【感想・ネタバレ】天地明察 上のレビュー

あらすじ

徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く――。日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。第7回本屋大賞受賞作。 ※本書は2012年5月に発売された角川文庫版『天地明察』を底本に電子書籍化したものです。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 購入したのは本作が本屋大賞か何かの賞をとった結構前で、度々手を付けるものの中々加速せず、ついに読み切りました、面白かった!出だし、算額絵馬やら御城碁に飽きている様子なんかのくだり、「あれ?日本初の暦を作った人の話じゃなかったっけ?」と既に映画化もされていることのにわか知識が邪魔して入り込めない。俄然面白くなってくるのは、建部と伊藤という二人の老人と共に出た北極出地のあたりから。
 時代は徳川家綱、四代将軍の御代。渋川春海は現在も残る碁の一大流派「本因坊」家と共に将軍に碁を指南する「安井」家の、名人安井算哲の二代目として江戸城に登城する身でありながら、定石通りの碁を並べるばかりの御城碁に飽き飽きしていた。彼の趣味は幅広く、一つは天文学、一つは算術であった。ある時神社に飾られていた算額絵馬。誰もが自由に算術の問を絵馬に著し、分かるものはまた解答を自由に記して、正解なら出題者が「明察」と記す。そこで難問を次々と「明察」していく存在を知る。圧倒的な頭脳。算術の竜「関孝和」との出会いであった。
 将軍家綱の老中、酒井忠清は度々春海を碁に呼び出し、ある時「北極出地」を命ずる。日本各地を巡り、天に不動たる北極星からその地の緯度を測るのだ。隊長は将軍家右筆・建部昌明、齢なんと六十八才。副長は伊藤重孝、齢五十八才。当代将軍の御典医であった。そこに二十代そこそこの春海が帯同し、各地で北極星の位置を観測していく。道中二人の老人は、春海の関孝和との算術対決を面白がり、「弟子入りしたいのう」と言う。師匠が若いのは素晴らしい。先に死なれることがない、と。
 建部と伊藤の天文への造詣の深さ、学ぶことへの老いてなお旺盛な好奇心は、春海を大いに刺激した。北極出地の最中、隊長の建部は老齢もあり体調を崩して離脱。それでも春海は建部の回復と復帰を信じて疑わなかった。だが、道半ばで建部は病没。「関に弟子入りしたい」と言い、この手で抱えるような渾天儀(こんてんぎ)を作るのが夢、とも言った建部。「頼んだぞ」と声をかけられ春海は「頼まれました」とつぶやく。建部の「精進せよ、精進せよ」との声が脳裏に響いた。

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2026年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても面白かったです。
春海が算術に対して真摯に向き合う部分に感銘を受けましたし、北極出地で初めて天地明察という言葉が出たときは震えました。
これから下巻でどのような話の展開になっていくのか楽しみです。
「誤謬もまた答えの一部である。誤謬が増えていけばいくほど、辿り着くべき正答の輪郭が浮かび上がってくる」という言葉も心に響きました。
自分も誤謬を恐れて動けないこともあるので
この言葉を大切にしていきたいです。

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2025年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第7回本屋大賞受賞作の帯があり読んでみる。
徳川4代将軍家綱の、日本独自の暦を作り上げるというpjtに参加する事になった主人公。碁が本職だが算術に大いに興味をもっている。歴史小説かと思いきや、壮大な知識欲を持った人々が次々と登場。引き込まれる

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2026年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

関がもっと早く改暦に関わってくれたらうまく行ったのかな。江戸時代はいろいろ面倒な人間関係ある中、最後通したのが見事だった。若い頃じゃうまく行かなかったろうな。改暦の重要さはピンとは来ないが当時、吉凶を占う元にもなってたから重要なんだろうな。囲碁命の道策のキャラもいい。こんてんぎをえんに抱かせるところよかった。夢が叶う直前に過去のつながりを思い出すシーンもよかった。

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2024年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

冲方丁の著書を読むのは「花とゆめ」に続いてこれで2冊目。

歴史は好きだが理系的な話が苦手で最初は読み進めることに苦戦したが、3章の北極出地あたりから徐々に面白くなってきた。

建部が好きだったので亡くなった時の報せが悲しかった。伊藤は長生きしてほしい。

春海とえんがくっつきそうと思っていたので、えんがあっさり結婚していて驚いた。

下巻ではついに関が出てくるのか?
続きが楽しみです。

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2025年01月19日

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