【感想・ネタバレ】疾走(上)のレビュー

あらすじ

広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。教会に顔をだしながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの開発計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯したある犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる……。十五歳の少年が背負った苛烈な運命を描く奇跡の衝撃作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「ひとり」で過ごすおまえは、意外とおしゃべりな少年だった。

仲間が欲しいのに誰もいない「ひとり」が、「孤立」。
「ひとり」でいるのが寂しい「ひとり」が、「孤独」。
誇りのある「ひとり」が、「孤高」。

「死ぬぞ」と脅すのは、「殺すぞ」と脅すのより、ずっとリアルだ。

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2022年10月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正直あらすじを見た感想は「よくありそうだなー」でした。家族の中の誰かが不祥事を起こしてそこからトントン拍子で物語が暗い方向に、的な
読み終えた後、ため息が出ました。いい意味で。重くてじっとりするような余韻が残る、この読後感が好きなんだよなー。これだから胸糞は辞められない。
表現の一つ一つが生々しくて読んでてどんよりぐったりしてきます、こっちまで穴ぼこ空いてるみたいな目になりそう。それぐらい、思ったよりもずっとずっと暗いお話でした。
学校でも家庭でもトップでい続けた兄が挫折してどんどん堕ちてぶっ壊れていく様は読んでてキツい、、、自分の弱さを隠すようにひょうきんに振る舞うてつおも見ててとても痛々しい
そんな終始どんよりした雰囲気の中でも、えりの孤高さがより際立って輝かしく感じます。「あんた達、皆大嫌い。赤犬、ひとりじゃなくてもいいんだよ。」のシーンはスカッとしました。
下巻もほんと救いのない展開です

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2021年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

内容がしんどい。どうしようもないほどしんどい。
誰の視点で主人公の「おまえ」を描いているのか分からない序盤。「浜」と「沖」、教会に集う人、走ることなどの舞台設定が描かれた上で、やがて兄が壊れ、家族が壊れ、どこにも救いの無い話になっていく。
壊れてしまった人を「からっぽ」と呼ぶ描写がある。まったく救いの無い展開を読んでいるうちに、この本を読んでいる自分まで「からっぽ」になっていくような感覚がある。
上巻だけでは何とも評価できないので★3にしてみる。

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2023年04月05日

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