場所すらわからないままだが、さすがプロ。きちんと相手を見つけ出し、結局一人殺してしまうが、無事にメモリーカードを手に入れる。そのときにパラシュートという謎の言葉を聞く。これがかなりの謎になりそう。
ってか、情報を手に入れるためならヒトの腹も割くのはだいぶプロフェッショナル。
受け渡しに関わった人は全員死に、カードを手に入れたその晩に殺し屋が来て、返り討ちにする。

姿を消したエージェント16、実は普通に姿を消してからずっとスパイ小説を普通に書いてた。
それを殺しに行く17。盛り上がってきた。
でも本の裏表紙にそこまで書いてあって、ほんまにネタバレ大好きだな裏表紙。だから自分はカバー表紙だけ見て本を買うんだ。

そして17は親に半ネグレクトされてたが、その母親がある日客に殺された。それの復讐話も並行で進んでいく。そこで17が単にクソクソケツケツ言うだけの愚痴スパイではないことが分かってくる。

16の居場所探索途中に、急に出てきたキャットというキャラクターが突然ヒロインポジションに。しかも17を出し抜きまくる。なんでこんな一般人に好きにされるんだ。プロフェッショナル感がだいぶ無い。しっかりと股間も攻撃されるし。うーむ、シティハンター感。
このヒロインが強くなることで、主人公の強さがどんどん落ち込んでいくんだが。うーむ。
でも結局彼女を出し抜いて、ギリハードボイルドを貫けたのだった。

キャットとのやり取り後、話がどんどん盛り上がってきて、大量のケツやクソが気にならなくなってくる。だって、確かに17にとってはクソすぎる状況だから。
でも、海外小説ってこんなにクソクソ言うもんだったっけな…

そして16をようやく狙撃して次の展開になるのかなー、と思いきや、普通にまた出し抜かれる17。まあ、伝説のスパイが簡単に消えるってことはないか。
反撃してくるけど結局倒して次の段階に、とも思ったが、普通に強すぎるおっさんだった16。

全力で16と17が殺し合いをして、どちらも致命傷を受けながらも決着が付きそうになってるけど、本という媒体のどうしようもないネタバレ要素、「残りページ」で、まだラストじゃないことが分かってしまう。
でも16を殺したあとの17の話が描かれるのか、逆転して17の話になるのか、それともどっちでもないのか…?

とドキドキしているところに、二人とも殺そうと一石二鳥しようとしたヘリが現れて、当たり前のようにRPGで撃墜して、そこから16と17の共闘開始!あちぃ~!
ここまでずっとこじれてたから、どうやっても共闘の流れはないかと思っていた。
そうか、共通の敵、ね。
しかしあのヘリのせいで上層部の作戦台無し。あのヘリのドライバーがだめだったんじゃないか。あれをもう少し遅らせればどっちかが死んでたのに。

でも、そのおかげで共同戦線が張られ、しかも名前だけかと思っていた女殺し屋のボスが出てきて、しかも16の昔のハンドラーだったらしくて更に盛り上がってきたぁ!

しかしこのハンドラーという名称、アーマード・コアをやった自分にはウォルターしか思い浮かばない。あっちのハンドラーはいい人だったのになぁ。

だいぶ序盤に出てきてずって気になっていた「パラシュート」、なんと「自分はCIAの秘密捜査官だ」と、同じCIAの仲間に伝えるための合言葉だった。つまりあの最初のミッションは別に敵国のスパイ同士のやり取りじゃなくて、普通に国内で国内の組織が情報の受け渡しをしていた…?どゆことー?

どうやら、アメリカが敵国に難癖つけて戦争を仕掛けるための証拠づくりミッションだったらしく、それの秘密を知った人々はしっかり消されていく。で、16も17も消すリストに入っていた、と。

16と17のそれぞれの大事な人、いや、どっちも16の大事な人か、それを人質に取られていたので助けに行くのと同時にハンドラーに復讐しにいく。
てっきりハンドラーの住居というのは存在しないのかと思いきや、しっかり存在していて奇襲してあっさりと捕まえる二人。幾ら最強のふたりとは言え、余りにもあっさり過ぎでは。

なんかハンドラーを殺すと自動的に重要すぎる情報がばらまかれるから誰も狙おうとしない、という話はあるっぽいけども。普通の人ならもう倒れてそうなくらい手負いの二人に完全に出し抜かれるハンドラーさん。あんなに偉そうにしてたのに。

p511
すべてがくそになる。

カタカナじゃなくてひらがなのくそ!原文でもSHITじゃなくて別の表現なんだろうか。すべてがFになるのパロディ小説にありそう。

なんだかんだで人質を助けた後、ハンドラーはあっさり殺し、16も退場してしまう。
そしてハンドラーを殺したから自動的にエージェント引退になった17、なんと16の家に住み始めて同じような生活を始める。犬も無事で良かった。
この小説では犬は死にません。熊も出てきますが死にません。人間はたくさん、そして残酷に死にますが、動物は一切傷つけられていません。

そしてあとがきで分かる、続編のアサシン18が執筆中とのこと。確かにその事実だけでめちゃめちゃテンション上がるわ。

序盤ちょっとだけ読んでた頃は、あんまり好きじゃないかもと思ったけど、中盤からもう一気に最後まで読んでしまった。はい、面白かったです、なめててすみませんでした。

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公語り手系のスパイ小説。17と呼ばれるスパイ(エージェント)が主人公(タイトル)、数字は歴代の最高実力者スパイの意味、初代から15代目までは他のスパイに殺されている。16代目は突如行方不明になって消息が分からない状態。
序盤17のスパイとしての活躍が描かれた後、ハンドラー(スパイの斡旋担当者)から16を見つけて殺害するよう依頼される。

17と16の戦いが中盤から後半のメイン。そしてこういう小説ではお決まりの、中盤でのライバルが結託して真の敵に挑むクライマックスでボルテージあがりまくり。

独特の個性が溢れた登場人物たち、女性陣のたくましさとしたたかさ、下品でガラの悪い語り口調、スパイ活動描写の細やかさ…ストーリーが良くあるパターンでも、これら細部の構成が見事で、最後まで飽きない良質のアクションエンタメ小説。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イギリスの作家、ジョン・ブロウンロウのデビュー作。脚本家や映画監督らしい。

暗殺専門のエージェント17。彼の前には16人のエージェントがいたが、そのうち15人は既に死んでいる。前のエージェントを殺すことで代替わりを行うからだ。ただ、16だけは姿を眩ましており、行方不明のはずだったが…

ハヤカワ文庫の白背表紙からわかるように、バリバリのアクション小説。中身半分以上、戦闘描写だったような。キャラクター描写も良く、主人公の17はもちろん、16やモーテルの女主人も非常に魅力的。その点だけでも読ませるのに、展開も良く飽きさせない。
続編があるとのことで、ぜひ続けて翻訳してほしい。

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2025年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

代々前の暗殺者を消すことにより、当代一の暗殺者になるというストーリ。
設定がおもしろく、表紙も素敵だったが、なんとなく読みずらかった。
17が16を探しだし、どのように暗殺するかを仕掛ける頭脳戦というところはおもしろかった。
接触したときに、つく嘘を知らベられても嘘だとばれないように仕組んでおくところとか、それを見抜変れていたとか、いろいろ面白かった。
最終的には、16と17で共通の敵に対峙していくのだが。2人のやり取りもおもしろい。

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2025年11月27日

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